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会議で意見が出ないと嘆くリーダーが気づかずやらかしていること

職場の会議や商談、または友人との飲み会などで、会話が途切れてしまうシーンはままあるものです。そんなとき、「否定」「横取り」「独占」のどれかが起こっているのかもしれません。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを! 』では著者の石丸智信さんが、良好なコミュニケーションを阻害する3つの「制止」について考察しています。

相手とのコミュニケーションにおいて、制止してしまうと…

企業の業種、業態や、階層などに関係なく、コミュニケーション能力が求められているのではないでしょうか。これまでに聴講した研修においても、経営者や管理者など、職場のリーダーを対象とした研修をはじめ、様々な研修の中で、コミュニケーションに関する内容が出てきました。

本号では、その内容の中で、コミュニケーションにおける制止について考察していきたいと思います。

コミュニケーションには、「プラスのストロークマイナスのストローク」というものがあり、コミュニケーションにおける「制止」は、マイナスのストロークに含まれます。ストロークというのは、自分が能動的な行動として相手に対して投げかけることです。

具体的に、プラスのストロークには、笑顔やお礼、目を見る、聴く、元気づける、褒める、相手に向き合うなどといった自分がしてもらいたいと思うようなことが挙げられます。反対に、マイナスのストロークには、怒りや制止、叩く、目をそらす、顔をそむける、無表情、腕組み、脚を組む、にらむなどといった自分がして欲しくないことが挙げられます。

では、マイナスのストロークの中にある制止」について取り上げていきます。コミュニケーションにおける制止には、3つの項目があります。1つ目が否定」。2つ目は横取り」。3つ目が独占」です。

1.「否定」とは

相手の話や行動を受け付けないことです。まさに、言葉通り相手を否定することです。リーダーが、メンバーの話や行動などを即否定したり、否定し続けたりすると、そのメンバーは心を閉ざしてしまいます。

メンバーがそのような状態でも、一時的にはリーダーの指示、命令などには従うかもしれません。しかし、そのメンバーは、リーダーから正解を与えられることが当たり前となってしまい、自ら考え行動するような自立・自律した人財ではなくなる可能性が高くなります。

2.「横取り」とは

相手が話しているのにその話を取ってしまうことです。例えば、相手が何らかの話をしている最中なのに、「そんなことよりさぁ…」などと言って、自分の話に移ってしまうことが挙げられます。

他にも、自分がある地域を旅行した話をしようと、「この前、どこどこに旅行行ったんだ」と話した途端に、相手が「私もそこに旅行したことがあって…」と話しが続く状態も、相手の話を取っているので、横取りといえます。相手の話を横取りしているリーダーほど、「メンバーはなかなか意見を出さないと言って嘆いているケースが多いと言われます。

これまでに、私自身も経験がありますが、自分の話を取られた経験も、相手の話を取ってしまったという経験もあるのではないでしょうか。

3.「独占」とは

自分が話を独占するまさに相手に話をさせない状態です。

会社の会議などでよくある風景として、リーダー(特に経営トップ)がまず話を始めます。途中で会議の参加者に意見を求めるものの、意見が出ません。こういったリーダーは、そもそも参加者から意見が出るような雰囲気も作っていないと捉えることができます。

そんな中、参加者から意見が出ないと見るや、また自分の話を続けてしまいます。まさに独占です。

相手から意見が出ないから自分が話すのではなく、相手が積極的に意見を出せるような雰囲気環境を作ることが重要だと言えるのでしょうね。

このコミュニケーションにおける「制止の3要素に共通する対応策として、「相手の話・行動を一旦受け止めることが考えられます。とりわけ、1つ目で挙げた「否定」には効果的だと言えます。

受け止めるというのは、相手の話や行動を認めもせず、否定せずに、「相手はこのように思っているんだ、考えているんだ」と、自分の中で受け止めます。メンバーの話や行動が、自分と違う考えや意見、行動であれば、一旦受け止めた後に自分が思う考え意見などを伝えていくことが大切になります。

聴講した研修の中でも、上記のコミュニケーションにおける「制止の3つをやってしまうとメンバーの心が疲弊してしまう、という趣旨の講義がありました。この制止の3要素は、企業におけるリーダーとメンバーの関係だけではなく、家庭内の関係であったり、習い事での先生と生徒の関係などにも通じるのではないでしょうか。

相手との信頼関係を築くなど、良好な関係を作る上では、否定せず横取りせず独占せず一旦相手を受け止めるコミュニケーションを心がけていくことも大切ではないでしょうか。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 いしまるとものぶ 【発行周期】 週刊

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