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グレート義太夫が容体急変で緊急入院。本人が語る当日に起きた事

80年代にデビューし、国民的人気を誇っていた「たけし軍団」その1人であるグレート義太夫さんが、最近創刊したばかりのメルマガ『貰えるものなら病気でも!』の中で、容体が急変し緊急入院することになった前後の緊迫した様子を臨場感たっぷりに語っています。一体、義太夫さんに何が起きたのでしょうか。

尋常じゃない量の汗と、めまいに襲われる

事の発端は。
ま、グレート義太夫が「糖尿性腎症」から「慢性腎不全」になって、現在人工透析を受けているのは、そこそこ有名な話だと思っています。「知らなかった」って人は、これを機に覚えて帰ってください(笑)ま、その話は追い追いやっていきますので、今回はちょいと順番が前後しちゃいますが、そこはどうぞご勘弁を。

8月9日の暑い日でございました。実はこの3日前、血管が細くなってきたので「PTA経皮的血管拡張術)」の手術を受けました。で、当日問題なく透析を受けて、で、金曜日も無事透析が終わり、帰りに中野警察に用事があったので、透析帰りに寄る事にしました。最初の異変はこの時でした

バス停を降りて、歩き出すと尋常じゃない量の」が出はじめたんです。冷房の効いたバスから降りて、この暑さの中に出れば、そんなもんだろう…。

それくらいに思って、中野警察の手前にある「Mック」に寄ろうかどうしようか、一瞬迷いました。でも、早く用事を終わらせて、いつも行ってる喫茶店でゆっくりしよう…。それが間違いの元だったようです。

中野警察に着くと、中はひんやり気持ちが良い。ところが汗が一向に止まりません。しまいには立っていられず、後ろのベンチに腰掛けていました。何とか無事に用件済ませ、外に出て凄い日差しを浴びて、目の前の横断歩道を渡ったところで、急に景色が回り始めました

もう自分が真っ直ぐ立っているのか、傾いているのかすら分かりません。何とか日陰の植え込みに座り込んで、異変が通り過ぎるのを待っていたんですが、酷くなる一方のようです。目の前を通るタクシーが殆ど人が乗っていて、乗れません。その度に道路際まで行くのですが、それすらキツイ。

助かった。
何台目だったろう、やっと「空車」が来て乗る事ができた。まずは「中野警察」から「十貫坂上」歩いたって大した距離じゃないので、それを運転手さんに詫びると、ボクの様を見て「大丈夫ですか?」そう言って十貫坂上まで連れて行ってくれた。今でもゾッとするけど、もし、このタクシーが来なかったら、間違いなく「救急車」のお世話になっていたと思う。

適切な処置。
いつもの行きつけ「カサ・デ・オリーバ」へ這うようにたどり着き、挨拶もそこそこに
「ペットボトルの冷たいお茶ください!」
で、それを首の後ろに当てたり、腋の下に挟んだりしていた。まぁ、お母ちゃんが倒れた時もそうだったけど、何となく熱中症の対策は知っていたからね。リンパの辺りを冷やす。それを見ていたママさんが、
「ビニール袋に氷入れてあげましょうか?」
速攻でお願いして、氷を当てたり挟んだり。だんだん意識がはっきりしてきた。ホンに「タクシーが来なかったら」「この喫茶店がなかったら」そう思うと、感謝の気持ちしかないよね。

氷を当てながら、小一時間休んで、何とか気分も落ち着いたので、ママさんにお礼を言って帰宅する。
ホンに熱中症には気をつけましょう。で、終わるはずだったんだけど、今回、この出来事はこの後起こる恐怖のきっかけに過ぎなかったんです。

恐怖の「音がしてない」発言で、緊急入院

音がしてない。
土日挟んで8月12日の月曜日、いつものようにクリニックで穿刺の前にシャントの音を聞いてもらったら、いきなりザワザワ騒ぎになった。チーフ看護師の「K」さんが聴診器を当てる。で、信じられない一言。
「鈴木さん、音がしてない…」
「いやいや、だって先週の水曜日「PTA」やって広げてきたんですよ!」
もう頭真っ白。協議の結果、この日は「動直(動脈直接)」と言う刺し方で、透析が始まった。とにかく1日でも早く病院に行って診てもらってください。クリニックとしては、透析終わったら…、くらいの勢いだったけど、こっちにも仕事がある。最短で木曜日しかないんだよなぁ…。
とにかく、8月14日、透析前に東京医大に行って、今後の治療方針を決める。とりあえず「入院」は避けられない。

入院生活スタート。
新しい病棟になってからは、初めての入院だね。そりゃそうだ、出来たのつい最近だもんね。12階からの眺めは格別だね、病院じゃなきゃもっといいんだけど(笑)

入院鉄好きする時に、
「個室しか空いてないんです」
「げっ」
ちなみに、「差額36.000円」。まずそれが悩みの種だった。と言うのも、シャント閉塞は、緊急手術なんですよ、やってもらうのが「心臓血管外科」なもんですから、命に関わる手術が入れば、そちらが優先するのが当たり前ですからね。待たされてもしょうがない。
ところが、入院当日に病院から電話があって、
「4人部屋が空きました」
「地獄で仏」「渡りに船」「百姓に肥桶」
結局木曜に入院して、手術が決まったのが「日曜日の午前中」でした。今回は意外と早かった(笑)。

手術室でかかった曲に思わず爆笑

手術。
どんな内容かと言うと。今回やったのは「血栓除去」と「シャントの新設」。シャントとは簡単に言うと。透析の採血と返血」は静脈を使ってやるんだけど、静脈だけだと、どうしても血流が足らないので、その静脈に動脈を繋ぎます。これが「シャント」。正常だと、血液の流れる音が「シャワシャワ」聞こえる。これが「スリル音」。

局部麻酔だから、痛みはないけど、結構な力で血管引っ張られる(笑)。そんなに伸びるんだ!ってくらい。手術時間は2時間40分ほど。何が嬉しかったって、手術室に入ると、曲が流れているんだけど、
「それでは始めます」
で、かかった曲がなんと「菊次郎の夏 SUMMER」これには先生と大笑い(笑)。
「どんなサービスですか!(笑)」
その後の曲を聴くと、どうやら「久石譲さん」のCDだったようで、「風の通り道」も聴けて、痛み半分だったな(笑)。

カテーテル。
手術も無事終わり、月曜日の透析。もちろんまだシャントは使えないので、首にカテーテルを入れて、そこから透析。ま、痛くはないんだけど、慣れないうちは、首を動かすと違和感あるよね。言っても首にカテーテル入れるの2回目だからね、そんなにドキドキもしていない。は嘘かな(笑)。

大失態。
ここんとこクリニックでの透析が、時間通りできなかったりして、久々のがっつり透析だったからかな、途中で血圧が急降下。「90」まで下がって、ナースコール押した時は遅かった…。

まず冷や汗が出て、腹痛に襲われて、最後に吐き気がやってくる。そうなると除水は中止で補水生理食塩水を入れられる。俗に言う「出したり入れたり」。ま、言ってるのはオレだけだけど…。

初めてここで透析した時は、血圧が70まで下がって震えが止まらなかったんだけど、「透析ってこういうものなんだ、大変だな」ぐらいに思って我慢していた。見回っていた看護師さんに発見され、救助されるんだけど、その時は「もっと早く教えてね」と怒られたけど、透析初めての身にとっては、わからないもんね~。

術後の検査で、まさかのひと言

プライド。
実は透析の時の穿刺の痛みを和らげるテープがあって、穿刺1時間前くらいに貼ると、痛みが軽減されるらしい。自慢じゃないが貼ったことはない!何だか負けた気がしてね(笑)。ナースコールも申し訳なくて、なかなか押せずにいる。
それを看護師さんに言ったら、呆れられた(笑)。ホラ、仕事柄痛みに強いイメージのキャラだからさ(笑)。

どんでん返し。
シャントの手術も無事終わり、後は退院前に透析をするだけだった。前日、血管エコーで具合を診てもらったら、とんでもない結果が待っていた。

音が弱いな…」
「いや今朝の回診でも触診で何ともなかったんですよ!」
念のため手術跡のガーゼを剥がしてエコーを見る。
「やっぱりちょっと細いと言うか、血栓が出来かかってます」
もう何も考えられない状態。次の日透析を受けて、晴れて退院だったのに、退院が延期になりました…。
どうなる今後のスケジュール!この後は次号をお待ち下さい。

image by: オフィス北野ホームページ, Shutterstock.com

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