「性の話をもっとオープンにできる社会を目指そう!」。今、そんなムーブメントが起きているのをご存知ですか?4万人以上のチャンネル登録者を持つ「性教育YouTuber」が生まれ、「幼児期から家庭で始める性教育」講座が募集開始と同時に満席になり、2018年に発売された書籍『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』が版を重ねたりと、「性」についての教育の在り方が見直されてきています。特に、誰もが手軽に有害サイトにアクセスできたり、SNSで子どもが巻き込まれる性犯罪が多発している今、正しい性の知識を早期から子供に伝えていく必要性を感じている方が多いようです。しかし実際には、「性教育は学校任せ」にしている家庭や、「何をどう伝えれば良いのか分からない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。なぜ今、家庭での性教育をする必要があるのか、またどんなタイミングで何を伝えれば良いのかをまとめました。
メダカの受精で「性教育」。学校教育はアテにならない
性教育については、小学校の保健体育の時間に男女別の教室に分けられ、月経や精通、避妊の方法を教わっただけという人が多いのではないでしょうか。妊娠の過程に触れることは禁止されており、「メダカの受精」を教材に授業が行われるため、子供が生まれる仕組みを知らずに大人になる人がいる、という笑えない話もあるようです。
“「『性的同意年齢』が13歳であるにもかかわらず、学習指導要領に小5理科で『受精に至る過程は取り扱わない』、また中1保健体育で『妊娠の経過は取り扱わない』などの『歯止め規定』があります。そのため13歳までに性交などについて教えることができない。これはおかしい」”https://t.co/IDE5JuGpqv
— ちゃぶ台返し女子アクション (@chabujo) September 15, 2019
いやいや日本の現状をご存知の上での発言なのだろうか。
性教育が普及していない我が国では、正しい性知識の不足による望まない妊娠、性暴力被害・加害が横行している。
ガボンよりニホンのことに真剣になってほしい。
今夏、ニホンの少年少女の加害と被害は相変わらず酷かった。 https://t.co/DWy1CeDoxn— 藤田孝典 (@fujitatakanori) September 15, 2019
子供を被害者にも加害者にもしないために
いけないことだとは知らずにSNSで裸の画像を送ってしまう、被害を受けていることに気づかず「嫌だ」「やめて」と言えない、友達に性的ないたずらをしてしまう、傷つく言葉を言ってしまう……そんな「うっかり被害」や「うっかり加害」は、子供が知識を持っていないがゆえに起こる場合も。性犯罪はスマホにフィルターをかけただけでは防ぎきれません。
これって加害者も小1ってこと!?怖い、怖すぎる。息子はまだ性的なことなんて何も分かってないけど、「人の嫌がることはしちゃだめ」「人のプライベートゾーンを触っちゃだめ(男女問わず)」っていうことは、口をすっぱくして伝えなくちゃ。小1で性犯罪の加害者になるとか思いもしなかったわ… https://t.co/70G0iB2q4I
— しじみん🍺 (@shijimi1234) August 27, 2019
娘(中1)も最近性に興味を持ち始めたようです。
写真や動画を送ってしまう前に、親が監視して見つける事も必要なのかな…
どこまで監視したら子供の為になるのか、きっと答えは出ないですが。
子供が犯罪に巻き込まれたり、嫌な思いをしない為にも家庭でのルールを作ろう。#SNS犯罪 pic.twitter.com/51y1kdkXH7— ✦ymk✦ (@RWC054T3mNlIWFY) September 18, 2019
性教育をしないと子供は大人から性暴力をされても自分が強姦されてるって事がわからない、性教育をすると小学生の女の子が「私はこいつからレイプされかけました」って微笑みの塔を告訴する事もあり得るので、性犯罪者は子供に性教育をするのを嫌がるんだよね
— 蒼眼鏡 (@yt93c) September 15, 2019
子供のスマホフィルター問題。
上の子の学校は『どうせ高校出たらフィルターのない現実社会が待っているから今のうちに自分で情報の取捨選択ができる力を養え』という方針。
下の子の学校は絶対フィルター!という方針。私は前者の考え。下の子もフィルターをかけず一緒に使い方を考えたい。— カオル (@kaoru_matsu) May 29, 2018
家庭で性教育をするべき理由
思春期になると、誰もが自分や他人の体に興味を持ち、体や性についての悩みを持ちやすくなるものです。しかし、必要な知識を教えてもらえないどころか、性についての話題は何となくタブー視され、気軽に悩みを相談できる相手を持つ子ばかりではありません。家庭で性教育をする理由はここにあります。「性」=「生」、性について知ることは、自分のアイデンティティを確かめること、自分の価値を知り、自己肯定感を持つためにも必要なことです。「生きる」ことに繋がる大切なことだからこそ、家庭で伝えられたら素敵だと思いませんか?
性教育は、道徳ではなく、シンプルに人権と科学的根拠に基づくべき教育。#国際セクシュアリティ教育ガイダンス #WHO #UNESCO https://t.co/gco35eSnH7
— #なんでないの アフターピル署名活動中! (@nandenaino_) March 29, 2019
息子と話し込んでしまい結局河井継之助見れなかった。でも久々に息子と色々話せて良かったかも。思春期、馬鹿みたいに見えてもセンシティブに色々悩みもあるんだな~。
— まるる (@Uml56jusYrQvjH5) September 18, 2019
49回拝聴。思春期のゆらぎの時期に、自分より少し先を生きる同じ悩みを持ったひとの姿ってすごく救いになってたな、と思い出しました。#しょうもナ
— ゆむ (@kxSvqd4ohnvKrte) September 16, 2019
思春期の性の悩みという言葉があります。「承認」の悩みではありません。「性」の悩みなんです。それは保健体育の教科書に書かれるぐらい一般的なことです。もちろん、どのぐらいセクシュアリティに価値をおくか、懊悩や情熱の対象となるかというのは個人差があります。
— 青識亜論(せいしき・あろん) (@dokuninjin_blue) September 9, 2019
恥ずかしさも先入観もない、幼児期こそがタイミング
しかし、いざ性について話したいと思っても、思春期の子供を相手にするのは難しいものです。「性=エッチなもの」「触れちゃいけないもの」という先入観のない幼児期こそがチャンス。当たり前の話題にできる環境を整えることで、万一の際のセーフティネットにもなります。
家庭における性教育で大切なのは、
◆間違った情報に触れる前に正しい知識の提示
◆疑問をぶつけてきた時に逃げず隠さず叱らず当たり前なこととして答える
◆親子間にも大切にすべきプライバシーがあって踏み込まない一線があると認識する
◆男女平等モデルを親が身をもって見せる— 森林原人 (@AVmoribayashi) September 18, 2019
本のフェスブックツリー公開。
性教育アドバイザー のじまなみさんも選書してくれました!テーマは「思わず子どもに話したくなる!?親子でたのしく性教育 」「命」「愛」「防犯」。親子で話し合うのに最適な本♪https://t.co/hzbQPRWFqc#本のフェス #ブックツリー— honto (@honto_jp) March 22, 2019
なんか一言に『性教育』とまとめず、生理とか妊娠とか”体の仕組み”の話と、思春期の悩みや恋愛などの”心の仕組み”の話は、分けて取り扱った方が良いんじゃないかなあ。 / https://t.co/zbRhXzqbbu
— らくからちゃ (@lacucaracha) September 19, 2019
プライベートゾーンを守ることから教えよう
では、幼い子供に何が伝えられるのでしょうか? 家庭できる性教育講座を開講している助産師は、「下着を含めたプライベートゾーンは、自分だけの大事な場所であることを伝える」ことから始めることをオススメしています。水着で隠れる場所=プライベートゾーンは、必要がないのに人に見せたり、触らせたり、相手の許可なく触れたりしてはいけないことを意識づけておくことが、自分を守り、人を傷つけないことにつながるのだそうです。
①プライベートゾーン(口と水着で隠れる場所)は自分だけの大切な場所②勝手に誰かに触られたら、いやだと言ったり逃げてもよい③嫌なことをされたら他の大人に報告してほしい。この3つを子どもたちに伝えていくことが、性虐待の予防の観点からは重要です。
— 子ども虐待対応たん (@childfirsttan) September 8, 2019
言葉がわかるようになってきたら親であっても、パンツ脱がせる時に『脱がせても良い?』と本人に聞いてから下ろす事で、御子息や花園がプライベートゾーンだという認識ができると聞きました!♨️まずはそこからでも良いかも!自分にとって大切なものは、相手にとっても大切って感じられるはず♨️ https://t.co/GTk6BgULXK
— 由宇霧(ゆうぎり)♨️しくじり性教育してます (@oiran_yugiri) April 9, 2019
自分の子供に胸とか尻とかを性的に触られた場合、我慢しなくていいんです。「誰かの体、とくにプライベートゾーンに触ってはいけない、私は不快だった」と伝えていって、良いんですよ。それが息子さんの周りの女児・女性たちを守ることに繋がりますし、それが性教育だと思います。
— 留川とある (@gold_xpe) January 29, 2019
先日取材をいただいた
Hanakoママさんにインタビュー記事が掲載されています!
なんで今、3歳から性教育を始めるの?世界とどのくらい日本が遅れてるの?そんな話を2つも掲載くださいました!Hanako世代のわたしにとっては
とっても感動です!
ママに読んでほしい内容です!https://t.co/usVl8LfUfR— のじま なみ (@pantsu_nojima) August 21, 2019
#ユネスコ #国際セクシュアリティ教育ガイダンス #性教育 #妊娠 pic.twitter.com/sRfiolIA2s
— Hi&Mi (@21ath) December 4, 2018
絵本を使った性教育も
また、生や性に関するテーマの絵本を読み聞かせることも、子供に正しい知識を身につけさせるために有効な手段の一つ。いつもの絵本タイムに、自然と性についての話題を取り入れることができます。
子どもの時に読んでおきたかったです。
書店員ママが性教育にオススメする絵本7選+α https://t.co/rSHgG9u8WG @tiharu4happyより
— sunari原稿一つ終わったので次に行く (@norikowrites) May 20, 2018
👧子どもに伝える性👦
絵本「おんなのこってなあに?おとこのこってなあに?」
男のこだから…じゃなきゃ
女のこだから…じゃなきゃ
の考え方を優しく正してくれる本。性
って文字は子どもから遠ざけたくなるけど、
この本は「差別、いじめをなくす」事にも関係あると思う。#まっちゃの性教育 pic.twitter.com/o7AHU4lzKF— まっちゃ@ボンビークズマザー (@3zanmatcha) September 2, 2019
「どうしてお母さんには🐘ないの?男の子は🐘からオシッコ出るの?」の回答を求め絵本を借りました。
おちんちんのえほん https://t.co/uwhkWHWOJg
体の違い、命の誕生、大事なとこは守り侵害しない、知らない人に付いていかない。女の子にもオススメ。まだ難しいとこは徐々に理解できるといいな。— あまぐりこ@4歳息子+11m娘 (@attceeo) May 26, 2018
娘ちゃんのための、幼児性教育と自分を守る系の、絵本、届いた。
まずは今日は「わたしのはなし」読む。 pic.twitter.com/b6i9sQzPMD— こな@絵とモノづくり (@conamono69) November 18, 2018
【絵本の紹介】「おっぱいのひみつ」【234冊目】 https://t.co/m82MCv1gdN #jugem_blog
— SOLAR (@ehonizm) April 11, 2018
性教育を受けていない大人の方は、性に関する質問をされた時に面食らってしまうこともあるかもしれません。しかし、子供にとっての性の疑問は、「なぜ空が青いのか?」という素朴な疑問と同じもの。叱らず、恥ずかしがらず、ごまかさずに答えてあげたいですね。
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