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結局どういうものなのか?今さら聞けない「メタバース」のすべて

フェイスブックが社名を「メタ」と変えてまで構築を進めると宣言したことも手伝い、一躍注目の的となっている「メタバース」。しかしその実態を正確に把握しているという方はまだまだ少ないようです。そんなバスワードを分かりやすくレクチャーしてくださるのは、Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て現在はIT批評家として活躍されている尾原和啓さん。尾原さんは自身のメルマガ『尾原のアフターデジタル時代のモチベーション革命』で今回、メタバースについて多くの人が抱いていると思われる「勘違い」を正すヒントや、メタバース内で自分らしさを輝かせる方法を提示しています。

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メタバースは場所ではなく●●、勘違いしがちなバズワードと、メタバースで価値ある自分でいるためには

今日は思った以上にメタバースがバズワードになってきているので、

  1. みんな勘違いしてるメタバースっていう話
  2. メタバースが大事になってくるとしたらメタバースの中でどうやって自分の価値を出すか

っていうお話をしたいと思います。

みんな勘違いしてるメタバース

まずメタバースの勘違いって何かって言うと、メタバースって「メタなバース」だから自分の世界とはまた別の世界ができるっていう場所として勘違いをするんだけれども、実は場所じゃなくて大事なのは時間の話なんですね。

けんすうが珍しくシリコンバレーのアナリストの解説をシェアしてて、そこで語られてた話なんですけど。

要はメタバースってたしかに新しい場所が出来るんだけれども、大事なことっていうのは僕らがその場所で時間を過ごしたくなるかってこと、なんですよね。

1日のうち何時間そこで生活をするか。

そういう意味で僕たちって既にFacebookの上で何時間もつながっているし、YouTubeの上でも何時間も使っているし、zoomの上で仕事の中で何時間も使っているわけなんですけど。

じゃあ何が一番違うかっていうとこれは僕の解釈で、要は自分を自分らしくしたいって思う場所が何時間増えるのか?っていうのがメタバースは大事なんですよね。

結局会社でzoomにいる時間って会社のミーティングの目的を果たすための時間であって、自分の自分らしさみたいなものを輝かせたいっていう場所にならない会議が多いですよね。

それに対してふらっと自分の居場所として何か時間があったらそこの場所で過ごしたいなぁって。

そこの中でたわいも無く誰かと一緒にいて、その中で何かをやりたいなって思う場所、っていう時は自分らしくありたくなる場所じゃないですか?

そういう風な時間が自然に増えていくと、やっぱりその時間の中で、より自分らしさを輝かせるために例えば赤マフラーしてみましょう!みたいな話だったりとか、そこの自分の居場所っていうもののお部屋に自分らしさっていうものをお客さんが来てくれたときにもてなす事だったり、会話のネタになるためにちょっとプペルのNFTで買った、エルで買った額縁みたいなものを置いときましょう、ってなってくるし。

そうすると役に立つものは利用に向かうけれども、意味があるものは固有に向かうっていう話をしましたけれども、単に便利で使うものっていうのはそこに別に愛着を感じないからzoomがteamsになったらそっちの方が相手が求めるならそっちを使うけど、やっぱり自分らしい場所だったら、一番Facebookの今度、メタが提供する居場所が自分らしくありやすい場所だったら、他の場所じゃなくてメタの俺の部屋にきてくれよ、っていうのが風になるわけですよね。

そうするとどんどんどんどん自分らしくいたい場所で時間を過ごしたいからそこで時間を使うし。

そこで時間を使っていると自分らしさを表現するため、自分らしさに基づいてコミュニケーションするために

「この映画何!?」

「実は西野さんがこうゆう辛い時にさささって書いた、これ乱暴に見えるかもだけど、無茶苦茶変わる時に西野さんが悔しくて、その悔しさを伝えたい、って言って書いだから1枚しかないんだよね」

みたいな話の中で広がっていく、みたいなことが起きていく。

そういう連鎖が起きる場所っていうのがメタバースであり、その指標っていうのは場所ではなくて自分らしさっていうものの中ですごしたい時間が増えるか?っていうことが大事なんですよね。

でここまで言われてくると、実は自分らしさを増やす場所としてものすごくビジネスを作ってきた場所ってどこですか?

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Instagramでの表現からメタバースでの表現へ

実はInstagramですよね。

Instagramっていうのは写真と動画を非同期で交換し合うっていう場所で、今日はこんなところに行ってきたよーっていうことで自分らしさを表現したり、あたしこんな服着てるの~っていうことで自分を表現したり、ふと見た街の空、ふと見た花、そういったものの中で、自分でしか見えない風景っていうものを切り取ることによって自分らしさを表現した空間だから、Instagramって自分らしさを表現する時間としてものすごく僕たちは大切に使うし。

何よりもInstagramにいる、というよりかはInstagramに投稿するということにものすごいエネルギーを使ってきましたよね。

それが今後はメタバースっていう話になってくると、その中にいて、その中にいる空間に大切な友人を招き入れたり、相手のところに行ったり、一緒にありえない体験をしたり。

そういうことをしてる中で自分らしさの表現が増えていく、そうすると今度はリアルで服だとかお化粧とか、その街、部屋を飾る絵画だったりとか、そういったものにお金をかける。

それは自分らしさを表現する場所だったり、自分らしさだったり非日常を通して、誰かとコミュニケーションを円滑にするために人はお金を払うようになる。

だから、メタバースっていうのは場所ではなく時間であり、時間っていうのは自分らしさを増やしたくなるような時間っていうのが増えてる場所というのがこれからのメタバースの大事なところで。

じゃあ逆にいうと、メタバースの中でより活躍する人は何かっていうと、やっぱりその世界のそれぞれで、その自分らしさの中であの人と一緒にいたいっていう意味ある存在になることなわけですよね。

しかもそれが自分のリアルの身体的特徴、男性から女性に変わることができれば、身長が高い人が低くなる、太い人が細くなる、肌の色も変えれる。

色んなものを変える中で自分らしさを変えていけるし、ただその中で結局自分らしさっていうのは赤マフラーを身に付けたから正義の味方になれるわけじゃなくて、やっぱりその世界の中で僕だったらインターネットっていうものが大好きで、インターネットの良さっていうことを広げていきたい。

時にはインターネットを汚すものが現れたら、それをどういう風に戻していけるのか、っていうことを頑張るし、っていうその世界の中で自分らしさの外の表現、人から見られる時の表現と、自分が発信している行動っていうのが一致していく。

だから今まで外側っていうものは部屋をコントロールすることとか、ファッションをコントロールすることでしか自分をどう受け取ってもらえるか、っていうのが変化できなかったが、全部が変化できる時代によりその空間の中で何の自分らしさを出したいか?っていうことと、外側からどう見えるのか?っていうことを一致させながら、ずらしながら、広げながら、狭めながら楽しめていけるっていうことを大事にしてくれれば~です。

そういう風に考えるとさっき言ったようにInstagramをやってたザッカーバーグはんがですね、こんなに嬉しそうにメタの話を語るっていうのは自然だし。

一方でメタバースっていうバズワードに踊らされなくなる、というお話です。

バズワードに踊らされず自分らしさを

もちろん、自分らしさがなくても働く時間が強制的にメタバースに移っていくから仕方ない、みたいな市場もうまれて、その中では上司が着てるからジャケットをメタバースの中でも着なきゃいけない、そのジャケットも制服だからお金払わなくちゃいけない、みたいな空間は空間でやっぱり〇〇らしいっていう空間が生まれるとその会社らしさ、だったりとか、その人の部下らしさ、みたいなことを外から押しつけられることもたくさん出てくるので、それはまた別の話。

でも大切なことは自分らしさっていうものをより楽しめる世界になってくるよ!ってことでじゃぁねっ!!

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image by: Shutterstock.com

尾原和啓この著者の記事一覧

IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

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【著者】 尾原和啓 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 月・木曜日 発行予定

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