もうすぐ2020年も終わろうとしていますが、年明けには「気持ちも新たに」何かを始めようと決意するビジネスマンも多いはず。しかし、ちょっと待ってください。そんな「年始に気持ちを新たにする」人に警鐘を鳴らすのが、メルマガ『毎月1000人集客するプロ講演家が教えるコミュニティづくりの秘訣』の著者でベストセラー作家・起業家の岡崎かつひろさん。岡崎さんは、この決意を新たにすることが「一番の無駄」と断言します。その明確な理由とは?
「年末だ、年越しだ」とイベントごとに左右されるな!
「岡崎さんは、年末年始どう過ごしているんですか?」と、人から良く聞かれます。僕は、過去8年間、毎年海外で過ごしていました。だいたいクリスマス前に海外に出発して、2週間くらい現地で滞在して帰ってくるという生活を送っていました。
その時期は、考える仕事はすごく多かったですね。「来年の戦略は?」「今後、どうしていこうか」など。テレワークではないにしても、メールもある、電話もできる。よくスカイプを使って日本とつないで日本とミーティングをする。そんなことを以前からやっていました。海外にいても、考える時間は多かったけど、日本にいた時と変わらず仕事をしていました。
というのも、僕にとっては年末年始というのは、とくに特別な日だという意識はないんですよ。年末年始に対しての考え方は、僕は2つあると思うんです。
1つは、12月というのは多くの人が「締め日」だと思うでしょうね。でも、僕は、締めてはだめだと思うんです。というのも、12月が1月に変わるだけなのですよね。月が替わったからと言っていきなりなにかが変わるわけではありません。「年末だ、年越しだ」とイベントごとに左右されるのではなく、変わらず大事なことをやり続けること。
うまくいかない人は、いつも気持ちを新たにする。
以前、経営コンサルタントの大前研一さんが書籍『時間とムダの科学』(プレジデント社)の中でこんなことを書かれていました。
『人間が変わる方法は3つしかない。
1番目は時間配分を変える。
2番目は住む場所を変える。
3番目はつきあう人を変える。
この3つの要素でしか人間は変わらない。
最も無意味なのは、『決意を新たにする』ことだ。』
『時間とムダの科学』(著:大前研一/プレジデント社)(https://amzn.to/3qUauTg)
この「最も無意味なのは、『決意を新たにする』ことだ」と言う言葉は、本当にその通りだと思います。気持ちを新たにするよりも、日々大事にしていることを、欠かさずやることのほうがずっと大事です。
負け癖のある人は無意識にやっている!「諦めによる欲求充足」とは?
人のモチベーションが一番高いときは、実は、物事を決めた瞬間です。「よし、これをやろう!」というときが、一番やる気に満ちているのです。では、満足感が一番高くなるのはいつかわかりますか?
「物事を達成した時」でしょうか? 違います。実は、物事を諦めた時なんです。「え? 諦めたら落胆して落ち込んでいるのでは?」と思うかもしれませんが、実際は違います。人間はあきらめた時に解放感によって自己充足するのです。これを「諦めによる欲求充足」といいます。
たとえば、ダイエットをしていて「今日は我慢して食べないようにしよう」と思っていてもなんらかの言い訳をして「いいや、今日は食べてしまえ」といったときの解放感! わかりますか? この解放感こそが「諦めによる欲求充足」なのです。
気を付けなければいけないのが、人間にとって「決める」というのは快感なんです。でも、同時に、「諦める」ことも快感です。だから、負け癖、諦め癖がついている人は、気をつけないと、これをずっと繰り返すことになります。なぜなら気持ちがいいから。
年末年始に気を付けなければいけないことは、この「決意を新たにする」ことです。決めることは快感なので、多くの人は何かやろうとします。でも、達成できない目標設定をしないように気を付けてください。
多くの人は「自己否定感」の世界に生きている
「自己重要感」「自己肯定感」という言葉があります。「自己重要感」というのは、自分は人の役に立っていると感じること。「自己肯定感」とは、自分は大事な人だと認められる人。
「自己重要感」の下に「自己肯定感」があり、「自己肯定感」の下に「自己否定」があり、その下に「無力感」があります。
逆に、「自己重要感」の上には「自己実現」があります。
「無力感」の領域というのは「死にたい」みたいな人なので、論外とします。しかし、多くの人は「自己否定感」の世界に生きていることが多いです。そういう人は、普段から「あれをやらなかった、これをできなかった」ということを考えているのです。人の思考の8割は、ネガティブに考えるようにできています。
そうなるとどうするか。いいわけをひっぱってきて、「これがあったからできなかった」というのです。しかも、自己否定間の世界にいる人は、大きな目標を立てがちです。大きな目標を立てると燃えるけど、動き出そうとした時に道のりが遠すぎて、すぐにまた諦めてしまうのです。こうするといわゆる「負け癖」がついてしまうのです。「どうせできないから」とあきらめに変わってしまうわけです。(続きはメルマガ『毎月1000人集客するプロ講演家が教えるコミュニティづくりの秘訣』にご登録の上、お楽しみください)
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