これぞサービスの鑑。集客に悩む旅館がドーミーインに学ぶべき理由

 

さて、ビジネスホテルであれば、寝る前にシャワーを浴びる人も多いでしょうが、このホテルには天然温泉の浴場があります。銭湯のような簡素なものではなく、まさしく温泉旅館のような佇まいなので、旅行気分に浸ることができます。出張の疲れを温かく癒してくれます。そして風呂上がりには、湯上り処でビールやワインなどが、1杯無料で飲めるようになっています。素晴らしい心遣いではないでしょうか。

さらに、まだ一部ですが、ベッドのマットレスに、トップアスリートも利用している「エアウィーヴ」を採用しているところもあります。また、寝るまでの時間を過ごすために、漫画や絵本を置いた「ドーミーぶんこ」もあります。無料で使える洗濯機も。客室には、加湿機能付空気清浄機や熱いおしぼりも用意されています。館内着は、動きやすいように、「作務衣」になっています。

ここまで、ビジネスマンの快適性を考えたホテルが、他に存在するでしょうか。

こうしたサービスが知られるようになると、当然、観光客の利用も増えています。私も出張ばかりしていた時期があったのですが、当時こんなホテルがあったなら、どれだけ楽しい出張になっていたことか。実に羨ましいと思います。

私は、このホテルを旅館の人の参考にして欲しいと思います。当然、他のビジネスホテルも視察に来て、お手本としています。おもてなしに優れたこのホテルは、旅館の競合とも成り得るでしょう。いや、すでになっていると言って良いと思います。実際、観光客が多く利用しているのですから。

旅館の競合は、旅館や観光ホテルだけではありません。ビジネスホテルも研究の対象としなければならないのです。

image by: Thiti Sukapan / Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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