シャープが8Kカメラ搭載「AQUOS R5G」を発表――一般ユーザーに「8K」の魅力は浸透するのか
シャープが5G対応のスマホ「AQUOS R5G」を発表した。8Kのカメラを搭載したのが特徴だ。シャープでは8Kテレビに注力し、さらに8Kの業務用カメラ、映像を編集するためのDynaBookブランドのパソコンを開発するなど、撮影から編集、視聴まで一気通貫で8Kワールドを展開。スマホでも8Kを訴求したいのだろう。
ただ、8Kカメラは、先日、発表されたサムスン電子「Galaxy S20 Ultra」でも搭載されている。Snapdragon 865が8Kカメラに対応しているということもあり、ハイエンドモデルで採用されるケースが多いようだ。
一般的に「4Kでもオーバースペックなのに、スマホで8Kなんて必要あるのか」という声が多そうだ。確かに、テレビで4K対応は増えてきたものの、4Kのテレビ放送を視聴するのはハードルが高く、お茶の間に4Kが浸透しているとは言い難い。そんな状況であるにも関わらず、いきなり「スマホで8K」と言われてもピンとこないと思われる。
とはいえ、実際にAQUOS R5GやGalaxy S20 Ultraで8K撮影された映像を8Kのテレビで視聴すると、「これがスマホで撮影されたものなのか」と驚くほど、実に高精細だ。8K映像を見てしまうと、8Kテレビが欲しくなってくるほどだあと何年かかかるかわからないが、確実にテレビは4Kから8Kに移行するだろうし、人間の目も8Kに慣れていくことだろう。
ただ、実際に8Kで映像を撮影しようとすると、ファイルサイズが巨大になってしまい、あまり実用的ではなさそうだ。本体の熱処理などでもかなり負荷が高いと思われる。実際に購入したところで、8Kで撮影する機会は必ずしも多くないかも知れない。
とはいえ、デジカメでも同様であったが、カメラ性能をアピールする際、とにかく数字の大きさが物を言う傾向は強い。だからこそ「1億画素」という画素数アピールをするところもあるし、8Kというスペックも一般的には伝わりやすいのだろう。果たして、AQUOS R5Gの8K訴求がどこまで一般に浸透するのか。注目していきたい。
image by: beeboys / shuttersyock