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可愛いだけじゃない。ペットが命を賭け飼い主に教えてくれること

ペットセラピーという療法が存在するように、犬や猫などの動物と触れ合うことは、人間にとって表面的なもの以上に、深い部分での癒しがあるようです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では、自ら「ワンコラバー」を名乗る著者の真井花さんが、ペットへの思いと彼らが教えてくれることを記しています。

ワンコ・ラバー

さて、本日は初めて書く(多分)ペットのお話

我が家では、数年前に柴犬が老衰で死んでから、雑種の犬一頭がいるんですが、これがだんだん

んです。真っ黒だった体毛が、なーーーんとなく、なーーーんとなくグレーがかってきて、すこーーーーしずつ食が細くなってきています。もちろん毎日一緒にいるから気がつくだけで、他は至って元気ですよ。ちっこいクセして番犬気取りで宅配業者のトラックが近づくだけで

とそりゃあもう、そこら中に響き渡る大声で鳴きまくっています。セコムより頼りになるかも(^0^)

なので、このワンコとの生活が終わりになるのは、まだまだ先でしょう。それでも、ワンコはみんな人間より寿命が短いですから、どんなに可愛がっていたとしても

んですよね。可愛がっていたペットが死んじゃったときの悲しさは言葉に尽くせないですよね。子供の頃、飼っていた犬が老衰で死んだときには眼が溶けるんじゃないかと思うくらい泣きましたねえ(T_T)

私は、子供の頃からなんらかのペットと一緒に暮らしてきました。そんなペットラバーなので、ペットを飼っていない人から、飼おうかどうしようか聞かれることがあると、私は一応

と答えています。いや、あの、ペットを飼うことにまつわる諸々を引き受ける気のない人は、ダメですよ。ウンチもするし、毛も抜けるし、うるさいし、旅行に行きにくくなるし、エサ代もかかるし。それは飼い主の義務としてクリアしているという前提ですから。

でも、飼った方がいいと思う理由は、カワイイからではありません。ま、もちろんそれも大きいんだけど。飼った方がいいと思う理由、それはもうちょっと現代の生活に

と思うからです。

雑多さって、うーむ。言えば、効率やシンプルさと真逆の方向性のもののことです。現代の都市生活は、少なくとも日本で会社勤めをしている世帯の家庭生活は

を目指しているように思います。

これは、想像ですが、人間の生活のうち、家庭生活と一対をなしていている仕事生活(多くの場合会社生活)が

ため、他方の家庭生活も効率化せざるを得ないんだろうと思っています。子供自身やその子供を育てること、あるいは高齢者・病人やその介護者が、仕事をしにくいのは

だろうと思うんです。子供や高齢者・病人は、会社や仕事の都合なんか関係なく彼らの都合で動きますから。これに配慮しながら効率をキープするのは、ほとんど無理ゲーってヤツなんですよ。むしろ、会社はソレを削ぎ落とし排除する方向性で動くわけです。

でね。会社生活は、それはそれでもう仕方がないし、会社の利潤追求から見ればむしろそれは正義だとも言えるでしょう。でも、家庭生活には

んじゃないかと思うんですよ。つまり、効率一辺倒では済まない存在を受け入れるということです。

効率一辺倒では済まない存在がペットだとしたら、子育てや介護に明け暮れている方は、ペットを飼う必要はないのかもしれませんね。彼らは非効率のカタマリみたいなもんだし、しかもそのケアは重要だからね。

ちなみに、私に劣らないワンコラバーの弟は、現在三人の子持ちでちょろっと介護もしているため、

です。そりゃそーだわ。こういう状態の人こそ、家庭生活での効率を追及するべきなんでしょうね。

さらにちなみに、私よりはるかにワンコラバーの母は、子育て中にも介護中にも

きていましたね(*゚∀゚*) ここしばらくペットがいないんですがまたまた飼い始めるつもりのようです。

そして、ペットはほぼ必ず

よね。あ、オウムとか人間より長生きなんでしたよね。んじゃ、犬猫限定ってことにしておきましょう。

で、死を間近に見られるというのが、雑多さにとってイイんじゃないかと思うんです。

大都市の生活では、日常生活の中から完全に死が排除されていますよね。それどころか、むしろ

ですらある気がします。

毎日食べているお肉だって、モトは命だったわけで、それが食品に加工される過程で、命を失ったんです。つまり死んだんですよね。でも、スーパーに並んでいる物体からは、とてもそんなこと想像できません。そのくらい注意深く、死とか殺とかいうものは取り除かれ、隠されているんです。

ですが、当たり前のことですが、生きていればそのうち死にます。ある意味、老化は肉体の経年劣化であり、その究極の形が死なんですから、アッタリマエの自然現象というべきでしょうか。

それなのに、日常生活の中に全く死がないために、私たちは経年劣化にも死にも

んですよ。なので、ソレが目の前に現れるとひどく狼狽してしまうんでしょう。ま、眼が溶けるほど泣いた私が言うのもナンですが。

それが、ペットがいることで、わずかではありますが、

ことができるんです。

ああ、大丈夫。数頭飼ったところで、慣れすぎて感覚が鈍磨するようなことはナイですから。むしろ当たり前だと思っていても、ソレを見続けるのは多少悲しかったりします。それでも、そのくらいの辛さで済むようにはなりますよ。悲しくはあるけど、泣きすぎることはないという程度に。

人生も生活も、もうちょっと雑多でもいいんじゃないでしょうか。雑多さのためにペットを飼うのはアリですよ(但し、子育てと介護世帯は除く(*゚∀゚*)

image by: Shutterstock.com

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食べるのは大好きだけど、作るのは超苦手。棚拭きとアイロンがけが何より嫌い。そんな家事オンチだった私がソレナリに家事をこなせるようになったワケ。家事全体を見渡して、最小の手間で最大のリターンを得る、具体的なシステムをお知らせするメールマガジンです。

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【著者】 真井花(まないはな) 【発行周期】 週3回(月水金)刊

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