日韓と真逆。インド人が「政府」でなくSNSに高い倫理観を求めるワケ

 

概略は日本マス・コミュニケーション学会のホームページでも掲載しているが、結果の中で興味深かったのが、メディアのジャンルである「マスメディア」「広告などの企業」「ソーシャルメディア」「インターネットメディア」「刊行物」「政府の公的情報」から高い倫理観を求める順序を問うたところ、日本と韓国がまったく同じ優先順位で1位は「政府」だったのに対しインドとインドネシアの1位はソーシャルメディアだった。

これは政府=公的なものへの倫理観の要求と、公的機関とは最も遠い市民が手にするソーシャルメディアへの要求という真逆の回答である。違った宗教背景を持つ国においてメディアは社会のコミュニケーションツールとして確実に一般社会に浸透し大きな影響を与えている状況であり、それは世界基準の中で広まっている。

倫理観は各国で小さな違いはあっても、大きな枠組みでは似たよう状況であるのは、西洋型の倫理観がベースにある世俗化された国際基準に近づいているからだと思われる。しかし、ここには少し窮屈さを感じ始めている萌芽も見え始めている。この点はまた日を改めたい。

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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