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【書評】韓国がベトナム戦争で行なった大虐殺はいつ裁かれるのか

日本社会の活力を削ぎ、若者の活路を閉ざすものの原因は「世襲」というシステムである…。そんな衝撃的な内容の一冊を紹介しているのは、無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さん。本書はまた、あまり知られていない「韓国がベトナム戦争中に行った大虐殺」を白日の下に晒しています。

偏屈BOOK案内:北岡敏明『日本アホバカ勘違い列伝』

日本アホバカ勘違い列伝
北岡敏明 著・ワック

とても品のない、しかし読書欲を強く誘うタイトルである。著者は日本ディベート研究協会会長、「シンクタンク戦略大学」代表。「勘違い人間」の定義は、

  1. 生まれながらの特権・利権をもった世襲人間:政治家、医者、歌舞伎役者、世襲経営者など
  2. 能力がないのに図に乗っている人間:東京でテレビに出ているタレント、芸人に圧倒的に多い。反骨精神のかけらもない連中
  3. 能力がないのに、自分を偉いと錯覚し価値観を押し付ける人間:作家、弁護士、ジャーナリスト、コメンテーター、大学教授、映画監督、評論家、キャスター、アナウンサーなど
  4. 国民の血税をすすっている人間:天下り官僚、補助金漬けの百姓・漁師、私立大学・高校など
  5. 勘違いしている組織やテレビ局:日本相撲協会、日弁連、レスリング協会、ボクシング連盟など

勘違い人間の真打ちは政治家に尽きる。野田聖子、小泉進次郎程度の人間は民間に掃いて捨てるほどいる。辻元清美、蓮舫などは生理的に受け付けない。激しく同意する。国会議員には世襲が150名もいる。医者にも多い。金持ちでないとなれない。世襲の増加は日本社会の活力をそぎ、若者の未来を閉ざす巨大な壁である。著者は世襲ほど嫌いなものはない。皇統は世襲ではない

憲法第二条に「皇位は、世襲……」とあるが、言葉が軽過ぎる。GHQ製の英文の、succeeded(引き継ぐ)を「世襲」と俗な言葉をあてはめただけである。歌舞伎の世襲も苦々しい。日本最高の演劇集団・宝塚は世襲だったら成立しない。宝塚音楽学校は40人の採用に、なんと1,000人が受験する。3,000人の合格者を出す東大なんぞ足元にも及ばない超難関校、女の中の女が集まるのだ。

世襲は社会の活力を奪う。世襲国会議員は全国会議員の20.9%、自民党は29%もいる。まさしく異常である。欧米先進国で世襲はゼロ、政治の世襲は不正義であり異常である。政治上の制度としても、社会の慣例や文化としてもありえない。世襲は世襲を生むインフレ・スパイラル。政治改革とは世襲退治である。

中国や北朝鮮の軍事的脅威に、日本人はまったく危機感がない。平和憲法軽武装政策日米安保条約これらが日本人平和ボケの元凶である。専守防衛論は机上の空論、防衛費をGDP2%に増強すべし、産学一体で軍事研究に邁進せよ、兵器輸出を積極的に行え、ガラパゴス兵器をやめよ、自衛隊を日本軍と名称変更せよ、戦史教育をせよ、核武装せよ、と提案する。世界は弱肉強食が常識だ。

最終章が「韓国の勘違い……ベトナム戦争中の大量虐殺事件」である。ここまで具体的な話は初めて聞く。著者らが2014年にベトナム全土の19か所を調査した結果、ベトナム戦争中の韓国軍のベトナム人虐殺の人数は、ベトナム全土の約100か所、最少1万人~最大3万人となる。戦後最大のホロコーストである。

なぜ人数が分かるのかというと、虐殺地には必ず大きな慰霊廟があり、犠牲者の名前がひとりひとり刻まれているからだ。世界中どこにも、国内に多数の慰霊廟(碑)が建立されている国はない。しかも、すべての慰霊廟は(アメリカ軍のソンミ村虐殺以外)、韓国軍というたった一か国の軍隊による虐殺だ。

問題はこの大虐殺が国際的に表沙汰になっていないことで、未だに戦争犯罪として裁かれていない。「人道に対する罪」という戦争犯罪であって、重大な国際法違反事件である。戦争犯罪に時効はない。韓国現代史の一大汚点、一大恥部である。この本の勘違い人間のオンパレードはうんざりだが、最後はスーパーボランティア・尾畠春夫さんの話でしめていて、爽快である。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

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