鬱々とした気分が続き、どうにも元気が出ないという経験、誰にでもあるものです。今回、そんな状況から脱却するためのユニークかつ論理的な方法を伝授してくださるのは、現役弁護士の谷原誠さん。谷原さんは無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』で、「人間の習性」を利用した落ち込み気分の撃退法を紹介しています。
元気が出ない時
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
元気がない時、怠惰な時、落ち込んでいる時、とても辛く苦しい時間を過ごします。早くそこから抜け出したいと思います。
しかし、頑張って自分の心、感情を良い方向に向けようとしても、なかなか元通りになりません。もともと自分からそういう悪い感情になったのですから、それと矛盾する良い感情になろうとしても、自分が許さないのです。
しかし、抜け出す方法はあります。
人間は身体の状態と心の状態を一致させようとする習性があります。身体と心の不一致は不快に感じるのです。
たとえば、元気がない時、落ち込んでいる時は、うつむき加減になり、背は丸まり、呼吸は浅くなります。しかし、元気な時、ノリノリの時は、上を向き、胸を張り、呼吸は深くなっているでしょう。そこで、元気がない時は、身体の状態を元気な時に合わせてみるのです。
「元気がないんだから、そんなことはできない!」と思う人がいるかもしれません。
しかし、たとえば、外出先で配偶者や恋人と電話をしており、ものすごい剣幕であなたが怒鳴っているとします。その時、前方から、あなたがとても大切にしているお得意様の社長が歩いてきたら、どうでしょうか?その社長には怒鳴りちらさないはずです。最大限の笑顔で挨拶をするでしょう。そして、通り過ぎたら、また電話に戻って怒り出すのではないでしょうか。ですから、私たちは、感情と関係なく、行動を変えることができる、ということです。
そうであれば、元気がない時、落ち込んでいる時に、心の状態を変えようと思えば、とにかく外に出て上を向いて早歩きをし、可能であれば走り、大きく呼吸をして、元気なふりをしてみることです。そうすれば、身体の状態と心の状態の不一致に不快感を感じると思います。
その時、心に引きずられず、身体の状態を元気に保ち続ければ、やむを得ず、心の状態が身体の状態に合わせてくるはずです。私たちは、どうしても、身体の状態と心の状態を一致させたいからです。
そして、普段から、なるべく心が不健康になるのを防止したいものです。そのためには、身体の状態を良好に保つことです。そのためにもっとも大切だと考えているのが、「睡眠」ということになります。寝不足で身体の調子が悪い、というだけで、心の調子も悪くなってしまいます。よく運動をし、しっかり眠るようにしましょう。
毎晩眠りにつくたびに、私は死ぬ。そして翌朝目を覚ます時、生まれ変わる。
(ガンジー)
今日は、ここまで。
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