10年遅らせれば84%も増える「年金繰下げ制度」の意外な落とし穴

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年金を貰う時期を遅らせると年金が増える「繰り下げ制度」。令和4年からは75歳まで年金を遅らせて貰うことができるようになり、84%も増額できるそうです。余裕があればとてもお得に見えるこの制度ですが、元をとるためにはどのくらいの期間が必要なのでしょうか? 今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では著者のhirokiさんが、配偶者加給年金が付く人が繰り下げ制度を利用する場合は元を取るのに何年かかるのか詳しく解説しています。

加給年金等が付く人が年金を貰うのを遅らせて増やす場合は、元を取るまで更に年数がかかる

65歳未満の配偶者が居ると、自分の老齢厚生年金に配偶者加給年金っていう年額390,990円の年金が加算される事があると今まで申し上げてきました。結構大きな金額なので、年金受給者となった方にとってはいつも大きな関心事になります。

そういえば、昔の話ですが僕の友人が「結婚するなら10歳以上年下の女性と結婚して老後は加給年金を貰い続ける!」と野望を語っていました(笑)。その目標は達成されたのやら…^^;

年金相談の中で、配偶者加給年金が付いてる人は多いですが、歳の差夫婦の方もよくいらっしゃるのでこれなら長い間加給年金が付くよね~というケースはよくある事です。長く受給するのはもちろん何も問題は無い事なので、貰えるものは貰っておきましょう(笑)。

さて、配偶者加給年金は配偶者が65歳になるまでは加算されるものですが(例外も多いので気を付ける必要はある)、せっかく貰えるのに貰えないケースがあります。

よく、年金を貰うのを遅らせると年金が増えるっていう年金の繰下げ制度がありますよね。年金の繰り下げは現制度では65歳から70歳まで、年金を貰わないでおく事で最大42%年金を増額させる事が出来ます。なお、令和4年4月からは75歳までの10年間(120ヵ月)まで最高で年金を遅らせとく事が出来ます。

もし75歳まで粘ったら、65歳時点での年金が84%増額します。例えば65歳時で200万円の年金なら10年後には3,680,000円に増えるという事ですね。しかしながら現実はこんな単純ではない事が多いですが、本日のこのメルマガではそういうケースは割愛します。

※ 参照

70歳まで年金をもらうのを遅らせて大きく増やしちゃおう!…がうまく機能する事が出来ない重大な理由(2018年11月有料メルマガバックナンバー)

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