社会人なら誰しも一度くらいは仕事が嫌になってしまったという経験、あるかと思います。そんなときに、どのように思考を切り替えればいいのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、さまざまなシーンで応用できる「仕事に嫌気が差した際の乗り越え方」を紹介しています。
嫌になった時は
接客販売に限った話ではないのですが、長く仕事をやっていると、誰にでも、仕事が嫌になってしまう時期は来ると思います(来ない人もいるでしょうが)。私自身も、これまでに幾度となく、仕事が嫌になったことはあって、「もう販売したくない」「もう接客するのがしんどい」と思ってしまったことは数え切れません。読者の皆様が今どうなのかはわかりませんが、もしかしたら、そう感じてしまっている人も中にはいらっしゃるかもしれませんね。
でも、嫌になってしまった時には、できればもう少し、その理由を見つめてほしいと思います。なぜなら、本当の理由がわかっていないままに、なんとなく嫌になっていることがあるからです。
例えば、「接客をするのが嫌だ」と思ってしまったとでもします。しかし、「接客」と一言で言っても、その要素を紐解いてみると、いろんなもので構成されていますよね。だから、まずは、自分がどの部分を嫌だと思っているか、苦手だと思っているかを、深掘りしてみるのです。
人によっては、声かけが辛いと思っているかもしれませんし、お客様に売り込むのが苦手だと思っている人もいるかもしれません。クレームを受けるのが嫌だという人もいれば、そもそも、売っている商品を好きになれないという人もいるかもしれません。ですが、よくよくその部分を紐解いてみると、「接客」全てが嫌になっているわけではないことがほとんどなんです。
私がある時、「接客するのがしんどいな」と思った時は、数字が原因でした。毎日、毎月やって来る、数字のプレッシャーに苛まれて、接客をするのが辛くなっていたのです。ただ、これはあくまでも、数字が嫌になっていただけで、別に接客そのものが嫌になっていたわけではなかったんですね。ですから、接客そのものがどうという話ではなくて、数字に対する捉え方とか、考え方を変えたことで、あっさり解決したわけです。
その時は、どれだけ売っても終わりが見えないことが辛くなっていたので、じゃあ売った分だけ自分が理解できる、コントロールできるように、数字を見える化しました。すると、数字に対するプレッシャーが激減して、精神的にも楽になり、結局いつも通り、接客販売を楽しむことができるようになりました。
同じようにして、嫌になった時ほど、一体何が嫌になっている原因なのかを紐解くことで、解決してきたことがたくさんあります。苦手なお客様がいたら、その方をスムーズに接客できるようにトレーニングを積んで解決するし、嫌だと思う作業があるなら、周りの誰かに協力を依頼して、少しでもやりやすいように、仕事を手伝ってもらうこともありました。
どれもこれも、最初は、「接客が嫌だ」「販売したくない」から始まっているのですが、実際の問題はそこではなかったのです。それに気づいて、解決策を講じたことで、楽に仕事ができるようになったんですね。
もし今、いやこれから先でも、仕事が嫌になってしまった時は、ぜひ、その理由が何なのかを紐解いてみてください。もしかすると、それを解決することで、あっさりと今の気持ちが解消されるかもしれません。そうすれば、また、心機一転、気持ちを切り替えて、仕事に取り組むことができるようになります。
今日の質問です。
- これまで、仕事が嫌になったことはありますか?
- その理由は、具体的にはどういった部分だったのでしょうか?細かく紐解いて考えてみてください
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