勉強が好きな人のアタマの中にあって苦手な人にないモノって何?

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自分としては一生懸命教えているつもりなのに、ちっとも相手が覚えてくれないとお嘆きの方、もしかしたらそれはあなたの方にも問題があるのかもしれません。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者の倉橋竜哉さんが、「月の直径」を例に取り、効果的なものの教え方について考察しています。

記憶される理由

行けるなら月に行ってみたい倉橋竜哉です^^;

唐突ですが、「月の直径って、約3,500kmなんです」と聞いたら、どう思いますか?「えええっ!本当ですか!すごーい!!」…なんて思う人はほとんどおらず、おそらく「ふーん…んで?」となる人が多いのではないでしょうか。

それでは、「月の大きさって、ちょうど日本列島がすっぽり隠れるぐらいなんだよ」と言われたら、どうでしょう?

天気予報などでよく目にする、おなじみの日本地図と同じぐらいの大きさだとわかると、「思ったより大きいな」とか「それほど大きくないんだな…」とか、月の大きさや直径も、ちょっとは馴染み深く感じるのではないでしょうか?

去年、新千歳空港に「北海道と本州の大きさが重ねて比較されている地図がある」と話題になりました。根室が茨城県に重ねられていて、襟裳岬は静岡県、そして函館は三重県であります。「北海道の大きさナメてないよね?」と言わんばかりの説得力がある地図に驚く方も多いと思います。一泊二日のレンタカーで北海道を一周しようなんてまず無理だな…と(笑)。

自分にとって未知のことをポンと教えられても、なんかとっつきにくかったり、関心が持てずにすぐ忘れてしまったり、眠くて退屈になってしまうことがありますが、そこに「自分の知っていること」とつながり感があると、同じ情報でもわかりやすく感じたり、急に興味が湧いてきたり、記憶に残りやすかったりしますよね。

学生の頃、学校の勉強に苦手意識を持ってしまう人が多いのは、「未知のことをいきなりポンと教えられる」という感覚があるからではないでしょうか?「月の直径って、約3,500kmなんです」…というような。

一方で学生でも勉強が好きな人、得意分野がある人あるいは大人になってから勉強が好きになった人はアタマの中に「つながり感」があるから、それを学ぶことが得意になったり、好きになるのではないでしょうか。「月って日本列島をすっぽり覆うぐらいの大きさだよ」と。

私の恩師の一人に、脳と学習の権威と言われるイギリス人のトニー・ブザンがいますが、彼は自分の著書の中でも、あるいは会った時にもよくこんなことを言っていました。

「想像と連結、それがアタマの使い方の基本だ」

彼はマインドマップという学習法を開発したことでも有名ですが、まさにそれは「イメージや言葉を枝でつなげる」という、想像と連結の思考法でありました。そこに書いてあるイメージや言葉が「知識」だとするならば、枝のつながり方は「知性」「個性」なんだよ、と。

また彼は「教えること」がとても上手い人でした。彼の語り方は、まるで人のアタマの中に絵を描くようであり、わかりやすいイメージを伝え、それを芸術的なセンスでつなげていきます。彼の話を聞き終わると、アタマの中に一枚の絵ができていて、その絵は、10年以上経った今でも鮮明に自分のアタマの中で見ることができます。

彼の教育的才能には、足元にも及ばないですが、私も人に何か伝えるときは、できるだけ「想像と連結」を心がけるようにしています。自分の伝えたいことをそれだけポンと説明するのではなく想像…つまり、アタマの中に映像として浮かぶもの、すでに知っていることを起点として、そこからつなげるようにして、新しい知識を提供するようにしています。

…できているかな(汗)?私の場合「前フリがやたら長くなる」というデメリットが大きいですけどね(<おいおい!)

さてさて、ここまで読んでみて、いかがでしょう。月の大きさ(直径)を憶えていますか?

「えーと…忘れちゃった、てへへ」ということでしたら、私の力不足ですし、「日本列島がすっぽり隠れる大きさでしょ。確か3,500kmぐらいだったよね」と憶えているようでしたら、私の企みは成功であります。いかがなものでしょう?

★まず私からあなたにこの言葉をお届けします

「どうすれば憶えられますか?」

image by: Shutterstock.com

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【著者】 倉橋 竜哉(日本マイブレス協会) 【発行周期】 毎朝コツコツお届けします

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