夏休みの読書感想文を苦手とする子は少なくありません。みなさんも、原稿用紙を目の前にして一行も書き進められない、そんな経験をされたことはありませんか?今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、教育学者として著名な齋藤孝先生が、苦手な読書感想文を克服できるコツについて、『よだかの星』を具体例にわかりやすく解説しています。
読書感想文の書き方のコツ、齋藤孝先生が教えます
夏休みの宿題で、いつも頭を悩ませてしまうのが「読書感想文」。なかなか文章をうまく書くことができず、つい最後のほうまで残りがちな宿題です。
今年3月に刊行された『齋藤孝のこくご教科書 小学1年生』には、齋藤孝先生が教える「読書感想文の書き方のコツ」が収録されています。ぜひ参考になさってください。
読書感想文の書き方のコツ
読書感想文の書き方にはコツがあるんだ。
まず読んだ本の話の中から、「これはいいな」と思った文章を3つ選ぶんだ。「たくさんあって決められない」とか「うまく見つからない」というときは、本の最初のほう、真ん中、後ろのほうから1つずつ選ぶと決めておくといいと思うよ。
たとえば宮沢賢治の『よだかの星』の感想文を書くことになったら、『よだかの星』の中から3つ文章を選んで、そこに線を引いておく。そして、「この本を読んで好きになった3つの文があります。1つ目はこれです」と、カギカッコをつけて、そこに選んだ文章を入れる。
次に、その文章のどこが良くて選んだのかという理由を書いていくんだ。「自分は今までこう思っていたけれども、この文章を読んで、そんな考え方もあるんだなぁ、こんな素敵な表現のしかたもあるんだな いうふうに思った」ということを書いてみよう。その文章を読んでわかったこと、発見したこと、気づいたことなどを書けばいいね。
そして最後に、「この3つから、『よだかの星』はこんなことを言っている作品だと思いました」と書けばできあがりだ。みんなもこのやり方で書いてみると、「読書感想文なんか全然難しくないよ」ということになると思うよ。ぜひ試してみてね。
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