鬱々とした現代の日本社会を生き抜くために養うべき“眼力”とは

 

なんだか書いているだけで気が滅入ってくるのですが、これが今の「日本社会」です。

今、「私」たちに求められているのは、ありのままを見るまなざしと、問題の本質を見極める力です。

そのためには、自分の中に選択肢を用意しておくこと。
そして、「一人の人」として、正しい良き行いができる、成熟した大人になること。
この2つに尽きると思います。

特に、2021年は50代をターゲットにした「希望退職」を募る会社も増え、「45歳定年」という言葉が話題になるなど、いわゆるバブル世代を取り巻く環境は厳しくなりました。

こういう厳しい状況だからこそ、「〇〇会社の私」といった属性や肩書きを語る必要のない「成熟した私」になる。人間に宿る、危機でこそ高められる不思議なパワーを信じ、一歩前に踏み出す勇気を持って欲しいです。

自分のこれまでの業績を評価してくれる会社に転職するもよし、そのまま会社に残るもよし。50代の武器である、暗黙知を、後輩たちに役立たせる働き方、技術移転をしてほしい。

自分の存在意義、居場所に悩む50歳だからこそ、後輩たちが役立つ行いをすれば、後輩たちに頼られる存在になる。半径3メートルの人が幸せになる行為をすれば、「人生の先輩」として評価されます。

会社の業績ではなく、人生の業績になる行いをするうちに、「もっと自分の能力を発揮したい、まだまだ終われない」と必ずや思うようなります。

全ての人間に宿る、危機でこそ引き出されるパワーは、誰かの役に立つ正しい行いで引き出され、それが「幸せへの力」となっていくのです。

心理学者でナチスの収容所を経験したV・E・フランクルは、著書『夜と霧』でこう訴えています。

「最後の最後まで大切だったのはその人がどんな人間であるかだけだった」
「最後の最後まで問題だったのは裸の人間だった」と。

さて、「私」は正しい行いをしているでしょうか。

みなさんのご意見、お聞かせください。

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