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定番が重要。雪見だいふく八天堂コラボに学ぶ「売れない問題」解決法

春夏秋冬いつでも美味しくいただけるアイスといえば、雪見だいふく。そんなロッテの定番商品を、クリームパンで名高い八天堂が監修した新フレーバーが人気を呼んでいます。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』では著者でMBAホルダーの理央 周さんが、ロッテと八天堂のコラボが成功した秘訣を徹底分析。さらにそこから学べるビジネスのヒントをレクチャーしています。

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ロッテの雪見だいふくはなぜ、八天堂とのコラボを出したのか?定番商品の重要性

今週は号外として、「ロッテの雪見だいふくはなぜ、八天堂とのコラボを出したのか?定番商品の重要性」をテーマに解説をしていきます。

新製品を出しても、なかなか売り伸ばせない、という売れない問題は、新製品そのものよりも、基本となる商品の強さを見直すことで、解決できるものです。

今回は、ロッテの雪見だいふくの事例、自社商品の品揃えの方向性について、深堀りをしていきます。

ロッテの雪見だいふくが、クリームパンで有名な八天堂とのコラボをしたアイスを食べてみました。

これが、かなり美味しくて、いつもの雪見だいふくのもちもち感はそのままで、中に、あのとろっとした感じの八天堂のクリームパンの、カスタードクリームが入っているのです。

八天堂は、元々は広島で和菓子店として始まったお店で、スイーツ系のパンの専門店を、10年くらい前から出し始めました。

当時、美味しくて好きだったのですが、あまり売っていなくて、たまに品川駅の構内にお店を出しているときなどは、並んで買っていたことを思い出します。

パンの独特の食感と、あのちょうどいい甘さのクリームがマッチして、よくあるクリームパンとはちょっと違う美味しさです。

八天堂は、このような「監修」のコラボ商品を、他でも出しています。特に話題になっているのが、ロッテのチョコパイを監修した、「カスタードくりーむ&チョコレート味」です。

チョコパイも八天堂も、その商品名を聞いただけで商品のイメージが浮かびますし、食べたことはなくても、このコラボであれば食べてみたい、という気持ちになります。

八天堂が監修するロッテとのコラボ商品は、カスタードケーキ「カスタードくりーむ&あまおう苺味」の監修もあり、こちらも美味しそうです。

こういった、全国で売っている雪見だいふくや、チョコパイのような「知名度が高い」ナショナルブランドは、定番商品としてスーパーやコンビニに並んでいます。

ロッテ側としては、固定のファンがついていいのですが、やはり飽きてしまうかもしれません。そこでちょっとした話題を作りたくなるのですが、まさに美味しそうというのがひとめでわかる、このコラボ商品で話題作りになります。

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このように定番商品に新しいフレーバーを足した商品を加えて、商品ラインアップに注目させることで、スーパーやコンビニの陳列棚に置いてもらえる可能性も高くなるため、営業活動もしやすくなり、商品全体の売り伸ばしにもつながります。

スターバックスがフラペチーノに、季節のおすすめとして、いちごのフラペチーノをこの時期には出しています。これも定番商品に加えての季節限定商品なので、固定客が改めて来店する理由になるのと同じことです。

ロッテはこの辺りがとても上手くて、エキサイトニュースによると、コストコで売っているミニ雪見だいふく9個入り、というのがあるのですが、ここでも、アソートセットとして、9個入りが4つのセットが売っていて、2つがバニラ、1つが抹茶、もう1つがマンゴー、という組み合わせです。

この商品に関しては、コストコでしか売っていない、という限定感があるため、コストコユーザーは、つい買いたくなります。

食品をはじめとして、消費財はやはり、「定番商品」が重要だということがわかります。

雪見だいふくという定番商品が、ベストセラーで、かつ、ロングセラーであるが故に、このようなコラボ商品を出すことで、新フレーバーが人気になるのです。

飲食店でも同じことで、世界の山ちゃんの手羽先のような、その店の代名詞みたいなメニューがあると、顧客が来店する理由になります。

簡単な事ではないですが、飲食店さんであれば一押しメニューの開発、食品メーカーであれば、定番になる商品の開発が、重要なのです。

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image by: MAG2NEWS

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