韓国と国交断絶も厭わぬ姿勢を。隣国に制裁強化するしかない理由

 

イランとのチキンゲーム

トランプ大統領は、イラン核合意を一方的に破棄してイランに経済制裁を行い、ドル決済システムSWIFTを使えないようにした。このため、欧州、インドや中国もイラン産原油の輸入ができなくなり、欧州は、ユーロ建て決済システムを作り、イランとの核合意を守ろうとしている。

しかし、イランは欧州各国が7月7日の期限までに経済支援を提示できなければ、原子炉を再稼働させ、ウラン濃縮率を拡大すると表明した。2015年に締結したイラン核合意の崩壊危機は一段と高まっている。

これに対して、トランプ大統領は「イランよ、脅しには注意しろ」「こうした脅しは自らに跳ね返ってくることになる」とツイッターで警告した。イランが宣言通り備蓄ウランの濃縮率を上昇させれば、新たな対抗措置を取ることを示唆したもので、米無人機の撃墜では、イランとの戦争を思い留まったが、ウラン濃縮では戦争を決意したようである。飛行機で訪問先に向かっていたペンス副大統領を途中で呼び戻して安全保障会議を開催して戦争を決定したようだ。

無人機撃墜時は、戦争の準備が整っていない段階であり、戦争になったときの対応が取れなかったが、イスラエルが参戦することを確約し、韓国にいる米軍を中東に投入できるように、中国や北朝鮮との休戦もできている。米軍の軍備品を積んだ艦船も中東に向かっている。

英領ジブラルタル沖で、英軍はシリアに向かう途中のイランのタンカーを拿捕したが、イランは反発して、イエメン沖を通る英国タンカーを拿捕すると宣言した。英国は米国のイラン戦争に参加することになる。米英軍事同盟は健在である。

韓国駐在の米軍は、いなくなる。在韓米軍は、もぬけの殻になる。米軍は韓国にいなくなり、日本と韓国の紛争にも介入しないようである。そして、米軍は韓国に戻らないように感じる。このため、韓国経済が崩壊しても米国としては一向に構わないことになる。

戦争は、イスラエルの戦闘機によるイラン原子炉や核施設の空爆から始まる。

イランは、ロシアの防空システムS300で守っているが、それを掻い潜る方法でイスラエル戦闘機は空爆をするようだ。イランはS400システムではないことで、防空能力は相当低いし、S300もイスラエル製半導体を使っている可能性が高い。

イランが米国と戦うときには、イラクもイランの味方として米国に参戦する。現在、バクダッドに米国大使館があるが、米国人の多くは退避を完了している。

シリアのクルド人地域にいる米軍200名程度は、トルコに逃げるようである。トルコと米国の首脳会談では、ロシアS400システム導入は変更しないとしたが、NATOに留まる方向で調整したようだ。シリアの米軍の退路確保のためである。このため、エルドアン大統領は、米国との首脳会談後、米国の経済制裁はないと明言している。

ロシア軍は、現状の規模でシリアに留まり、イランの味方をするようであるが、イスラエルとの戦闘をしたくないので、積極的な行動はしないようである。米露首脳会談で、プーチン大統領は、トランプ大統領と意気投合したが、中東戦争での立ち位置を確認したようである。

そして、プーチン大統領は、中東情勢を報告しにローマ法王を訪問したが、ローマ法王から「ヨハネの黙示録の最終章が来た」と告げられたようだ。ローマ法王から霊的な啓示を受けたとプーチン大統領は述べている。

イスラム教でも同様な終末予言があり、イラン軍もそれを実行するためにチキンゲームに出ている可能性もある。

ロシアとサウジは、石油価格維持の同盟関係にあり、サウジはロシアがイランの裏にいる限り中立の状態でいると見る。

イラン軍司令官は、「イランは秘密兵器を持っている。イラン軍の戦闘能力を試すべきではない」としたが、秘密兵器は、北朝鮮製核ミサイルではないかと見る。

欧州は米国のイラン戦争に参加しない。米国の中東での振る舞いは、非常におかしいと思っているし、米国は欧州に喧嘩を売っている状態であり、つい最近も40億ドル分の欧州製品に関税25%を課した。

トランプ大統領は、ツイッターで「中国や欧州は為替操縦ゲームを派手に楽しんでおり、米国と張り合うために金融システムにお金をつぎ込んでいる。われわれも『対抗』すべきだ。さもないと米国は他人のゲームをただ行儀よく眺めているだけの間抜けで終わってしまう」と述べ、イラン産原油購入のためのユーロや元の国際決済システムに対して、不満を表明している。勿論、欧州には英国は含まれていない。

当面、欧州と中国は中立を保つと見るが、中国は最終局面では出てくるような気がする。

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