例えば「新人の頃に教わったから」と、何の疑いもなく続けている仕事の仕方があるという方、注意が必要なようです。仕事上で理由が説明できないことがあるならば、その行為は見直すべきと指摘するのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは今回、自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』でその理由を解説するとともに、どんなに細かいことについても説明できることこそが、正しい仕事への向き合い方であるとしています。
なぜやっているかが説明できないこと
自分の仕事を見直した時に、「なぜやっているかが説明できないこと」があるとしたら、それは今一度考えるべきです。なぜなら、説明できないということはつまり、惰性で何となくやっていることであったり、もっと言えば、必要性のないことをダラダラとやり続けてしまっている可能性があるからです。
例えば、新人の頃に教わった仕事の仕方が誰にでもあると思います。「この書類はこうまとめる」とか、「お客様に最初に接する時には、こんな風に接する」というようなこと。
それらは確かに新人の頃には、必要なことだったと言えるでしょう。ですが、そこから何ヶ月、何年も経って、今でもその仕事の仕方で続けているとします。ですが、その仕事も経験を積んだ今なら、本当はやり方を変えていなければいけないかもしれません。
書類のまとめ方だって、新人の頃とある程度経験を積んでからでは、レベルが上がっていなければいけません。お客様への接し方だって、新人の頃とある程度経験を積んでからでは、自分なりの個性を発揮できるような接し方が求められるかもしれません。
自分自身のレベルが変わった、仕事そのもののステージが変わったなど、いろんな変化は必ず起こります。だからこそ、「なぜやっているか」を説明できるかどうかで考えると、今の自分がやるべき仕事かどうかの判断がしやすくなります。「新人の頃にそう教わったから」というだけでは、なぜやっているかの説明にならないのです。
もちろん、新人時代に教わった仕事の話ばかりではありません。他にも考えられることはいくらでもあります。本当にその仕事は必要なのか?本当にその仕事の仕方で良いのか?これらは常に考え続けることで、生産性が上がったり、よりお客様に選ばれる接客ができるようになります。
極端な話、笑顔でお客様に挨拶するという行為自体も説明ができなければいけないし、逆に挨拶をしないのであれば、当然、その説明もできなければいけません。何の理由もなくやっているということは、意味を持たないということでもあります。そこに仕事の価値はありませんし、必要性もありません。それならやらない方がまだ時間や労力の節約もできるというものです。
今、自分が普段やっている仕事、どんな細かいことでもすべて、なぜやっているかが説明できるでしょうか?これは一生付き合い続けていく必要のある仕事への向き合い方だと思います。
今日の質問です。
- あなたのやっている仕事を、できる限り書き出してみましょう。
- それらの仕事について、なぜやっているかがきちんと説明できますか?
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