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営業マンは「自己暗示」をかけると契約がとれるようになるって本当?

売れる営業マンになるコツを配信している無料メルマガ『売れる営業マンの常識は売れない営業マンの非常識!』の著者で営業実務コンサルタントの島田安浩さんが、人生で一番難しかったと話すのは実は「営業」そのものなんだそうです。売れるようになるまでの血の滲むような努力と考察の結果、彼がたどり着いた売れる営業マンの極意とは何なのでしょうか?

 契約は営業マンの頭の中!?

私は、コツコツ努力をするタイプです。出来るまで諦めずにやり続けます。そうすると出来るように成るものです。ただ、ゴルフと麻雀はムズイです。人並みには成れてませんし、最近は全くやっていません。松山英樹を観ていたら、久々にゴルフをやってみたいなぁ~って、思います。8年ぶりに打ちっぱなしでも行こうかな?って思いますが…、もう一つ、人生で最も難しかったのが、『営業』です。

売れるようになるのに、本当に死に物狂いで行動し続けて、8ヶ月もかかりました。それこそ、朝早くから夜中まで、寝る時間以外は営業漬けでした。最初の3年間は本当に営業漬けの毎日でした。この3年間があったから今の私があります。

ある期間、あることにうち込んでやり続けることで、自分の宝物にすることが出来ます。職人さんでも、スポーツでも、他の仕事でも同様だと思います。

営業をやっていると、「決まる」か「決まらないか」客先で分かります。これは、金額とかお客様の反応とかでは無いです。実は、営業マンが「決まる」と思えば決まります。営業マンが「決まらない」と思えば決まりません。

結果を左右するのは、営業マンの「心」だと言えます。「何、意味不明なこと言ってんだ!」と、思われるかも知れませんが、本当にそうなんです。これを理解しないで営業をしている人がほとんどです!だから、行き当たりばったりで営業をしてしまいます。

「決まる」と思えるまで練り上げずに、現場任せで行動をするから、中途半端な結果しか出せないのです。「決まったらイイなぁ~」なんて考えでは、決まる訳が無いのです。「決まった!」と頭の中でイメージ出来て営業するから決まるんです!

実例を紹介しましょう。前の会社の時の話です。コンテストを年に2回やっていたんです。その第3回目の話しです。実は、私はコンテストに全く興味が無い人間です。営業はコンテストのためにやるものではなく、予算を達成するためのものって思っています。だから、コンテストで何位だろうと、予算達成できていればそれで、自分の役割は果たしているので、どうでもいいと考える人間です。

ところが、そのコンテストにバッジがかかることになったんです!胸につけるバッジですが、その色をコンテストの順位で決めることになったんです。優勝者は金バッジです。それ以外は、売上に応じたバッジです。

当時、マネージャーとして課を率いていましたので、個人の数字よりも課の数字を達成するのが役割でした。ですから、自分が売ることより、課員を売らす方に注力していました。そんな、個人の数字でバッジの色がどうのこうのというのが、どうしても我慢できませんでした!「だったら、優勝して金バッジ取ればイイじゃん!」と社長に言われ、初めて本気でコンテストに挑みました!

また、前の会社は3社が合併して作った会社ですが、私が元々役員をやっていた会社は一度も優勝者を出してないんです。それもあって「負けられない!」と気合を入れて挑みました。

通常コンテストは1ヶ月間なんですが、この時は2ヶ月の長丁場でした。初月はトップでしたが、2ヵ月目に逆転され、後1週間残したところで、3位になっていました。気が付くと木曜日になり、3位のままです。

「どうすれば逆転優勝できるか?」

当時、出たばかりの複合機を売るしか無かったです。ポイント制になっていて、複合機のポイントが高かったのです。逆転勝利まで1日で複合機を3台売るしか無かった。あてもなく行動して売れる訳もなく、自分の顧客で、行けそうなところをピックアップしました。

でも、「無理だぁ~」。

複合機なので、FAXとコピー機のリース残金をまとめて解約して、リースアップしなきゃいけませんが、狙えそうなところなんて、残っていませんでした。複合機になるので、多少リース料金がアップする分には、どうにかなります。ただ、イメージ的には月額1万円までです。それ以上あがるのは、「無理だ!」って思ってしまいます。

そして、結果、3件契約を取り、よく土曜日もFAXとビジネスホンを決めて、優勝しました!

どうやって、3件の契約を取ったのでしょうか?

実は、「決まる」と思ったからです。それまでの私は、月額1万円以内までしか高くなったら決まらないと自分で自分に限界を決めていました。ただ、それじゃぁ、優勝できないです。やる前に諦めることになります。そこで、「決まる」と思ったんです。「リース料金が倍になっても決まる!」と、自分自身に自己暗示をかけました。

 

作り上げる

オイオイ、自己暗示だけで決まるのか?って、そんなに簡単ではありません。ただ、「決まる」と思った瞬間に、取るための行動を開始します。決めるための戦略を練るのです!それぞれのお客様毎に、どうすれば決まるのか?それを頭の中でイメージして、「決まる」まで、作り込むのです。

1件目は弁護士さんで午前中は裁判があるそうなので、戻る時間に行くようにアポを入れ、その間に、事務員さんを攻略に行きました。事務員さんがOKならOKという先生です。いろいろ話して、その当時はまだまだ普及途中だった携帯電話を欲しがっていたので、サービスするのでと事務員さんを落とし、外堀を埋めて、後は勢いで契約に持って行きました。

次の1件は社長がゴルフ好きなので、ゴルフボールを買って持って行き、「コンテストで優勝させて下さい!」って、ゴルフボールとコンテストの順位表を見せながら、今回、どうしても優勝しないといけない理由を話しました。まあ、それで決まるってイメージできました。

最後の1件は、「コンテスト優勝させて下さい!」だけでした。特価で出しても、リース料金が倍になるけど、どうしても優勝したいから!って、それだけでした。あの社長なら決まる!って、イメージが湧いていました。

そして、その通り契約に結び付いたのです。「決まる」イメージが浮かぶまで考える!これが、重要です。

営業マンが決まると思えば決まるというのは、決まるってイメージ出来るまで、戦略を練るということです。1件1件お客様のタイプも性格も違います。だから、同じように高くなる場合でも、Aさんの場合は、事務員さんがOKならOKとか、Bさんは、親分肌のゴルフ好きなので、ゴルフボールと「優勝させて下さい」で決まるだろうとか、Cさんは、人情肌のおやっさんなので、滅多にお願いしない島田が、「優勝させて下さい」と頭を下げれば、「わかった」と言ってくれるとか、頭の中でイメージ出来るまで考えるのです。

私は、以前はリース料金が1万円以上高くなるのは無理と、天井を付けていました。でも、考えてみると、感熱ロール紙FAXをレーザーFAXに交換していた時は、リース料金が1万円以上高くなっても契約を普通に取っていました。その時は、トータルで安くなるって思っていたので、リース料金がいくらになっても気にしてませんでした。逆に考えると、戦略が明確になって営業マン自身が売れると思っていれば、リース料金がいくらになろうが関係無いわけです。

また、LEDも今までかかっていなかったLED分のリース料金を払ってもらいます。しかも、10万、20万円のリース料金がかかっても、平気で売れるんです。この場合も、電気料金が安くなるという仕組みがあるので、トータルで考えれば、安くなって導入できます。でも、考えてみると、水道光熱費とリース料金なので、実は、別物なんです。

リース料金を新規で投資するわけなんですが、理由があれば人間は行動するということなんです。

理由って何なのか?それは、営業マンの言葉なんです。言葉が信用できれば投資し、信用できなければ投資はしないのです。

その言葉の重みはどこから出るのか?それは、営業マンが決まると思えるまで考えているかどうかってことです。そこで、決まる決まらないが決まってくるのです!

何と無く理解頂けましたでしょうか?結果を作っているのは営業マン自身です。

「決まると思えば決まる」。

つまり、【決まると思えるまで考える】ことです。

image by: Shutterstock.com

島田安浩(営業コンサルタント)この著者の記事一覧

最初売れない営業マンだった私が、売れるようになり、日本でトップセールスに登りつめ、経営者として株式公開した。その営業ノウハウを、売れる営業の常識と売れない営業の非常識と言う観点で分かり易くまとめた。

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【著者】 島田安浩(営業コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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