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それは本当に「些細なこと」か。常連客があなたの元から去る理由

こちらとしては「そのくらい別にいいじゃないか」と思うような些細なことで、相手が怒ってしまったり傷ついてしまうことは往々にしてありますが、それがビジネスシーンで自分の首を絞めているとしたら、事は深刻です。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、ビジネスにもプライベートにも関わる「些細なこと」の重要さを論じています。

些細だと思っていることが

先日、「人が辞めない」リアル座談会が、東京タワーのふもと、商業界会館で開催されました。現場に関わる多くの方にご来場いただき、また、WEBで受講された方もいらっしゃいました。ありがとうございます。

その会の中で、こんな話題がありました。「些細なことって重要ですよね」という話です。自分自身が些細だと思っていても、それが原因で人が辞めてしまうことがあるという話ですね。

座談会の中での詳しい話は割愛させていただきますが、あなたが、日頃、何とも思っていないこと、些細なことだと思っていることが、他の人にとっては決してそうではないなんてことはよくあります。例えば、ちょっと時間に遅れたり、ちょっと一言の声かけがなかったり、ちょっと書類に不備があったり。

「そのくらい別に良いじゃないか」と思っていても、それをとても気にする人はいて、それが原因で、思わぬことが大きなトラブルの元になったり、逆に、とても喜んでもらえるきっかけになったりする場合があります。もちろん、逆の場合もあって、自分自身が全く意識をせずにやっていたようなことが、誰かにとっては、とても嬉しいことだったりすることもあります。要は、些細なことにより利益を得ることもあれば大きな損失を引き起こすこともあるわけです。

この話は、一緒に働く同僚だけではなく、家族やそしてお客様へも関わる問題です。例えば、よくある話が、夫婦関係の中でのトラブルではないでしょうか。あくまで例えですが、旦那さんが、洋服を脱ぎ捨てているというちょっとしたことが、奥さんにとっては、とても大きなことだったりして、夫婦関係にヒビが入るなんてことは、耳にしますよね。旦那さんは何とも思っていなかったけど、突然、奥さんの我慢が限界を迎えて、大ゲンカになったりするようなことです。

これが接客の中でも起こります。常連さんだと思って、仲良くなっているつもりで、徐々に接客が雑になってしまう。「この人ならよく知っているから大丈夫だろう」とタカをくくって、ちょっと別のことをやり始める。店員側としては、大したことのない、些細なことだと思っていても、それがお客様にとっては、ものすごく不快な思いをさせられる原因になっているかもしれません。

実際に、私の友人から聞いた話で、仲の良い美容師さんのお店へ通っていたら、予約時間を間違えられていたり、カットをしている最中に、突然遊びに来た友人と会話を始めたりということがあったそうです。文章だけで見ると、とんでもない話に見えますが、当の美容師さん本人は、些細なことだと思っていたはずです。おそらく、常連だからと、安心していたのでしょうね。結局、その友人は、何も言わずにその美容室から離れることになり、今では別のところで、髪を切ってもらっています。

慣れれば慣れるほど、そういう些細なことに対する意識が緩くなってきてしまい、知らぬ間に相手を不快にさせてしまうことになるのです。そして、友人が少なくなったり、仕事で協力してくれる仲間がいなくなったり、お客様に見放されたりします。

あなたが、よく一緒にいる人とのことを、少し思い返してみてください。家族でも同僚でも、よく来てくれるお客様でも、誰でも構いません。その人たちと接している中で、自分にとっては些細なことだと思っていることはありませんか?それは本当に、その相手にとっても些細なことなのでしょうか?

この判断を間違えると取り返しのつかないことになりかねません。日頃から、注意しておきたいですね。

今日の質問です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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