【書評】上海で一緒に働き判明、中国の普通じゃない普通の人たち

shibata20180913
 

日本人である著者が、6年間上海に移住して潜入労働。そこから見えた中国人のリアルな姿を記した書籍が話題となっています。中国人がニュースに興味がない、その驚きの理由とは? 無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんがそんな気になるネタ満載の一冊を紹介しています。

71NtelIPmDLルポ「中国潜入バイト」日記
西谷格・著 小学館

西谷格『ルポ「中国潜入バイト」日記』を読んだ。2009年から2015年まで上海に移住し、潜入労働を通じて中国人のリアルな姿を明らかにするという大胆な企画で、中国の現状をレポートした。日本人の抱く中国、中国人のイメージはあまりよくない。そこで現地の中国人と個人同士接してみると、そのイメージは実はほとんどが……、やっぱりそうなのであった。

マナーが悪く利己的で中国政府もまた非民主的であると知った。ただし、それが「悪い」とは言い切れず、文化の違いや国情の違いというべき面もある。日本人の価値観ではとうてい理解できない「異文化」があると思い知らされた。だが日本に戻って、中国のニュースや中国情報に触れてみると、なんとなく違和感を覚える。ある種の型通りな処理で、どこか実感を伴わないという。

生身の中国人が不在の抽象的な話ではなく、一面的なイメージでもない、実感の伴ったリアルなあの国の姿を伝えられないか、これがこの本のテーマである。

日本人がいないディープな現場に身を置き、中国人と一緒に働きながら、もっと深く中国及び中国人のことを知る。だが、正確には“潜入”ではない。

上海の寿司屋の厨房で下働き。反日ドラマに日本兵役として出演。パクリ遊園地で七人の小人と踊る。婚活パーティで中国人女性とお見合いする。高給ホストクラブで富豪を接待してみる。日本に帰国し、都内で中国人経営の爆買いツアーのガイド。中国人留学生の寮の管理人をやってみた。という七つの現場の体験レポートである。

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