すべては繋がっている。中国がコロナ禍の世界で見せる怪しい動き

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コロナ禍が世界的な問題になってから半年が過ぎ、ここにきて中国が不穏な動きを見せています。世界中で流れる中国関連のニュースが、日本では個別のニュースとして流れていますが、実はすべて繋がっていると指摘するのは、メルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』の著者、宇田川敬介さん。宇田川さんは自身のメルマガで、中国が香港をはじめ世界で「覇権」を握るために取っている様々な行動について紹介し、中国国内の動きについても伝えています。

コロナウイルス発症時に出てくる中国覇権主義の正体と共産党内部の乱

2020年になって発生した中国の事件

今月からは「第39話 コロナウイルス発症時に出てくる中国覇権主義の正体と共産党内部の乱」としてお届けします。

日本の言論界かつ経済界は、その辺のことや、中国を取り巻く世界の環境が全く変わっていっているということが見えていません。しかし、コロナウイルスを境に、中国を取り巻く世界環境は大きく変わっているのではないでしょうか。

そのようなことが見えず、専門家とかテレビコメンテーターといわれる、誰からお金をもらっているかわからないような評論家の無責任な意見をもとに、中国へ進出していても全く意味がないのです。

それ以上のしっかりとした根拠があれば別ですが、何しろイギリスとの「一国二制度」の国際公約を完全に反故にしてもなんとも思わない政府ですから、そのような政府を相手に、日本の企業くらいで何とかなるものでしょうか?

さて、その辺のところはまたゆっくりと語る機会に譲るとして、コロナウイルス禍の後、中国は4月8日にコロナ克服宣言を行い、そして武漢の都市封鎖を解きました。しかし、一方で3月には新型コロナウイルスの「アメリカ散布説」を出し、アメリカとの対立を明確化させてゆきます。さらに、南シナ海、東シナ海に対する軍事的な進出を強めています。また、ヨーロッパやアフリカに対しては「マスク外交」を行い、「医師の派遣」なども行っています。

インドの国境では、徐々にその国境を押し広げていたことがバレたのか、そのまま軍隊が「殴り合いのけんか」をはじめ、双方で多数の死者が出たというニュースが流れましたね。

その上で、先日は「香港国家安全法」という法律が施行されました。これは、香港における言論の自由を奪うものであると評価されています。もともとイギリスのサッチャー首相と中国の最高指導者トウ小平が香港の返還を語った時に、「返還後50年は一国二制度を維持する」ということが公約でした。

1997年の7月1日が返還の日ですから、本来であれば2047年までは「一国二制度」が続くはずです。

しかし、現在の中国の習近平国家主席は、その国際公約を無視し、香港に対して中国共産党政府を批判する言動を行ったものは、すべて中国共産党の法律で処罰するということを決めたのです。

これは「一国二制度」、つまり「司法の独立性」が完全に無視されてしまい、中国政府の法律と基準で行動が縛られるということを意味しています。そのため、香港の人々がデモを起こして370人を超える人々が逮捕・拘束されました。

さらに、中国国内における民主化の動きに関しても、かなり大きな問題が出てきています。

もちろん、ウイグルやチベット、内モンゴルなどの問題はそのまま残っていますし、天安門事件以来の中国の民主化運動は、いまだにくすぶっている状態です。

さて、これを併せて考えると、どうなるのでしょう。

日本の場合、こうしたことすべてのニュースが、まるで個別のニュースかのように報道されてしまいます。しかし、実際はどれも「中国政府」が行っていることです。つまり、中国政府は、東では南シナ海と東シナ海に向けて「不当な軍事的圧力によって、自分の領海であるということを主張」しています。

また、中国国内に向けては「一国二制度」としている地域との約束をすべて反故にして、そのまま取り込もうとしています。いかに「罰則のない国際公約が無力であるか」ということがよくわかりますね。

さらに、中国とインドの国境では、軍事的な衝突が起きている一方で、「買収」しようとしている国や地域へは、すべて「マスク外交」のように何か援助をするという形になっています。

しかし、その「マスク外交」がうまくいっていないために、マスクの返品が多く、またマスク工場が国際的な衛生基準を満たしていないとして、資格をはく奪されるなどの問題が起きています。

また、中国国内は「豪雨」によって洪水が起きており、1000万人以上が避難生活を余儀なくされています。そして、遼寧省などの東北三省では再び新型コロナウイルスの感染が拡大しており、そのため北京周辺でも大規模な集団感染が起き都市封鎖に近い状況になっている都市もあるようです。

つまり、今の中国は「外部に出て行けるほど、国内は落ち着いていない」ということになるのです。(メルマガより一部抜粋)

image by: Drop of Light / Shutterstock.com

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