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SNSでよく見かける「何でも批判する人」は何故そうなった?

SNS上には一定数「何に対しても批判的な態度をとる人」がいます。目にした情報について常に批判し文句ばかりを並べる…、彼らはなぜそうなってしまったのでしょうか。今回の無料メルマガ『人間をとことん考える(人間論)』では著者の小原一将さんが、糸井重里さんのメッセージを引用しつつ、斯様なタイプの人々について考察しています。

何に対しても批判的な人たちについて考える

何に対しても批判的な人というのは一定数いる。このことについて、納得する意見をツイッターで読んだのでそれを取り上げながら考察してみたい。

私は広島に長く住んだので広島カープファンである。そのカープの顔とも言える菊池選手がメジャー行きを表明している。当然、ファンにとしては悲しいが、メジャーでの活躍をニュースで見たいという願望もある。

そんな中、批判的な意見も多い。「なぜ菊池がメジャーで通用すると思うか」「メジャーにはもっとすごい選手がたくさんいる」といった意見が多いのだが、こういった意見にはいつも違和感を覚える。

活躍を心配したり不安に思ったり、選手にとって最良の決断なのかを考えることは良いことである。そうではなく、単なる批判や中傷の意見も多くなぜこのような思考回路に陥るのかが分からなかった。

以前、大谷選手についてのメルマガも書いたが、二刀流について少なくない人たちが批判している世論の中、そんな雑音は無視して常識や凝り固まった考え方を壊して欲しいと期待していた。そして今や二刀流が不可能など言う人はいなくなった。

このときも思ったのだが、二刀流なんて無駄だとか不可能だとか言う人たちは、自分も二刀流に挑戦、もしくはある程度プロ野球のレベルまで到達した選手やその関係者なのかと疑問に思う。

なぜならそうではない限り無駄や不可能かなど判断しようがないからだ。判断できないのであれば、夢に向かって突き進んでいる人は応援すれば良いのではと思っていた。

そのような思いを抱いていたのだが、ある日コピーライターの糸井重里さんがゲームMOTHER2の攻略本に寄稿したメッセージがツイッターに引用されていて目にとまった。

その内容は

野球の硬式球を140kmでぶつけられたことある人にとって内角のボールを踏み込んでいけるバッターのことを「すごい」と思えるのだが、その経験のない人に限って「たいしたことない」と言う。

というもの。この意見で私のモヤモヤが解消されたように思う。なぜそのように人を批判したり、文句を言ったり、ネガティブなことばかり発信するのかと思っていたのだが、それは単にその人が様々な経験をしたり色々なことにチャレンジしていないのだと分かった。

未来に向かって努力している人は、同じように努力している人を応援し、自分の力に変える。過去にすがり今に留まる人は、努力している人を批判し、足を引っ張り、自分を慰める。

yahoo!コメントやツイッターなどで批判的な声が世の中には溢れている。物質的に恵まれて精神的に充足していない人たちにとって匿名で便利なインターネットは適したツールなのかもしれない。

今、世の中に必要なものは生活がさらに便利になるガジェットでも鮮度の良い情報でもなく、色々なことに挑戦して成功も失敗も経験するというごく単純なことのような気がしている。

image by: nopporn / Shutterstock.com

小原一将この著者の記事一覧

■医師を目指して二浪したが実力不足のために薬学部へ。しかし、薬学には全く魅力を感じられなかった。哲学や心理学などの本を読み漁り、サークル活動やフリーペーパー作成など大学生活を薬学以外に費やした。 ■薬剤師資格を持たないまま卒業し、臨床心理士を養成する大学院へ進学。しかし、臨床心理学の現状に落胆。 ■薬学の勉強をし直して薬剤師資格を取得。薬局に勤務し今に至る。 人間とは何を考え、どのように行動するべきなのかを大学生活の4年間で考え抜いた。友情や恋愛、道徳や倫理などジャンルにとらわれないものを提供する。

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【著者】 小原一将 【発行周期】 毎月1,11,21,日

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