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中国で新型コロナウイルスか?日本にも忍び寄る謎ウイルスの脅威

今、中国で原因不明の謎のウイルスによる肺炎が大流行しています。MAG2NEWSではこの問題をいち早く取り上げ(『原因不明の謎ウイルスが中国で猛威。あの「SARS」の可能性も?』2020/1/6)、警告を発していました。しかし、事態は収拾するどころか、より深刻化しているようです。果たして、この謎のウイルスとは何なのでしょうか? そして改善する方向に向かうのでしょうか? その現状を追います。

原因不明の謎ウイルスの正体は?

中国湖北省の武漢市で先月12~29日に原因不明の肺炎にかかる患者が相次いで発生。今月5日までの患者数は59人にのぼり、このうち7人が重症、症状が回復した8人が退院したといいます。謎のウイルスという報道から、2003年に中国本土で349人、香港で299人が死亡した重症急性呼吸器症候群(SARS)なのではないか? との憶測が広がりました。

他にも、2012年にサウジアラビアやアラブ首長国連邦などで大流行した、中東呼吸器症候群(MERS)ではとの声をありましたが、中国湖北省武漢市政府はその可能性を明確に否定していました。

そんな中、聯合ニュースは韓国の疾病管理本部が8日に明らかにした話として、昨年12月13~17日に武漢市を訪れた中国国籍の30代女性が原因不明の肺炎を発症。現在容体は安定しているものの、ソウル近郊の病院で隔離治療と検査を受けていると伝えました。

患者の中には、武漢市にある華南海鮮市場の従業員が複数いたため、市場は1月1日に閉鎖され、消毒・殺菌が行われていましたが、韓国で治療と検査を受けている女性は、感染経路として疑われていたこの海鮮市場の訪問や野生動物との接触はなかったことが分かっています。

中国政府はこれまで、今回のウィルスが人から人へ明らかに感染した証拠は見つかっておらず、医療従事者への感染ケースもないとしていました。しかし、感染原因として濃厚と見られていた動物が関与した可能性が、この女性に限ればなかったことで、人から人へ感染した懸念が再び出てきたことになります。

ますます闇に包まれる原因不明の謎ウイルス。発覚してから間もないということもあり、患者数が急激に増加しているというわけではありませんが、世界保健機関(WHO)はどのような見解を示しているのでしょうか?

新種のコロナウイルスなのか?

2003年に感染が拡大した新型肺炎「SARS」や、重い肺炎などを引き起こす「MERS」、さらに鳥インフルエンザなどの可能性が否定されたことを受け、世界保健機関(WHO)は「患者の症状などから、原因不明の肺炎の原因は新型のコロナウイルスの可能性が否定できない」と発表。その上で、これらの病原体を特定するためには、さらなる調査が必要だとしました。

現時点でWHOは、この新型コロナウイルスが原因だとは断定していませんが、しかし、現地の専門家チームはかなり可能性が高いと考えているようです。

JETROによると、中国中央テレビが9日、専門家チームによる初期検査の結果、ウイルス性肺炎の病原体は新型のコロナウイルスであることが暫定的に判明したと報じています。コロナウイルスとは、呼吸器疾患および腸疾患を引き起こす病原体の一種で、人や豚、牛、犬、猫、鳥などに感染する可能性があるとされており、WHOより一歩踏み込んだ報道をしています。

第7のコロナウイルス誕生か?

NHKによると、コロナウイルスは電子顕微鏡で見ると、太陽のまわりを「コロナ」というガスが取り巻いているような形をしているところから名付けられたウイルスで、人や動物に感染します。

人に感染して流行するコロナウイルスは4種類あるとされており、国立感染症研究所によると、せきや発熱、鼻水などが出る、通常のかぜのおよそ3割はコロナウイルスによるものだといいます。

この他に、感染すると重い肺炎を引き起こすなど、重症化しやすい新型のコロナウイルスがあり、これまでに2種類確認されています。それが、2003年に中国で大流行したSARSと、2012年からサウジアラビアなど中東諸国を中心に拡大したMERSです。

果たして、今回中国で多くの肺炎患者を出しているのは、新しい第7のコロナウイルスなのでしょうか…?

恐ろしい新種のウイルス





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image by:Shutterstock

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