ダイドードリンコはなぜ道の駅や高速道路のSAでオムツを売るのか

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ダイドードリンコが王子製紙、セコム医療システムと協業し、道の駅や高速道路のサービスエリアにある自社の自動販売機にて紙おむつの販売を始めました。P&Gは、同じく道の駅やサービスエリアにおむつ交換台の設置を推進しています。このような動きの背景をメルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんが解説。ダイドードリンコの取り組みのように既にある物同士をつなげる着想を得るための2つのコツを伝えます。

自販機でオムツを売る?

付加価値を生むのが差別化、と聞いても、「そうは言っても、どうやってやればいいの?」というのが本音でしょう。

ダイドードリンコが大王製紙などと共同で、「紙おむつの自動販売機」を全国展開する、と発表しました。これがなかなか面白くて、その記事の写真には、ダイドーのジュースを売っている自販機の中に、220円で「紙おむつ」が一緒に並んでいます。これを、「道の駅」や高速道路のサービスエリアを中心に、約200台も設置すると報道されています。

自動販売機であれば24時間やっているので、欠品にならない限りいつでも買うことができるわけです。確かに、外出先で子どものおむつを替えようとしたら、持って出るのを忘れたり、足らなくて困ったりしているときに役立ちますよね。

おむつを自販機で販売するというアイディアは、今まで、ありそうもなかったですよね。それを「ジュースの自販機でやる」というのも斬新な発想です。

考えてみれば、サービスエリアでは、たくさんお自販機が並んでいるので、紙おむつを買いに来たお客さんが、ついでにジュースも買ってくれる、という「売り伸ばし」にもつながる名案ですね。

P&Gは全国の道の駅にオムツ交換台を設置

外資系企業P&G社の製品のパンパースも、一般社団法人全国道の駅連絡会と協業して、全国の道の駅に順次、おむつ交換台を設置する、ということを発表しました。

その第1弾は、群馬県の「道の駅 川場田園プラザ」などで、今年の1月から設置をスタートしているそうです。こちらは、P&G社が進めている、「あなたらしい子育てが、いちばん」というプロジェクトの一環だそうです。

おむつ台を設置しますが、そこでおむつそのものを販売するということではないので、直接の売り上げにはなりません。しかし、企業として、「私たちの子育てに、真摯に取り組んでくれている」というイメージがターゲット層の間に広がるでしょう。

ダイドーやP&Gのこういった戦略の背景には、子育て世代のニーズがあります。アスキーキッズニュースによると、P&G社がとったアンケートには、「外出先での子育て、育児環境が整えば、もっといろんな場所に子どもと行きたい」という回答は93.1%にものぼったとのことです。

パパママ世代にとって、いろんな場所に子供達を連れて行きたい、でもおむつの交換や不足などがあると困るな、というニーズがあります。そのアンケートには、おむつ台の欲しい公共施設として、「駅・道の駅」は公園に次ぐ第2位(43.5%)だったとのこと。ダイドーもP&Gもこの点に目をつけた、ということです。

マーケティングの原点は、「ターゲット層のニーズ、困っていることや欲しいと思うことを解決する」ことです。その時に、そのニーズがある市場が“大きい”とか、今は小さいが伸びる可能性が高いのか、を考えて製品をだしていきます。自社にとって「美味しい市場か」ということですよね。その点を見事に掴んだ戦略だといえます。

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