新型肺炎のどさくさに紛れて人権弾圧を繰り返す習近平政権の何様

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新型肺炎の蔓延に揺れる中国ですが、その騒動に紛れまたも人権弾圧が行われているようです。台湾出身の評論家・黄文雄さんは今回、自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、中国政府による「反体制派狩り」を報じる記事を紹介するとともに、中国共産党の一党独裁を厳しく批判。さらに習近平政権崩壊の可能性も指摘しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年2月19日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】新型肺炎のどさくさで反体制派狩りをする習近平の姑息

命がけで習近平批判した中国人学者、新型肺炎検査中に当局に逮捕

新型コロナウイルスのどさくさに紛れて、中国政府は反体制派の人権運動家を連行したようです。彼の名は許志永氏。一度は逮捕され、4年間の監獄生活を経験しています。しかし、釈放後も反政府集会に出席したり、習近平の無能ぶりを書いた文章を公開したりと、反政府運動は続けていました。

そんな彼の動向を当局は注視しており、新型コロナウイルスの騒動で自由に移動できない状況を利用して、彼を連行するに至ったそうです。以下、その過程について報道を引用します。

事情に精通した消息筋は「公安がこの数日間、私を含め許志永氏を支援した人たちの自宅を『新型肺炎予防』検査のため訪問した」と伝えた。新型コロナウイルスによる肺炎に感染していないかを確認するという名目で公安が自宅訪問をした過程で逮捕されたのだ。

 

ある活動家は「許志永氏はさまざまな都市に隠れながら友人と会い人権運動を継続してきた。しかし新型肺炎拡散を防ぐために検疫統制が強化され身動きできなくなった」と話した。

 

逮捕当時、許志永氏は広東省広州にある人権弁護士楊斌氏の自宅に滞在していた。公安は楊斌氏とその妻、息子、許志永氏を連行した。許志永氏を除いた3人は17日夕方までに全員解放された。許志永氏の現在の居場所や彼が拘禁された理由などは明らかにされていない。

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これだけではありません。ある報道によれば、新型コロナウイルスに関する政府の対応を批判した、またはそれを否定するような言動をした人々が次々と行方不明になっているというのです。

記事に登場するのは、新型コロナウイルスがらみの政府批判を繰り広げた許章潤・元精華大法大教授。ユーチューブで武漢の新型コロナウイルスによる死者の数を撮影し、政府発表の死者数に疑問を呈した、北京在住の元弁護士で現在は自称市民記者の陳秋実氏。武漢市民で、病院の外に駐車されていた車から8人の遺体が運ばれる場面を撮影してツイッターに載せ、注目を集めたパン氏。この映像を見た陳秋実氏は、パン氏にインタビューしていました。

<新型肺炎>中国政府を批判した人が次々と行方不明

ネット社会の今、自分の意見を社会に広める手段は増えた一方で、そうした行動をとって注目を浴びた人は要注意人物として目をつけられてしまうようです。

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