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「質問」が威力を発揮。子が親の言うことを鬱陶しがりはじめたら

日々成長している子供は、それまで素直に言うことを聞いていたのに、ある時期からうるさがるようになるものです。ではそんな中で、してほしいことを子供に伝える際、親はどんなところに気を配ればいいのでしょうか。今回の無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』では、「質問」の効用と成長に応じた使い分けについて、具体例を交えながら紹介しています。

質問で導く

前回、「その言い方が後あと祟る。子供にやってはいけないアドバイス」で、「言われたことは、自然とイメージしてしまう」「イメージすると、行動もそちらに向かう」という性質があるから、子どもの意識を向けさせたい点を話題にして声をかけてあげましょう──とお伝えしました。ところが、「思ったようにうまく行かない」とのご相談が、いくつか寄せられています。ご相談の内容を見ると、

など、こちらの期待する様子で話を聞いてくれない、という状況のようです。せっかく実践してくださったのに、うまく行かず思い悩んでしまった皆さま、ごめんなさい。もう少し、お伝えしなければいけないことがありました。

子どもが、親の投げかけを素直に聞かないことがあったとしても、これはこれで、仕方のないことなのです。どんな子にも、親にあれこれ教え示されることに反発する時期がありますし、子どもによっては、何歳であってもそういった働きかけを嫌うタイプの子もいます。

このことを、残念に思う必要はありません。裏を返せば、こういう時の子どもは、親がいちいち教え示すことを必要としていない──つまり、自分で考えて見つけられる力を発揮しようとしている、ということ。成長したなぁと感慨深く喜んで、見守ってあげていれば、OKです。

とは言え、まったく親が関与する余地がないというわけでも、関与する意味がないというわけでもありません。そんな子であっても、時には、親からの働きかけで意識の向け先を変えてあげることが効果的な瞬間もあります。

そんな時に便利なのが、“質問を使った働きかけです。

親から「…だよ」と言われることに抵抗感がある子でも、質問されたことに答えるのは平気ということは、よくあります。人に答えを言われるのは嫌だけど自分で考えたことを言うのは問題ない、そんな感覚ですね。

「夏休みは合宿とかキャンプとか予定がいろいろ入っているから、暇なうちに宿題をやっておけると、最後にいっぱい遊べるよ」

こう言われると、お説教臭くてイヤだ!と思う子には、

「夏休みは合宿とかキャンプとか予定がいろいろ入っているけど、宿題のペース配分は考えてあるんだっけ?

と、軽く質問するだけでいいでしょう。この時、子どもの返事を聞いて、さらに突っ込みたくなることが頻繁にありますが(笑)、そこは子どもの自主性に任せておきましょう(もしそれで失敗するのであれば、それは必要な経験だったんだと受け止める度量を持ちましょう!)。

大事なのは、子どもの自身の意識がどこに向いているか、です。言い換えれば、子どもの意識が適切な方向に向きさえすれば、言って諭すでもいいし、質問して思い出させるでもいいし、そういった直接の働きかけでなくても、いいのです。

ある程度大きくなってきたら、親自身が見本を見せるだけでも充分──という時期がやってきます。そうなったら、子どもにあれこれ口を挟む必要はありません。「今のうちに仕事を済ませて、気分よく旅行に出られるようにしておこう」と独り言をつぶやいて、黙々と作業する姿を見せるだけで、充分です。

あくまで一事例に過ぎませんが、わが家では中2の息子がだいぶ前からこの域にいます。あれこれ口を挟まれることを嫌う一方で、自分のことは自分で管理する意識を高く持っています。時々忘れていることがあっても、私自身の行動を見せるだけで、すぐに思い出して自分で修正できるようになりました。

小5の娘も、だいぶ自分でできるようになりました。親のサポートが必要かな?と思う場面でも、質問して思い出させてあげればすぐに意識をしっかり持って動けています

子どもの自主性を伸ばすことを意識して、辛抱強く失敗経験にも付き合ってあげていれば、ある時期から飛躍的に親はラクになってきますよ。子どもの成長する力を信じて寄り添ってあげていただけたら、私もうれしいです!

image by: Shutterstock.com

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【著者】 パパコーチ くろさわ 【発行周期】 週刊

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