順序がある。人気コンサルがひきこも生活りから脱出したきっかけ

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社会問題となって久しい「ひきこもり」。そんな生活が長引くと「自分は誰からも必要とされていない」との思いが強くなり、社会に戻るきっかけを失ってしまうといった事例も多々あります。このような状態から抜け出すには、まず何から始めるべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ』では著者の佐藤しょ~おんさんが、自身のひきこもり体験をもとに、「社会復帰に繋がる最初のきっかけ」について記しています。

努力の前に調えておくべき環境

私は10代の最後のあたりで、ほんの少しだけ、それこそ2ヶ月くらいですが、自宅に引きこもっていたことがあります。私の悪行が原因で運転免許がパーになりまして、バイトができなくなりまして、その状態でふて腐れていたら、当たり前ですがおカネがなくなりまして、家から出ることもままならなくなったわけです。

そうすると段々と昼夜が逆転してくるんですね。夜は寝なきゃいけないって思うんですが、昼間全く身体を動かしていないので眠くならないんですね。仕方ないのでレコードでも聴いちゃうわけです。で、外が白々と色づき始めた頃にようやく眠くなるわけです。

ところが怠惰な精神状態の上に、起きてもやることがないわけですから、ひたすら寝ているわけです。どうやっても午前中には起きられなくて、起きるのが夕方近くになるんですね。そうしたら当然ですがその晩はもっと寝られなくなるんですね。家族に、といっても母親だけですが、顔を合わせるのも辛くなって、冷や飯を温めて納豆をかけて食べるみたいな感じでした。

この時に私が何を感じていたのかというと、外部世界との繋がりが完全に断絶された生活って、つまらないんだなということでした。この2ヶ月間、誰とも一言もクチを利きませんでしたから。当時はネットもありませんし(あったら復活できなかったかもしれません)、新聞もとっていませんし、テレビは母親のいる部屋だけで、そこに行く勇気がありませんから、全く見ていません。

そんな感じで情報が遮断された状態で、ひたすら部屋に閉じこもってビートルズを聴いて、手元にあった司馬遼太郎の本を繰り返し読んでいたら、さすがに生きるのが少しだけイヤになったんです。なんだかこのまま生きていても何も無いんじゃないかな、ってね。でも死ぬ勇気は無いんですよ、ヘタレだから。

この時にたまたま知り合いのテキヤのオヤジさんから電話が架かってきて、たこ焼きを焼くバイトに誘われたのが、社会復帰する切っ掛けになったんですね。相手がああいう属性の方ですから、無碍に断ることができず、おまけに時間だけは捨てるほどあるわけですから、ふたつ返事でバイトに行きました。

そこですよ、私が世界との関わりを取り戻したのは。

テキヤでたこ焼きを焼いて、それをお客さんに売るというバイトだったんですが、晩になると酔っぱらったサラリーマンが、

  どうだ、売れてるか?
  ニイちゃん、今日も頑張ってるな
  ニイちゃん、若いけど将来どうするんだ?

みたいに絡んで来るというか、世間話をしてくるわけです。それがどうした?と思うでしょうが、こういう会話がリハビリになったんです。外に出る、仕事をすることで少しずつ世間との繋がりを取り戻し、この後にマクドナルドでバイトをすることで、完全に社会復帰(といってもバイトですが)します。

生きるということは、社会から影響を受けて、社会に何らかの影響を与えることなんです。この場合の社会とは、自分以外の全ての存在で、そこに対して相互に影響を与え合うことなんです。そんな影響のひとつのジャンルとして「必要とされるという状況が存在するんです。

どのような環境であれ、自分の存在が必要とされていることを実感すると、人間は生きる意欲が立ち上がり、猛烈にやる気になります。実は努力ってこういう精神状態を作ってからやった方が良いんですよ。その切っ掛けとなるための、社会との繋がりを構築する。そして自分が発したエネルギーが、社会や他者になんらかの影響を与えるということを実感する。

そこから良きフィードバックをもらえたら、社会に関与することが苦痛ではなくなるんです。努力を始めるのはこの先のステージですから。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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