誰が買う?36万円の猫用ユニットバスを出したダイワハウスの着眼点

 

ネコレットが顧客に提供する価値とは?

このネコレットは、飼い主だけではなく、ネコのためにもなる、という点が素晴らしいですよね。そもそも、マーケティングは、顧客の問題を解決すること、欲しいという欲求を満たすことから始まります。

猫はとにかくキレイ好きなので、苦手な「不潔」なところがあると、別なところでしてしまうかもしれません。ネコレットの自動洗浄の仕組みがあると、常時きれいなので、この苦手な不潔さを排除しています。

また、飼い主の方が大変だとおもっていたことは、トイレを掃除する手間だったそうです。このお困りごとを、先ほど説明した機能で解決しています。

基本的に、企業が売りたいものと、お客様が買いたいものは違います。ネコレットのケースでいえば、企業が売りたいのは、猫用のユニットバスやトイレですが、お客様が欲しいのは、清潔でいられるトイレや、手間がかからない猫ちゃん用のお風呂なのです。

ここ1年の新型コロナウイルスによっての、在宅時間が長くなりました。ペットを飼っている人たちにとって、一緒にいる時間もそれにつれて長くなりましたが、その分、「家の中をこうしたい」という需要も多くなりました。その辺りの、購買層のニーズの変化も、見事に捉えた製品開発です。

カスタマージャーニーで製品開発を!

では、何を、どのようにすればこのような画期的で、顧客視点、ユーザーが思わず欲しくなるような、製品を開発することができるのでしょうか?

ネコレットにも付加されていた、お客様が気付いていないけれど、あれば嬉しいと思っている機能のことを、潜在ニーズと言いますが、これを見つけられるかどうかが、ライバルに先んじて差別化されたものを、開発できるかどうかにかかってきます。この潜在ニーズを発見する手法の1つに、カスタマージャーニーという考え方があります。

print
いま読まれてます

  • 誰が買う?36万円の猫用ユニットバスを出したダイワハウスの着眼点
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け