子どもたちの「疑問」を一緒に考え学ぶ夏休み。「お盆」って何?

 

2.迎え火と送り火

お盆の行事として、代表的なものは迎え火と送り火です。茄子とキュウリの精霊馬(しょうりょううま)を飾ることがありますが、これはご先祖様が、行き来するための乗り物とされています。

キュウリは足の速い馬と見立てられ、ご先祖様が早く帰って来れるよう、迎え火の時に置きます。送り火の時は、少しでも長く過ごして頂くため、足の遅い馬に見立てた茄子の馬を置きます。

迎え火は先祖の霊が現世に帰ってくるときの目印として焚きます。家の門や玄関、或いはお墓で行うのが一般的です。送り火は、お盆期間一緒に過ごした先祖の霊を送り出すものです。15日か16日に行われるところが多いようです。京都の五山の送り火もこれに当たります。

3.盆踊りの由来

盆踊りは、先祖を供養するための念仏踊りでした。平安時代に空也上人が始めた念仏を唱えながら踊る念仏踊りがルーツと考えられています。

鎌倉時代は、一遍上人が全国に盆踊りを広めました。一方で、豊作祈願と自然への感謝を表すために行われる側面もあります。自然への感謝を伝え、村の結束を強める機能を果たす意味でも伝統行事として残っています。

家庭教育アドバイス…「子どもと一緒に体験」

夏休みは、大人も子供たちの「疑問」を一緒に考える良い機会です。また、お盆休みには、自分のご先祖様について調べる機会としても良い時期でしょう。今、自分がいるのは、ご先祖がいらしてこそです。

自分一人を遡ると1-2-4-8-16-32…と10先祖だけで単純に1024人ですが、両親から遡ると2048人になります。10先祖は、平均250年間から300年間ですから、それ以前を含めると膨大な人数です。お墓参りをする際に、墓石に刻まれているご先祖様を確認し、日頃の感謝を伝えてみてはいかがでしょうか。

今回はお盆の風習をお伝えしましたが、他にも子どもたちの疑問はたくさんあります。好奇心いっぱいの子どもたちの芽を摘まないよう、大人も学び直しの意味を込めて、子どもたちと一緒に調べ、考え、体験しましょう。

大人が真剣に一緒に体験、行動してくれたことは、子どもたちにとって非常に大きな思い出になるとともに、真剣に向き合う姿を学ぶ良いチャンスになります。是非、明日の迎え火は、支度から子どもたちと一緒に体験しましょう。(地域により、様々な風習があると思いますので、語弊があった場合はお許しくださいませ)

image by: Shutterstock.com

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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