毎日のように発生する仕事上の問題。人はその問題解決のための「答え」を探すため四苦八苦するものですが、「答えよりもヒントを探すほうが成長できる可能性がある」とするのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で今回、その納得の理由を記しています。
答えよりもヒントを探す
何かに問題を抱えていたり、苦労をしている人は、その問題を解決するための、「答え」を探そうとします。例えば、接客に置き換えていうなら、「迷っているお客様に買ってもらうための、クロージングワード」みたいな答えを求めようとするわけです。いわゆる「殺し文句」みたいなことですね。
これらを探すこと自体を、悪いことだとは言いませんが、実際のところ、そんなものがあるなら、誰だって売れるようになっているでしょう。つまり、いくら「答え」を探したとしても、自分に合う、自分たちのお店に合う、明確な「答え」を見つけることはとても難しいのです。
であれば、明確な「答え」を求めるよりも、答えにつながる「ヒント」を探す方が、よっぽど成長できる可能性があります。
どういうことかわかりやすいように、先ほどの、クロージングワードを例にとってみましょう。
「答え」としてクロージングワードを探していると、「こちらの商品が良いですよ」「お客様になら、絶対にこれがオススメです!」など、いろんな言葉を知ることになります。しかし、探しているのは、明確な「答え」なので、自分のやり方や、お店の商品に合わないものだと、「これじゃない」と切り捨てることになります。こうなると、何も蓄積はされません。
しかし、これが、「ヒント」を探す感覚になっていると、少し変わってきます。
同じように、「こちらの商品が良いですよ」「お客様になら、絶対にこれがオススメです!」という言葉を知った時に、「なるほど、この商品ならこういう言い方ができるのか」と、それぞれの接客スタイルや、商品に合わせたやり方を学ぶことができます。その蓄積から、「じゃあ、これをヒントにすると、どう使えるだろう」と自分なりの答えを求めることができるようになるのです。
知るということは同じなのに、その後の結果に大きな違いが出ますよね。だから、日頃から、「ヒント」を探す感覚でいることがとても重要なんです。
誰だって、明確な「答え」が手に入るなら、楽です。しかし、たとえ「答え」が手に入ったとしても、時代の流れや、お客様の変化、商品の変化に合わせて使い分けられなければ、何の意味もありません。また結局、答え探しの旅が始まることになり、見つからなければ、成長もできません。
それよりも、どんな状況にも対応できるように、「ヒント」として受け取って、自分なりに使えるものにしていける能力があれば、答え探しをする必要も無くなります。
そんな感覚を持つためには、どんな意識が必要でしょうか。ぜひ考えてみてください。
今日の質問です。
- 「答え」と「ヒント」にはどんな違いがあると思いますか?
- 日頃から「ヒント」として受け取るために、意識しておかなければいけないことは何ですか?
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