暑さがようやくやわらぐと思ったら、今度は「秋台風」の季節です。災害の心配はもちろんのこと、毎年この時期になると、低気圧による体調不良に悩まされるという人も多いのではないでしょうか。今回のメルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』では、著者の鍼灸師・のぶ先生が、低気圧による体調不良を乗り切るとっておきの方法を紹介しています。
台風シーズンの危険ポイント
【台風は天気図にあらわれるころから影響あり】
台風は強い低気圧で、関節、消化器、血管、呼吸器などの「中が空洞の臓器」を、膨らませることで、体調不良を起こさせます。
そのため、気圧の下がり始める「天気図に台風があらわれるころ」から、体調不良が始まります。
【低気圧はカラダを膨らませる】
気圧が下がると、それまで「空気で圧力をかけられていた」カラダは、圧迫が弱くなるので、「中が空洞な臓器」は簡単に膨らんでしまいます。
膨らんでは縮む「拡縮運動」をすることで、脈や消化管、呼吸器は正常な機能を行うのですが、縮むことができないと、循環が悪くなるばかり。
引き締まることで、ちゃんとカラダを抑え込んでいた関節は、膨らむと曲げることができなくなります。
【低気圧はおさえて対処】
低気圧の影響で、圧迫刺激が減ってしまうカラダは、意識的に「おさえる」ことで、本来の働きを取り戻せます。
「関節」
膨らんで曲がらない、痛みを感じる関節は、サポーターで局部をおさえるようにすると楽です。
「血管」
膨らんでむくみやだるさを感じるときは、靴下をはいて、足元のむくみ予防をすると良いです。
また、ウォーキングやジョギングのような心拍数をあげるような適度な運動も、台風が天気図に現れる頃から、一時的に始めてみるのも効果的です。
頭痛持ちさんは、日中、ガムをかむ習慣を持つとよいです。
意識的にアゴをよく動かすようにすると、肩こりも楽になったりします。
「消化管」
特に低気圧で腸内にガスがたまったり、便秘をする人は、腹巻は必須です。
便秘をすると腰痛の原因にもなりますから、わき腹や股関節をのばすストレッチは、便秘対策におススメです。
意外と就寝時に「うつぶせ寝」すると、お腹の張りが楽になるので試してみてください。
「呼吸器」
気圧が下がると息が吸い込みづらくなるので、息苦しくなります。
肩やわきの下を伸ばすようなストレッチをこまめに行うことで、呼吸は楽になります。
腹巻を胸やみぞおちあたりまで「たくしあげて」、胸部を圧迫しておくと、ゼロゼロいう咳の予防にもなります。
今年は台風が早い時期から発生していますが、じつは、これからが本来の台風シーズンとなります。
今のうちから、低気圧対策を始めて、カラダの不調を予防しましょう。
まだまだ暑い日が続きますが、真夏よりも暑さの影響は徐々に減ってきます。
日が昇っている時間は、確実に短くなっています。
朝夕のちょっと日が陰っている時間のウォーキングやジョギングは、涼しい秋のカラダの冷え対策にもなりますから、朝夕のちょっとしたスキマ時間に、10分程度の「心拍数をあげる運動」からはじめるのもおススメです。
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