【書評】世界的戦略家が断言、韓国は日本にとって無視すべき国

1126_creater
 

北朝鮮の非核化は本当に可能なのか。日本にとってどの選択肢が最善なのか、そして何が最悪なのか…。そんな「未だそこにある危機」である朝鮮半島問題を取り扱った書籍が売れに売れています。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では、世界一の戦略家・ルトワック氏が著した1冊を、編集長の柴田忠男さんが紹介しています。

61jQ6OFZkjL日本4.0 国家戦略の新しいリアル
エドワード・ルトワック著・奥山真司訳 文藝春秋

エドワード・ルトワック著・奥山真司訳の『日本4.0 国家戦略の新しいリアル』を読んだ。北朝鮮の非核化は現実に可能だろうか。現時点で、北朝鮮が進む道は三つあるという。まず、非核化した北朝鮮がアメリカの戦略的な保護の下で、経済的に発展するというシナリオ、いわゆる「ベトナム・モデル」である。この「北朝鮮のベトナム化」は、日本にとっても最善の選択肢といえる。

次の選択肢は、意外にも「現状維持」だという。金正恩の独裁体制が続き、もしアメリカによる先制攻撃などによって強制的な非核化が実現しても、ダメージを受けた北朝鮮の政権が生き残る可能性はある。それでも、第三の道、北朝鮮が非核化し朝鮮半島が中国の支配下に入るよりは遥かにマシなのだ。

北朝鮮の核兵器は、日本の安全保障にとって最大の脅威である。しかし、戦略面では日本にとってポジティブな要素である。なぜなら、それが北朝鮮の中国からの戦略的な独立を保障し、中国による朝鮮半島の支配を防いでいるからだ。北京が平壌を制御できる状態になれば、韓国も支配下にされる可能性がある。

韓国内には中国の冊封体制を受け入れたい勢力があるからだ。換言すれば、平壌は中国から朝鮮半島の独立を実際に保障しているのだが、韓国政府文在寅はその独立にまったく貢献していない。日本にとって核武装した北朝鮮は最悪だが、中国に支配された朝鮮半島は、さらに最悪の安全保障上の脅威となる。

print
いま読まれてます

  • 【書評】世界的戦略家が断言、韓国は日本にとって無視すべき国
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け