誰が買う?36万円の猫用ユニットバスを出したダイワハウスの着眼点

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2月22日(にゃんにゃんにゃん)の「猫の日」に合わせてダイワハウスが発表した、猫用自動洗浄トイレ「ネコレット」が、猫好きの悩みを解決できると話題になりました。トイレとシャワーシンクが一体となり、猫と飼い主どちらにも嬉しい機能が詰め込まれてのお値段36万円は、それだけの価値が十分にあると思います。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんが、その納得の機能を紹介するとともに、このような発想がどうしたら生み出せるのか、マーケティング視点で解説しています。

なぜダイワハウスは、36万円の猫用ユニットバスを出したのか?~潜在ニーズを発見してライバルに差をつける手法

大和ハウス工業(以下ダイワハウス)が、猫用の水洗トイレとシャンプー台をまとめたユニットの、「ネコレット」を発売しました。

今号では、ダイワハウスのネコレットについている、様々な機能が、顧客の問題をどう解決していくのか、顧客が何に価値を感じるのか、どうやったら、このようなアイディアを出せるのかを、マーケティングの視点で解説していきます。

話題になった猫用のユニットバス

このネコレットは、ダイワハウスでは初めての、猫専用のユニットバスとのことで、話題性のある発売の手法をとりました。まず、ドリカムの中村さんが発案者とのこと。そもそも中村さんが大の猫好き、ということで、細かいところまで、自分が飼い主として感じたことを入れ込んだ製品、ということがホームページで説明されています。

また、発表が「猫の日」の2月22日、にあわせたということです。私はどちらかというとワンチャン派なので、猫の日があることさえ知りませんでしたが、猫好きの方からすると、これも楽しく感じるはずで、話題性の作り方も上手でした。

ダイワハウスのネコレット、その特徴は?

このユニットバスがとてもよくできています。ホームページによると、2階建ての構造になっていて、まず、上の段は猫ちゃんのシャンプーができる用のシンクで、かなり深く広くなっているので、ネコの横からシャワーを当てることができるので、ストレスに感じることが少ないようです。

さらにこのシャンプー用のシャワーが、一体式になっているので、ハンズフリーで洗うことができます。私はわんちゃんを飼っていますが、やはりシャワーヘッドが固定されていて、両手を使えると、片方でシャンプー、片方の手でゴシゴシ洗えるのは便利です。そして、シャンプーが終わったら、シャンプー台の上にボードを置いて、そのままドライヤーをかけられます。

さらにシンクの横には、シャンプーやリンスなどをしまっておける、縦型の引き出し収納がついているので、これらの場所をとらずにすみますよね。

そして、下の段が猫のトイレになっています。このトイレは、猫が用を足し、出ていったことをセンサーが検知すると、自動で水を流す仕組みになっているようです。大の場合は手動で除去が必要ですが、それでも便利ですよね。

この一体式になったトイレパンを使うと、通常は猫砂の下に敷く必要がある、ペットシートを敷かなくてもすむようになります。ペットシートを交換する手間を省くこともできる上に、その分のお金もかかりませんよね。

このユニットバス&トイレは36万3000円で販売されるとのこと。ダイワハウスとしては、新築戸建て住宅やリフォーム向けに、まず年間100戸への販売を目指すとのことです。

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