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コロナ自粛中にバレた浮気。3人の「不倫上手」は修羅場をどう切り抜けたか

「魔が差した」「寂しさの解消」等々そこに走った理由はどのようなものであれ、明るみに出てしまった場合に大きな代償を払うことになるのが不倫。しかしながらその傷を最小限に止める方法も存在するようです。今回の無料メルマガ『10年後に後悔しない最強の離婚交渉術』では、行政書士として開業以来16年で相談2万件の実績を誇り、『みんなの不倫』の著作でも知られ離婚サポーターの異名も取る露木幸彦さんが、3人の「不倫上手」たちのエピソードを挙げつつ「最悪の事態回避術」をレクチャーしています。

「いい上司」「いい夫」「いい父親」なのに自粛期間中の不倫バレで全崩壊。金融、医療、IT勤務の「干された」夫が社会復帰するまでの過酷すぎる道のり

不倫で傷つくのは本来、配偶者だけではないでしょうか。例えば、配偶者に対する責任の取り方は謝罪、慰謝料、そして離婚です。しかし、最近は不特定多数の人に対して責任をとる…社会的制裁を受けるようになりました。

社会の風潮が変わったのは5年前。ベッキーさん、川谷絵音さんの「ゲス不倫」からです。2人は発覚以降、しばらくの間、活動停止を余儀なくされました。そして今年。まず自らの不倫疑惑で夫と離婚し、子どもの親権を失った福原愛さん。オリンピックイヤーだというのにオリンピックの仕事をしている形跡がありません。次に妻と愛人との板挟みで居場所を失い、突然、行方不明になり、安否が心配された門倉健さん。プロ野球球団のコーチ職に復帰できる目処は立っていないようです。さらに代理母を使ってまで子どもを授かったのに自らの女性問題で離婚した有村昆さん。今だに活動停止の状態が続きます。

このように不倫という過ちにより、仕事で致命傷を負うのですが、いずれの場合も復帰への道が難しいのは明らかです。なぜなら、アンジャッシュ渡部健さんの不倫騒動は1年以上も前ですが、今だにブラウン管で彼の姿を見ることはありません。もし、私たちが不倫という過ちを犯した場合、どうすれば傷を最小限にとどめることができるのでしょうか?筆者は行政書士・ファイナンシャルプランナーとして夫婦の悩み相談にのっていますが、実際の相談事例をもとに紹介したいと思います(以下はすべて仮名)。

まず1人目は新谷健一郎さん(仮名、54歳。外資系金融のファンドマネージャーで年収2,500万円)。3回目の緊急事態宣言中、勤務先は電車ではなく車通勤を推奨いました。

しかし、宣言が解除されても健一郎さんは車通勤を継続。これは不倫相手の彼女とドライブデートをするためです。デート後にホテルで情事に及び、宿泊せず、日付が変わる前に帰宅したのですが、妻に怪しまれていたようです。

健一郎さんはパソコンにスマホのバックアップをとっており、妻は自宅のパソコンにログインし、ホテルの宿泊予約の履歴を把握していたのです。「夫は会社推奨の車通勤を悪用している」…健一郎さんは妻がそう告げ口するのを恐れていました。

しかし、妻は健一郎さんが彼女と別れることを条件に秘密を守ることを約束してくれたそう。さらに離婚に踏み切るつもりはないとのこと。なぜなら、健一郎さんは息子さん(11歳)のサッカー教室で審判をつとめるなど「いい父」の顔もあるからです。こうして日頃の行いの良さで難局を切り抜けることができました。筆者は「これ以上の隠蔽はまずいですよ。パスワードが変えたりしたら」と健一郎さんにアドバイスしました。

「妻に知られたら終わりだから」。功を奏した手回し

次に2人目は勤務医の高橋幹也さん(仮名、35歳。年収1,600万円)。妻に不倫を知られたのは次女の妊娠中。幹也さんは「たまたま近くに簡単に体の関係を持てそうな相手がいたんだ。彼女は僕に妻子がいることを知っているし、いつまでも続くとは思わず、軽い気持ちだった」と懺悔。彼女は同じ病院に勤める看護師。

妻は幹也さんに内緒で彼女を呼び出し、直談判したそうなのです。妻が問い詰めると彼女は「そろそろ終わりにしてって頼んだばかり」と強がったのですが、「彼女は幹也さんと復縁することはないだろう」、妻はそう判断し、幹也さんを許すことにしたのですが、幹也さんは前もって手を回しておいたことが功を奏しました。

彼女と男女関係を持とうとしたとき、「妻に知られたら終わりだから」と念押しをしておいたのです。もし、彼女が素直に身を引かなければ、妻は頭に血が上り、幹也さんの上司である外科部長に相談しに行ったかもしれません。最悪の場合、田舎の分院へ左遷させられていた可能性もあります。幹也さんは上手く立ち回ったので傷は浅くて済んだのです。

そして3人目はアプリ制作会社を経営する柴崎拓也さん(仮名、43歳。年収1,800万円)。妻は拓也さんの行動を怪しんでおり、興信所に尾行を依頼。

場所は自粛中で誰もいない浜辺。波音をBGMに女の腰から尻に手を回したり、頬にキスをしたり、互いの頭をくっつけたりする拓也さんの姿を撮影した動画を入手した模様。妻は証拠を突きつけ、「私という存在がいながら、こんな女に手を出すなんて」と声を荒げたそうです。

最近、どこの会社も「不倫」の二文字に敏感です。もし妻が親会社に駆け込み、あることないことを吹き込んだ結果、拓也さんが代表取締役を解任される。そんな事態を避けなければなりません。

筆者は「奥さんの怒りを静めるには、ここまでやらないと」と前置きし、こずかい制への移行を指南した。具体的にいうと今後、拓也さんの収入を妻が管理し、拓也さんへこずかいを渡し、残りは妻の自由。これなら拓也さんはデート代が足りないから女性を誘えないし、夫婦の貯金は妻名義なので妻を大事に扱うしかない。これで妻はようやく振り上げた拳をおろし、復讐をあきらめ、結婚生活を続ける方向に進んだのです。

墓穴を掘り続け離婚に追い込まれる「不倫下手」の特徴

拙著『みんなの不倫』のなかで不倫上手、下手に分けて取り上げました。仕事ではうだつが上がらず、家庭ではのけ者にされ、どこにも居場所がないので、女に走るというのが不倫下手。本気で入れ込むので、夫は女をつなぎ止めたい。

だから、「妻よりお前が大事」「バレても守るから」「離婚は時間の問題」と見栄を張るのですが、これらの嘘が妻の耳に入ると修羅場に。しかも交友関係が狭いので相談相手がいないから自己流で対処するありません。結局、墓穴を掘り続け、仕事の支障をきたし、離婚に追い込まれるのです。

一方、今回の3人の夫はいずれも不倫上手。仕事で活躍し、家族を大事にする「デキる男」。女は単なる遊びなので、性欲のはけ口に過ぎない。女は他にいくらでもいるでしょう。

だから「奥さんとどっちが大事」「もしものときは庇って」「私と一緒になって」という略奪思考の女へ平気で切り捨てるのです。そして周囲には不倫経験者が多数。先輩のアドバイスを活かして離婚の危機を乗り越えるので致命傷には至りません。

昨年10月、自らの不祥事で日本水泳連盟から活動停止処分を科され、今年のオリンピックで挽回の機会を与えられたにもかかわらず、メダルを獲得できなかった瀬戸大也選手。彼をイメージすると分かりやすいでしょう。最近、有名人の不倫騒動のなかで無事、復帰することに成功した稀有な事例です。

なお、気を付けたいのは不倫の可視化という最近の傾向。スマホやSNS、ITの普及で今までより証拠の入手が簡単になりました。例えば、スマホのカメラが進化し、動画の画質が上がったので性交渉の様子を撮影し、後で鑑賞するカップルは増えています。もちろん、ツーショット写真をスマホに保存する男女は相変わらず多いです。さらに自粛期間中に会えない男と女がテレビ電話で愛を深める「リモート不倫」。これもデータとして残すかどうかを選択できます。

これらの証拠を妻に握られたままでは危険です。いつ職場の上司、人事部や総務部、社長などに送り付けるか分かりません。離婚せず、復縁し、結婚生活を続けることが決まったら、これらの証拠はきちんと回収することが大事です。

image by: Shutterstock.com

露木幸彦この著者の記事一覧

行政書士の露木幸彦が夫婦の離婚、不倫、未婚出産、婚活の法律、交渉術、会話技術を解説明石家さんまさん司会のホンマでっかTV,ブラマヨさん司会の世界のこわ~い女たち、小倉さん司会のとくダネ、バナナマン設楽さん司会のノンストップなどに登場。11冊の著書を持ち累計部数は
5万部を突破。日本経済新聞、朝日新聞電子版では連載を担当。開業から16年で相談2万件の実績。

注)離婚手続に関する一般的説明や経済的観点から必要な離婚条件に算定を超え、個別事情を踏まえた離婚手続や離婚条件に関する法的観点からの助言が必要な場合は弁護士に依頼してください。

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【著者】 露木幸彦 【発行周期】 ほぼ 月刊

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