トランプ戦略のもとになる三つの考え方がある。まず、外交戦略というのは戦いであり、必ず勝敗がある。二つ目は国際社会はジャングルのようなもので、常に間断なく戦闘が行われている危険な場所である。三つ目は外交では主義主張、道徳性、善悪については考えない。わかりやすいな。トランプが戦争につながる国家戦略に頼らざるを得なくなったのは、今までの大統領の失敗である。
トランプ直前の8年間、アメリカの軍事力を弱体化させ続けたオバマ、その前の8年間、軍事力の余裕がないまま9.11後のテロリストとの戦いを始め中東戦争の泥沼にアメリカを引き入れたブッシュ、その前の8年間、中国とロシアとの友好に力を入れアメリカの軍事的な立場を失わせたクリントン、あわせて24年間の軍事的失敗がトランプ政権にのしかかっている。最悪なのはオバマだ。
オバマは社会主義的色彩の濃いオバマ政治を維持するために、大統領になりたいだけで改革の理想も意志も持っていないヒラリーを後継者に据えようとした。その新しい体制づくりの中の重要な要素が、アメリカのマスメディアを自らの陣営にとりこみ、強力な宣伝機関をつくることだった。リベラルな官僚も、司法省やFBIもオバマ陣営の重要な戦力なのだ。生臭いな、オバマってやつは。
このレポートはくどい。表現を少し変えたくりかえしが多い。もってまわった表現も少なくない。50年もホワイトハウス通い(?)していると、日本語が下手になるのか。筆者の名前は20年前に「日本国初代大統領 桜木健一郎」という漫画の原作者として知っている。いま83歳。ほんまかいな? な本。
編集長 柴田忠男
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