新型ウイルスの次は偽ワクチン。中国が世界にバラまく被害と大迷惑

 

冒頭の記事は、台湾の「自由時報」ですが、中国の街には、ワクチン接種を上げるために、さまざまなスローガンを掲げていることが、台湾でも話題になっています。

たとえば、「我們一起打疫苗,一起苗苗苗苗苗」というものです。日本語では「一緒にワクチンを打とう、一緒にワクチン、ワクチン、ワクチン…」といったところでしょうか。

中国で流行った「学猫叫」という曲に、「我們一起学猫叫、一起喵喵喵喵喵」(一緒に猫の鳴き声を学ぼう、一緒にミャオ、ミャオ、ミャオ…)という歌詞があるのを真似て、「喵」と同じ発音の「苗」を当てているわけです。

オリジナルの曲はここから聞けます(スタッフに教えてもらいました)。

パンパンちゃん、フォフォちゃん‐猫の鳴を学ぶ(公式MV)

その他、中国の街ではワクチン接種を呼びかけるさまざまなスローガンが張り出されているそうです。たとえば、「2021年頭等大事,接種新冠疫苗」(2021年の最優先事項、新型コロナワクチンの接種)、「早接種、早放心,賺取健康一桶金」(早めの接種で早めの安心で、バケツ一杯のお金に相当する健康を手に入れよう)などですが、他にも、林俊傑の歌「一千年以後」の歌詞をもじって、「別等到一千年以後,你才打疫苗」(ワクチンは1,000年待つのではなく、すぐ打とう)というのも現れ、ネット上で笑いのネタになっているとのことです。

「我們一起打疫苗,一起苗苗苗苗」中國為加速疫苗接種率,各種奇葩標語笑爆民眾

中国政府が3月24日に発表した最新のワクチン接種受付数は8,000万人を超えたとのことです。とはいえ、13億人の中国人からすれば10%にも届いていませんし、中国のことですから、地方役人が受付数を水増ししている可能性もあります。

前述したように、中国では国産ワクチンに対する不安が大きく、あまり信用されていないことが、接種率の低さの背景にあります。「自由時報」によれば、香港では中国製ワクチンを接種した者のうち十数名が死亡したと報告されているのに加え、ペルーではシノファーム(中国国薬集団)の2つのワクチンの効果が約11.5%と33%しかないという臨床データ、ブラジルではシノパック(科興控股生物技術)のワクチンの効果が50%しかないという臨床データが報告されています。

さらには、中国ではここ数年間、汚染されたワクチンや偽ワクチンの問題が相次いで発生しており、そうしたことも中国人の不安を高めています。ここ数ヶ月で中国では偽ワクチンでの摘発が相次いでいます。

中国でコロナ偽ワクチンの摘発を強化 3億円近く稼いだ犯罪グループも

そんな折、中国オリンピック委員会が国際オリンピック委員会(IOC)に対し、東京と北京でのオリンピック参加者に中国製ワクチンの提供を申し出たことを受けて、3月11日、IOCのバッハ会長はIOC総会でこれを受け入れるかのような発言をしました。日本側には何の相談もなかったそうです。

五輪に中国ワクチン、波紋 IOCから相談なく日本「メンツ丸つぶれ」

しかし、日本側には何の相談もなかったことで、丸川珠代五輪相が「聞いていない」と答える事態になりました。そもそも日本で認証されなくてはワクチンは使用できません。丸川大臣も「わが国で中国のワクチンを中国の企業が承認申請しているかどうかについて私は把握していない」と述べ、中国のワクチンがオリンピックで使用される可能性を事実上、否定しました。

print
いま読まれてます

  • 新型ウイルスの次は偽ワクチン。中国が世界にバラまく被害と大迷惑
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け