キラキラネームを付けられた子供が被る、一生を左右する不利益

 

子供が欲しい」と思う事。それは間違いなくご自分の為でしょう。その喜びや幸福感は他に変えられません。ですが実際に子供が生まれたらその子の人生はそこから始まります。その子の人生は親の為ではなく、間違いなく“その子の人生”なんですね。であれば、名前もその子の為であり、さまざまな場面に置いて、子供がどう感じるだろうか?と成長した場面場面を想像して名前をつけてほしいのです。そして「自分だったらその名前を付けてもらって嬉しいだろうか?」と考えてみてほしいのですね。

例えば、冒頭に紹介しました、今年3月に改名をされた方は、改名前のお名前が「王子様」でした。命名されたのはお母さんで「私にとって唯一無二の存在で私にとっての王子様」というお気持ちだったそうです。初めて生まれた我が子への愛情、可愛らしさ、とても大事にしたいという思い、それはとても理解できます。でも「自分がその名前を付けてもらって嬉しいか?」と考えるとどうでしょう?多くの方がNOと答えるのではないでしょうか?

今から25年ほど前、自分の子供に「悪魔」と名前を付けて出生届を出した親がいました。それを拒否された親が裁判までして争いましたが、結果的に「悪魔」の字を使うことなく命名されてこの騒動は収束しました。ですが、もし「悪魔」と名前を付けられた子がいたとしたら、その子はどんな人生を過ごしたでしょう?それを考えると、名前がどれだけその子の人生に大きく影響するか?はご理解頂けると思うのですね。

幼少期、子供は自分の名前には疑問を持ちません。ですが成長すれば「自分はどうしてこの名前になったの?」と疑問を抱く時が必ずあります。特に日本語には、漢字、ひらがな、カタカタがあって、さまざまな名前を付けることができますし、漢字にはそれぞれが持つ意味があります。子どもへの「願い」や「思い」を込めた漢字を使って名前を付ける。それはとても尊い行為で、親になった方の特権でもあり、同時に重い責任でもあるのですね。

特に一度受理されれば、15年間は改名できない事を考えれば、性格を作っていく幼少期・学童期・思春期をその名前で過ごすことは一生をも左右すると言っても過言ではないと言えると思います。だからこそ、熟考に熟考を重ねて決めてほしいのです。

もちろん、どんな名前を付けたとしても、それが子供が気に入るか否か?は分かりません。ですが、明らかに奇をてらったもの全くの当て字で難解なもの、思慮の浅い軽薄さを感じるものだった場合、子供の落胆は避けられないと思うのです。

逆に、自分の名前にこんな意味があったのか、親はこんなに悩んでこの名前を付けてくれたのか、と子供が知ったら、それは本人にとっての希望や力にもなるのではないでしょうか?ですから是非、親がそれを聞かれた時、その名前を付けた理由を胸を張って言えるようにしてほしいのです。

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