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フィットネスもサブスク時代に。コロナ太り解消ビジネスの儲け方

長引く新型コロナウイルスの影響により「コロナ太り」を自覚する人が増えています。自宅で使うフィットネス器具といえば、購入しても続かず放置される物の代表格ですが、ITが活用されることでそうした状況も変わる気配があるようです。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』著者の理央さんが、人工知能によるアドバイスや励ましがある鏡型ディスプレーなど、注目のフィットネス器具によるサブスク型のサービスについて、マーケティング視点で解説します。

売り切り商品を“継続商品”に!鏡とフィットネスバイクの事例から学ぶIT活用のサブスクモデル

今号では、単品の売り切り商品を、どうやったら、継続・サブスクリプションの商品にできるのか、について、フィットネス器具を事例に考えていきます。

おうちフィットネスが流行る背景

新型コロナウイルスによる巣ごもり消費で、「家でフィットネス」をやる、という傾向が増えています。もちろん在宅時間が増え、運度不足になりがち、という背景があります。また、スポーツクラブの会員で、週に数回、ジムとスイミングに通っていたけれど、なかなかいけなくなったとか、退会してしまった、という方も多くいるようです。

在宅時間が長いと、どうしても運動不足になりがちです。私も、1日1時間近く、散歩にはいくのですが、それだけでは足りないようで、出たお腹が引っ込まず、といった感じでした。

私の場合は、ワンダーコア、という小さめの腹筋マシンを買って、ついていたDVDを見ながら、腹筋や腕の筋肉をつけるエクササイズをするようになりました。いまのところ買ってから一月くらいは続いているのですが、マシンを置いておかなければならない、とか、出したりしまったりしておかなければならない、と、面倒なことも多く、続かない、という声もよく聞きます。

画期的なサブスク・フィットネスマシン

そんな中で、家でのフィットネスや、エクササイズの需要が増えていることを捉え、面白い商品を出している企業があります。中国のmyShapeという企業が出した、「スマートミラー」は、鏡になっていて、そこにディスプレーが組み込まれています。その鏡に、自分が運動する様子を映すだけでなく、ディスプレーに表示された、「バーチャル・インストラクター」の様子を見ながら、エクササイズができる、というものです。

日経新聞によると、このインストラクターは、カメラや人工知能(AI)で、鏡の前にいる利用者の動作を分析して反応するとのことで、フォームがうまくいっていないと、「体を前に傾けて」などと音声で指摘するそうです。また、正しい場合は「すばらしい!」と褒めてくれるそうなのです。

私も、DVDを見ながら一人でエクササイズをやっているときに、インストラクターが「その調子!」とか、「よく頑張りましたね。自分を褒めてあげましょう」などと言ってくれると、やる気が出ます。

それを、正しくできた時に言ってくれるということは、なかなかモチベーションも上がりますよね。タレントのローラさんがYouTubeでアップしているフィットネスも、励ましがたくさんあり、やる気につながると評判です。

単品商品を継続商品にするためのIT活用

ITを使うことの特徴は、このような双方向性にあります。このMyShapeのようにAIを使って、フィトネスの様子を分析して、間違っていたら直してあげ、合っていたら褒める、という形は、その進化系ですよね。

また、Pelotonという会社では、フィットネスバイクに、タブレットがついていて、そこに動画を配信する、というサービスをやっています。こうなると、それに合わせてエアバイクを漕いだり、腹筋マシンをやったりと、インストラクターが指導してくれて、楽しくできますよね。ユーザー側としては、いちいちDVDを入れたり出したりしなくてもいいなど、面倒さも減りますよね。

会社側としては、単にフィットネスマシンを売るのではなく、新しいコンテンツを配信することで、お客様サービスにもなるし、他の商品のアピールもできますよね。

あまりITばかりになってしまうと、少し寂しい気持ちにもなりますが、便利で、時間の短縮にもなり健康にもいい、となると、これからこの手のビジネスが流行ることが、多いに考えられます。その意味でも、注目したい「おうちフィットネス」です。

image by: Shutterstock.com

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