飲食店やジム、劇場に学校も。ニューヨークが完全閉鎖を急いだ訳

 

アイルランドといえばお酒だけではないけども、アイルランド人が多く住むアメリカにはアイリッシュ・パブがそこかしこにあり、セント・パトリックス・デーには大盛況となる場所の1つとなっている。

それが今年は冒頭でお伝えしたように先週からニューヨークのレストランやバーは収容率50%とする規制がはじまった。アイリッシュ・パブも当然収容率を50%にしないといけない。でもそんなことは到底不可能ということがわかったのだろう。

アイリッシュ・パブに限らず、金曜、土曜のニューヨークのレストランやバーは非常に賑わい満席だったとニュースで報じられている。実際、個人的な経験としても実感している。先週の金曜日に会食があったのでイーストビレッジのレストランに行ってきたのだが、収容率を50%にするのは店側が強い意志を持って臨んだとしても運営的に非常に難しそうだった。

実際、店員さんとお話したところ、お客さん同士の間を1メートルあけるため席を1つあけて座ってもらうようにするといっていたけど、実行しきれていなかったのだ。

空いている時間帯はコントロールが効くが忙しさがピークになるとどうしても隣の席に案内するしか方法がなくなっていたようだしデザートまで食べて帰りそうなお客さんが意外とその後長く話し込んでしまうということもあるようだった。

私たちの席でも、デザートを食べ終わってお茶も飲み終わりお会計をお願いしようとしたけども、店が混んでいたので店員さんがつかまらない。ようやくお願いしても忙しいのでお会計の紙がなかなかテーブルにこないという状況だった。

じゃあ、席があくまでお客さんを入れずに対処すれば良いのでは?と考える人もいるかもしれないが、商売をしていれば少しでもお客さんを入れたいだろうし、なにより席が空いているのにお客さんを立たせて待たせるのは思った以上に心苦しい。

1日働いて疲れている人もいるだろうし、とにかく早く座りたいと言う人や空腹で大変だと言う人もいるだろう。様々な事情は人の数の分だけあるし、対応する側も様々なのだ。一律に規制をかけるのは難しいのである。おそらく同じような状況は他のレストランにもあるだろうし、これがバーになればなおさらだろう。

結果、先週末のニューヨークのレストランやバーは大繁盛だったところが多く、年に1度の祝いの日であるセント・パトリックス・デーではさらなる混雑が容易に予想できたということで急な閉鎖が決定されたのだろう。

そう考えるとニューヨーク州に限らず、ニュージャージー、ペンシルバニア、コネチカットなどの近隣の州もバーが混み合う夜8時以降の店内飲食を禁止にしたのが理解できる。解除期限は明確ではなくいつまで続くかは不明だが、ひとまず15日間は様子を見て延期するのか、一部を解除するのかが決まっていくようだ。

ちなみに、ニューヨークのレストランはテイクアウトやデリバリーはOKなのと、普段は違法だけど食事と一緒であればアルコール類もオーダーできるという特例が出されている。

image by: shutterstock

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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