未払賃金の消滅時効が5年に。そのタイミングで何が起こるのか?

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2020年春「民法」が改正され、現在では一般的に2年とされている未払賃金の消滅時効が5年に引き伸ばされる可能性が高くなりました。今回の無料メルマガ『新米社労士ドタバタ日記 奮闘編』では、それによってみなさんの勤めている企業側は何に注意しなければならなくなったのかをわかりやすく会話形式で解説しています。

未払賃金消滅時効5年?

未払賃金は、現行民法では消滅時効1年だが、民法の特別法である労働基準法第115条の2年の消滅時効が一般的である。

来春、民法が改正される。特別法として労働基準法の2年が消滅時効となる意見もあるが、合理性がないとして改正民法の5年の消滅時効が適用される可能性が高い。

労働基準法第37条(割増賃金)不払は、労働基準法第119条に基づき、6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金。労働基準監督署の支払命令は、今まで通常最大2年遡及だったが、これからははてさてどうなる…?


新米 「そうそう、ちょっと聞いたんですけど、来春から賃金の時効が2年から5年に延びるってホントですか?」

大塚 「あぁ、民法の改正のことね?」

深田GL 「今回の改正で、これからの未払残業代の請求は1人当り数百万円から1,000万円台の時代になりそうだね」

新米 「え?1人当たりで、そんなにー?」

深田GL 「未払残業代の時効5年への変更をきっかけにたくさんの弁護士やユニオンが、今まで以上に未払残業代請求事件をターゲットにしてくるだろうからね」

大塚 「来年、2020年の4月1日から改正民法第166条によって、賃金等の消滅時効は5年、って考えればいいんですよね?」

深田GL 「一般法、つまり民法は、特別法に比べて、より広範囲の人・場所又は事柄について適用される法だよね。それに比べて、特別法は、一般法より狭い範囲の人・場所又は事柄について適用される法とされている。現行民法第174条の賃金の消滅時効が1年では、労働者の保護に欠けるという理由で労働基準法第115条では2年の消滅時効となっている。今回、改正民法第166条で賃金等の一般債権が5年の消滅時効となると、労働基準法第115条の賃金2年の消滅時効より長くなる。労働者保護の観点から『ねじれ』が生じることになるんだよ」

E子 「労働政策審議会では『将来にわたって消滅時効期間を2年のまま維持する合理性は乏しく、労働者の権利を拡充する方向で一定の見直しが必要ではないかと考えられる』としているそうよ」

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