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【書評】国会の暴言王が一刀両断、「石破茂?ただの軍事オタク」

国会の暴言王と呼ばれ、常に注目の的となっている日本維新の会所属の衆議院議員、足立康史氏。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、足立氏の著書の中から辛辣で痛快な「自民党の総理候補」に関する内容を中心に紹介しています。


永田町アホばか列伝
足立康史・著 悟空出版

足立康史『永田町アホばか列伝』を読んだ。「懲罰代議士が実名でブッタ斬る!」「暴れん坊議員が左から右までフルボッコ!」と威勢がいい。「ABC(アホ、バカ、カス)足立」「国会の暴言王」とも呼ばれ、2017年に4回も懲罰動議をくらった日本維新の会所属の衆議院議員である。

政策論争をやりたくない、さぼりたいだけ、政府の足をひっぱりたいだけの、当時の民進党を強烈に叩く。学歴抜群、経済産業省の出身で頭がいい。反対のための反対に終始し、審議拒否も暴力も何でもありの万年野党と、法案を通してもらうために只管我慢する万年与党の姿に、業を煮やした悪口が気持ちいい。

著者も属している衆議院憲法審査会は、昨年7月に欧州各国に調査に行った。英国議会を訪れ、昼食会で意見交換をしたとき、大平喜信が共産党からやって来たと自己紹介すると、「すごい! 歩いている共産党員を初めて見た!」と珍獣を見る反応が。共産党は前世紀の遺物だ。大平が護憲を語り始めると、また英国側から失笑が洩れ「なんだだったら保守党じゃないか(笑)」。

自民党の総理候補についても辛辣である。

小泉進次郎──「こども保険」は財務省に乗せられているんでしょ/社会保障政策への理解に欠けレベルが低い。「こども保険」の原資を社会保険料でまかなうというが、社会保険は保険であって、加入者がリスクに備えるための「大数の原則」によって保険料が決められる。「こども保険」の根拠となるリスクは算出できない。ゆえに保険たりえないのである。

小泉の「こども保険」は事実上の増税を「保険」とすることで印象操作し、しかも現役世代にだけ負担させて、高齢者に阿る姿勢が見え隠れする。さらに悪質なのは、政策論争ではなく、批判する人を子ども=宝と考えない人たちだと決めつけ、感情に訴える構造になっていることだ。旧民主党の手口である。

石破茂──この人が次期総理最有力? ただの軍事オタクですやん!/防衛と農政については非常に専門的で広範な知識を持っている。だからといって総理には向いていない。憲法改正についても単に安倍首相の足を引っ張りたいだけのように思える。どうすれば日本が成長できるかのアイデアがあるようにはみえない。財務省にとっては御しやすい相手だから、石破首相は大歓迎だろう。

岸田文雄──前例をはみ出せない管理タイプ。地味やわ、地味!/石破以上に総裁に不向き。「政治家として、未知、未体験、未確定な、それでいて国家国民の根底を揺るがす問題について、常に前例の枠内でしか発想できず、誰かの書いた筋書きでしか考えられないのだとしたら」官僚的な人間がリードできる時代ではない。それにしても、見るからに小者で、とても総理の器ではない。

結局、国会は与党と野党の馴れ合いの場である。政策も対案も出さず(出す能力がなく)、とるにたらない揚げ足取り(&目立ちたい)で、審議を遅らせるだけが目的の野党と、ひたすら我慢の与党。どちらも愚かである。著者の新刊『足立無双の逆襲 永田町アホばか列伝II』も読んでみようかね。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

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