MAG2 NEWS MENU

帰国した武漢の在留日本人5人を搬送。記者会見に批判の声が殺到

患者数5974人、死者132人となった新型肺炎。武漢に渡航歴のない日本人も発症が確認されるなど、国内にもじわじわとその脅威が迫っている。感染が拡大している中国・湖北省武漢からの帰国を希望した日本人を乗せた最初のチャーター機が29日朝、羽田空港に到着した。厚生労働省の発表によると、帰国した人たちの中には発熱や咳の症状がでるなど、体調不良を訴えている人が数人いるという。NHK産経新聞朝日新聞などが報じた。  

37度を超える発熱に咳の症状も。5人を搬送

政府は、現地に滞在する日本人の希望者約650人全員を順次、帰国させる方針を示している。最初となる今回の便は28日夜、羽田空港を飛び立ち、29日の午前0時半ごろ、武漢に到着。29日午前8時40分すぎに、希望者206人を乗せて羽田空港に帰国した。206人のうち、37度を超える発熱がある1人と、咳の症状がある1人、その他3人の計5人を大田区の荏原病院に搬送した。残る201人の中から体調不良を訴える人がいた場合、感染症に対応できる都立病院や公社病院に搬送される可能性もある。


全員ウイルス検査を受ける

帰国者は空港のターミナルビルとは別の場所にある「第2ターミナルサテライト」と呼ばれる建物で、入国手続きや手荷物を受け取った。マスクをした人の姿や、空港に用意されていた消毒液で手を洗う人の姿が見られたという。この後、症状がある人は感染症の指定医療機関で、症状が見られない人は東京・新宿区の国立国際医療研究センターでそれぞれウイルス検査を受ける。症状がある人は検査結果が出るまで入院、症状がない場合でも結果が出るまでは自宅または国が用意したホテルに待機し、健康状態をチェックする。医療機関や自宅までの移動は、国や勤務先の企業がバスを用意し、公共の交通機関の利用は避ける。外出も2週間は控えるよう要請するという。

危機感があまりになさすぎる現状

記者会見が開かれ、帰国した男性2人に、中国の様子や帰国後の指示、体調不良者の有無などが質問された。マスクはしているものの、潜伏期間である可能性も0ではないことから、記者会見を認めた日本政府やマスコミに対して、批判の声があがっている。

ひとり8万円負担

政府は、こうして帰国した在留邦人に対し、片道分の正規のエコノミー料金を請求する方針だ。外務省によると、ひとりあたりの負担は約8万円(税別)になる見通し。この金額に対してもネット上では、「当然だ」「河井案里議員に払う1億5千万円があるなら補填してあげて」など、賛否が出ているようだ。

1万8008人の武漢市民が来日

 中国メディア・第一財経の新一線都市研究所は、中国のフライト情報アプリ「航班管家」の12月30日〜1月22日までのデータを引用し、傾向を分析。結果、武漢市が閉鎖された23日から20数日の間で来日した武漢市民は1万8008人で、各国の中で最多であるとわかったという。東京には9080人、成田空港などの他にも、関西国際空港と中部国際空港からそれぞれ6272人、2656人が入国しているという。

北朝鮮は1ヶ月隔離措置

北朝鮮が中国から入国したすべての外国人について1ヶ月間の隔離措置を取ると決めた。外交官や非政府組織スタッフも対象で、指定のホテルで経過観察をする。中国に滞在後、別の国を経由し入国した場合も同様に措置を取る。

武漢市民、窓を明け国歌斉唱

中国政府は、世論を主導するために全国のテレビ局の番組編成に対する管理を強化した。実際に、娯楽番組を減らし、多くの肺炎患者が出ている湖北省などの地域を中心に、肺炎の状況を伝える報道番組を優先的に放送するなど、肺炎の拡大阻止に向けた取り組みを紹介する報道が増えた。

また、武漢市では27日夜、住民が一斉に窓を開け、国歌や愛国的な歌を合唱するなどの運動が起きた。「飛沫が飛び危険」と専門家は指摘し、「すぐにやめるべきだ」「マスクを着けるべきだ」と批判した。

source:NHK産経新聞朝日新聞時事通信共同通信大紀元時報日本

image by: 中国新闻网 [CC BY]

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け