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成功者は「話し上手」という誤解。ビジネス心理研究家が明かす“意外な共有点”は

ビジネスで成功をおさめた億万長者たちに共通する能力と言われるのが「コミュニケーション能力」。しかし、この「コミュ力」はしばしば「話し上手」「自己アピール力」と誤解されがちです。成功者たちがビジネスを成功へと導いた本当の「能力」とは何だったのでしょうか? 8月2日に創刊されたばかりのメルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』著者で、法人対象のモチベーショントレーニングや組織活性コンサルティングなどで活躍するビジネス心理研究家の神岡真司さんは、ビジネスの上で欠かせない「人に好かれるための心得」を心理学の見地から解説するとともに、成功者が大事にしている「意外な能力」とその理由を明かしています。

※本記事は有料メルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』2021年8月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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いかにして人からの好意を多く獲得できるか?

皆さま、こんにちは。「人生逆転の心理術」をお届けするビジネス心理学講師の神岡真司です。

今回のテーマは 「いかにして人からの好意を多く獲得できるか 」について解説していきます。

米国での調査で、一代で1000万ドル以上(約10億円強)の資産を築いた成功者たちに、「あなたが成功するのに最も寄与した自分の能力は何だと思いますか?」と尋ねたところ、最も多かったのは、「コミュニケーション能力」だったそうです。

コミュニケーションを日本語で噛み砕いて言うと、「人と人との知覚・感情・思考の伝達や分かち合い」ということになります。相手と好意的な関係を作るのがうまい人といってもよいでしょう。

他人と好意的関係を作るのがうまければ、情報交換もスムーズで、多くのことで協力関係も築けます。

コミュニケーション能力の高い人というイメージでは、 よく勘違いしやすいのが、「話のうまい人」や「自己アピール力に長けた人」といった人物像です。しかし、これだと一方通行の自己主張の強い話し手といったイメージになってしまいますが、これは違います。コミュニケーションとは「相互理解」に他ならないからです。つまり、コミュニケーション能力の高い人に共通するのは、実際には「聞き上手な人」ともいえるのです。

自分の話したいことをペラペラ話すのではなく、相手に気分よく話させ、相手の意見を理解し、共感する能力の高い人こそが、コミュニケーション能力の高い人といえるからです。

誰でも自分の意見や話したいことを、相手が辛抱強く、よく聞いてくれると、大抵の人は気分がよくなります。ゆえに、相手に対しても好意をもつのです。

相手の話をうまく引き出し、しっかり聞いてあげることこそが、他人からの好意をもたれる秘訣といってもよいでしょう。

心理学では、「返報性の原理」というのが、よく知られています。

相手に好意をもつと、相手もこちらに好意をもってくれるという原理で、この場合は「好意の返報性」がはたらいていることになります。

反対に「悪意の返報性」というのもあります。相手を否定したり、嫌っていると、相手もあなたのことを嫌いになってくるのです。

こうしたことは、きっと経験したことがあるのではないでしょうか。

相手から好意をもたれるコミュニケーション能力こそ、磨かなければならないスキルといえるのです。


では、コミュニケーション能力を磨くうえで、大事な心得をここでお伝えしておきましょう。

それには、米国の心理学者ロバート・ザイアンスが提唱した、次のような「ザイアンスの3法則」をこそ、熟知しておくことが大切です。「ザイアンスの3法則」は以下の通りです。

  1. 人は、知らない人には攻撃的、批判的、冷淡に対応する。
  2. 人は、会えば会うほど好意をもつ(単純接触効果)。
  3. 人は、相手の人間的側面を知ったときにより強く好意をもつ。

1は 、知らない人が相手だと、何かしら「緊張」と「脅威」を感じるゆえに、相手に対して他人行儀で親切にしてくれないものです。

2は 、「単純接触効果」とも呼ばれますが、短い時間でも、何度も人と人との接触を繰り返していると、相手に対して親しみを覚える効果をいいます。

3は 、「相手の人間的側面」、すなわち性格や職業キャリア、趣味などといった相手の人間性をよく知るほどに、より強い親しみを覚えるということになります。

仲良くなりたいと思う人がいたら、この「ザイアンスの法則」の2と3を効果的に発揮させていくことが大切なわけです。

 

まずは、好意的に頻繁に相手と接触することが大切です。

長い時間ダラダラと相手と接触するより、ほんのわずかな時間でも、相手の目に留まるようにして会釈したり、会話することで、お互いが安心感を持つようになります。これが2の「単純接触効果」なのです。

冬場になると、テレビではインスタントラーメンのCMが頻繁に流れますが、頻繁に視聴者の目に商品を触れさせることで、視聴者に親しみと安心感を植え付け、店頭でその商品を見かけたときには、思わず手に取ってもらいやすくする──という仕掛けでもあるのです。これが「単純接触」の効用です。

もちろん、単純接触の過程で、一度でも相手に悪印象をもたれた場合は、この限りではありません。

一度でも、相手に悪印象をもたれてしまうと、「単純接触効果」は逆効果になり、接触のたびに、余計に嫌われることにもなるからです。

仲良く・親しくなるには相手との「共通点」を多くもつこと!

「共通項・類似性の原理」と呼ばれる心理学のはたらきは、よく知られているところです。

初対面の人と会話をしていて、一瞬にして会話が「盛り上がる」といったシーンがよくあります。

それは、相手と出身地が同じだったり、距離が近かったり、出身地や出身学校が同じ、好きなテレビ番組が同じ、苦手な食べ物が同じ、などなど相手との共通項や類似性があるほどに、瞬時にして仲良く、親しみ深くなれるというシーンです。

近年では、すっかり肩身が狭くなった喫煙者がある時、喫煙所でバッタリ会った同僚を発見し、「あ、きみもタバコ吸う人だったんだ!」などと共通項の確認で盛り上がって、仲良くなるシーンなども見受けられるでしょう。他愛ないことでも、仲間意識が育まれる場面なのです。

相手との共通項や類似性が多くあるほど、お互いの人間的側面を知ることによって親近感が高まるというわけなのです。

反対に、互いの共通項や類似性がまったくなく、むしろ一方が好きなモノを他方が嫌っている場合は、逆効果になります。

この場合は、お互いを嫌い合い、反発し合う関係になることさえあるわけです。

いずれにしても、他人との会話において、相手が好きなものにまったく関心がないからといって、「そんなモノの、どこが面白いの? 私は好きじゃないなあ」などと、けっして口にしてはいけないわけです。

自分に否定的な人物に対しては、共感できず、嫌悪感すら持ってしまうからです。

相手の話を否定する人は、相手から好意をもらえなくなります。

むしろ、「へー、それは面白そうですね。教えてください」などと興味津々の表情で、上手な聞き手に回ったほうが得策になる原理というわけです。

(※本記事は新創刊の有料メルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』2021年8月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。8月中のご登録で8月分の全号が無料で届きます)

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image by: Shutterstock.com

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ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。法人対象のモチベーショントレーニング、組織活性コンサルティング、心のパワーアップセミナーなどで活躍。

著書に『思い通りに人をあやつる 101の心理テクニック』(フォレスト出版)、『苦手な相手に勝つ実践切り返し術』、『必ず黙らせる「クレーム」切り返し術』(日本文芸社)、『効きすぎて中毒になる 最強の心理学』(すばる舎)など多数。

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