コロナ禍で仕事もリモートになったし、汚れた都会の空気から解放されて、のんびり田舎暮らしがしたい…と地方への移住を希望するサラリーマン一家が急増しているようです。しかし、初めての移住は土地の購入から家選びなど、何から何まで分からないことだらけ。何を用意すればいいのか、お金はいくらかかるのか、こうした不安から二の足を踏んでしまっている方も多いのではないでしょうか。月刊誌「田舎暮らしの本」で記者歴20年以上のライター&カメラマンの阪口克さんが3月に創刊したメルマガ『セルフビルドで始める楽しい田舎暮らし入門【阪口一家の奮闘記】』では、「田舎移住を成功させ、DIYで自分の暮らしを作ってみたい」と考えている方にピッタリのハウツー情報が満載。今回ご紹介する創刊号では、家の土地選びから使える工具まで、田舎暮らしノウハウをイチからご紹介しています。
(本記事は3月創刊のメルマガ『セルフビルドで始める楽しい田舎暮らし入門【阪口一家の奮闘記】』創刊号の一部です。メルマガをいま登録しますと、3月中のお試し購読スタートで、3月分の全コンテンツを無料(0円)でお読みいただけます)
田舎暮らしと自宅DIYに関するノウハウが全て詰まった阪口さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ
自宅セルフビルドで田舎暮らしをスタート
こんにちは。埼玉県秩父地方の山里で、田舎暮らしを満喫しているカメラマンの阪口克(さかぐち・かつみ)です。
東京都内のアパートから、この地に移住して11年が過ぎました。
私たち家族が移住する時に感じた多くの疑問や、図書館やネット検索で探し求めた解決方法を、次に田舎への移住を目指す方々へ、アドバイスとして発信できればと思っていた矢先、このタイミングでメールマガジンを発行する機会がやってきました。
このメルマガでは、家族と友人でセルフビルドした木造平屋の住宅建築の話を中心に、月刊誌「田舎暮らしの本」の記者経験をもとに生み出した「田舎移住を成功させるメソッド」をお送りできればと思います。
このメルマガが参考となり、移住成功者が増えると同時に地方社会が活性化されれば、こんなに嬉しいことはありません。どうぞよろしくお願いいたします!
<主な登場人物>
さかぐちかつみ 48歳(移住スタート時37歳)
職業:カメラマン兼雑誌記者
思いつきだけで走り始めてしまう男。体力は自信あり。高いところが苦手
さかぐちかなこ 47歳(移住スタート時36歳)
職業:介護福祉士
現実主義で沈着冷静。暴走気味の旦那の手綱を握る
さかぐちはるね 11歳(移住スタート時0歳)
職業:小学生
楽しいことと美味しいものに目がない。父に似て夢中になると周りが見えない
セルフビルドのための土地探し
自宅セルフビルドで田舎暮らしをスタートさせる場合、自分専用の土地を用意する必要があります。しかし移住情報誌「田舎暮らしの本」の記者経験から、焦って土地を購入することでの失敗が非常に多いことを、まず警告させていただきたい。いや、本当に多いんですよ!
現在、都市部に住んでいて田舎への移住を考えている人は、たいてい新しい暮らしに大きな夢や希望を抱いているもの。まあそれは当然でしょう。昔の刑事ドラマにのような「夢破れて北へ逃避行……」のようなシチュエーションも考えられなくはないが、そのような方は私のメルマガを参考にはしない。
田舎移住への夢が大きくなりすぎて「居ても立っても居られない」テンションになってしまうのです。
そしてそのテンションのまま、田舎へ不動産物件の見学に行きますと、どこを見ても素晴らしく感じてしまうんですね。取材経験上、特に男性がこのパターンにはまってしまうことが非常に多いです。
田舎なんで土地は当然に広いです。値段も都市部とは比較にならないぐらい安い。山が見えたり、海が近かったり、庭があったり、畑ができたり、田舎物件では珍しくない利点が、すごく魅力的に見えるのです。
でもその「パッとみただけの魅力」それだけを理由に、あっさりと購入契約をしてしまって、あとで大後悔された例を、本当に多く取材しました。
ここは冷静になりましょう。まず大切なことは「家族との話し合い」です。田舎へ移住するということは、多くのお金と時間だけでなく、自分と家族の「今までの暮らし」と「将来の人生計画」に大きな変化をもたらすこととなるのです。
どんな計画にもプラス面とマイナス面があります。その場の勢いだけで計画を進めないようにしましょう。もっとも、このメルマガで「都市の暮らし」と「田舎暮らし」の優劣を論じるつもりはありません。私は基本的には「快適田舎暮らし」を多くの人にオススメしたい立場ですから!
さて田舎の土地探しの話に戻ります。理想を言えば、一度賃貸物件を借りて1~2年住んでみることを推奨します。どんな土地でも、1年のスパンで住んでみなければ、わからないことも多いですし、住んでいることによって得られる「お得な情報」があるのも事実です。実際に私も住んでから数年して「不動産屋さんの値段の半分以下」で土地を買わないかという申し出を受けたことがあります。住人となって地域の人との繋がりができたからこそのオファーだったのでしょう。もっとも2軒目を買う予算など到底なかったのですが…。
しかし夢に向けて逸る気持ちもわかります。やっぱり早く自分の土地が欲しいと思うことでしょう。
「雪国か南国か?」
「海か山か?」
「いっそ島もいいかも!」
「どの都道府県にしようか」
これら大きなテーマは、その人の価値観や生き方、出身地、仕事内容などで大きく変わりますので、私ではアドバイスできません。まずは大きなくくりで日本の中の一地方を決定してください。
次に、その地方で自分と家族の必要とする条件を考えます。
「歩ける距離に小中学校は必要か?」
「将来子供は、高校・大学へ自宅から通うのか?」
「日々の買い物はどんなところでしたいか?」
「どの規模の医療機関が近くに欲しいか?」
「運転免許と車は持っているか?」
「畑は欲しいのか?」
などなど、どうしても外せない条件が、家族各人から出てくると思います。
たとえ子育て世帯でも、必ず小学校に通わせる必要はないと考える家もあるでしょう。
たとえ何歳になっても長距離運転は余裕という人もいるでしょう。
だからこそ、家族みんなで「どうしても譲れない要望」を書き出し、統一の見解を導きだします。そうすることで土地探しもスムーズになりますし、焦ってデメリットに気づかないことも無くなります。
ここでもう一つアドバイスをするとすれば「今」だけでなく「将来」にも思いを馳せることです。
近くの学校に気をとらわれて物件を選んでも、子供の卒業なんて意外とすぐにやってくるものです。
憧れた広大な土地も、年をとれば草刈りは身にこたえます。
車の運転は、さて何歳までできるでしょうか。
今の若い時の感覚だけでなく、将来まで見越して家族と物件選びができれば、田舎移住の成功までの道筋が、かなりくっきりと見えてくることでしょう。
次回以降も、土地探しをテーマにしたお話を続けます!
(本記事は3月創刊のメルマガ『セルフビルドで始める楽しい田舎暮らし入門【阪口一家の奮闘記】』創刊号の一部です。メルマガをいま登録しますと、3月中のお試し購読スタートで、3月分の全コンテンツを無料(0円)でお読みいただけます)
田舎暮らしと自宅DIYに関するノウハウが全て詰まった阪口さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ
<初月無料購読ですぐ読める! 3月配信済みバックナンバー>
- セルフビルドで始める田舎暮らしの第1回(3/5)
・セルフビルドのための土地探し
・コラム1 田舎暮らしの道具紹介「電動丸ノコ」
・コラム2 阪口家の田舎暮らし写真帖
・コラム3 田舎暮らしの記録を動画で残すための講座
image by: 阪口 克