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公文と学研、結局どっちがいいのか。両方通わせてみて判ったこと

小学生のお子さんを持つ親御さんの間でしばしば話題となる、公文式と学研教室のどちらを選ぶべきかという問題。それぞれ一長一短あることは判っていても、より「有利」な方に通わせたいと思うのが当然の感情ですよね。そんな方のために、今回のメルマガ『発達障害改善への道』では、元軽度知的障害児で普通級に入学し現在小学校3年生の「トット君」の母であり元小説家の著者が、トット君を公文と学研の両方に通わせてみて判った両者のメリットとデメリットを紹介。極めてユースフルな「お子さんのタイプ別の選択法」をレクチャーしています。

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公文vs学研 両方通ってみて分かったこと

小2の10月から始めた公文と、小2の2月から始めた学研。

公文と学研どちらに通う!?

なんてよく議論されているけれど、実際どうなのか。

我が子に合うのはどちらなのか。

それとも、トット君みたいに両方通っちゃうっていうのも手なのか!?

どちらも幼児から通える定番の習いごと。

公文と学研のメリットデメリットを私なりに調べて、そして体感したことを書いていくよ!

まずは公文から!!

公文といえば先取り学習。

公文に通えば先取りできて優秀児になれる!と思ったそこのあなた。

違うんだ、ごめん(←なぜ私が謝る)。

先取りできるのは、元々地頭がいい優秀層だけなんだ…。

小さい時から長く通っていたからってトロフィー(3学年先取りすると貰える)で表彰されるわけじゃないんだ…。

このことに関しては、おおたとしまささん著者の『なぜ東大生の3人に1人が公文式なのか』に書いてある。

公文の教材と指導方法は本当に独特で、プリントは同じことを永遠と繰り返すし、制限時間内に終わらせたりミスが少なくならないと先には進めない。

だから、人によって同じ単元でも1ヶ月で終わる子もいれば数ヶ月かかる子もいる。

処理能力やミスが少ない子はどんどん先に進めるけど、ダラダラやっていたりミスが多い子はそれだけ時間がかかる。

「もう理解しているのに、なんで進めないの!?」

なんてトラブルが出てくる。

しかしながら、この制限時間内で終わらせてミスの回数が少なくならないと進めないという鬼畜っぷりは、非常に素晴らしいと個人的には思っています。

低学年って集中力をつけたりミスを減らすことって、実はテストの点数よりも鍛えなければならない重点項目だと思うの。

だから「基礎力徹底」の意味を、「理解力」だけで見てしまうと公文の良さが分からない。

「できる・できない」よりも前に必要な脳トレをしていると思えばいい。

そして公文といえば算数。

算数といえば計算ばっかり、が公文の特徴なんだけれど、これも脳トレの要素が大きいかなと感じる。

暗算力を鍛えるってことはワーキングメモリーの訓練をしているってことだし、公文の先生も「脳を鍛えましょう」って言ってたし。

学校と違って、繰り上がり繰り下がりは書かせないの。

だから頭で記憶して三桁の計算を瞬時にできるように何度も何度も繰り返す。

繰り返していくと、慣れてきてサッとできるようになるんだよね。

お恥ずかしい話、私は算数が大の苦手で、二桁の計算を暗算でやるなんて絶対に無理!紙に書かせて!なんて言ってたんだけど、トット君の公文答え合わせをやってたらできるようになった。

公文、すげーって思った(笑)。

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そして、なにかと公文といえば算数みたいに言われて国語はないがしろにされがちなんだけど(笑)、私は公文国語が一番凄いと思う!!

なにが凄いって教材(プリント)が凄い。

市販で売られている公文のドリルとはまったく違う。

トット君は文章読解が苦手で、幼児の頃からずーっと音読やらドリルやらでサポートしてきたんだけど、なかなか伸びなかった。

それが公文国語のスモールステップ&大量プリントのおかげでしっかり力がついた。

これまで、どこまで戻ればいいのか、彼にとってちょうどとはどこなのか分からなかったんだけど、公文でちょうどの学習を繰り返したことにより、越えられそうにもなかった国語文章読解の壁をぶち破ることができた。

本当、公文様様ってかんじなのだけれど、公文にはデメリットも存在するんですねー。

まず、字が汚くなる。

公文生は字が非常に汚いです!!(笑)

早く解かなきゃいけないから仕方ないと思うのだけれど、学研の先生はこれが良くないと申しておりました。

「早く終わらせようと焦ると思考力がつきにくい。考える問題が苦手になる」

と言っていました。

トット君にケアレスミスが多く、考えれば分かる問題も考えないのは、字の汚さからきているらしいです。

でも、これ、凄く分かるなと思って。

字の汚さと思考力は関係ないじゃん!って思いがちだけど、字を綺麗に書こうと意識することって脳をスローモードにしないといけないんだよね。

公文はトップギアが鍛えられるけど、応用とか思考力は脳をスローギアに切り替えないと対処できない。

公文は記述式の応用問題に弱いといわれる所以が、実は字の汚さにもあるのかもしれない。

そして、公文は学校の授業通りには進まない。

進まないどこか、「やらない」

図形も文章題(ほんのちょっとはあるけど]も全てスルー。

だから、学校のテスト対策を家でやらないと大変。

地頭がいい子は学校で覚えてきちゃうから問題ないけど、トット君みたいに家庭でフォローしないとあっという間に落ちこぼれになるタイプは公文はきつい。

大量の宿題+学校の宿題+テスト対策を毎日やらないといけないわけだから、相当な家庭学習時間を要する。

したがって、学校の授業についていけなくなって慌てて公文へ通わせる、はあまり良い選択肢ではないと思う。

家庭学習がっつりやってきてさらに上を目指します!くらいの意気込みがないと親子共にヘロヘロになると思うよ(笑)。

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さて、それではお待たせしました。

学研の良いところ!!

学研に通うことにしたのは、周りの学研やっている子たちの体験談を聞いたから。

就学前に療育ママ友と話した時に、「学研に通わせたら発達検査が爆上がりした」って言ってた。

それは当然あると思うよ。

学研の幼児教室は、発達検査で出てくるテストに近いことをやっているから。

就学前に発達検査の数値を上げたい方は、学研オススメ。

じゃあなぜお前は学研通っていなかったのかと申しますと、答えは非常にシンプルでして、「学研教室に通えるような状態じゃなかったから」。

じっと座ることもできないし、先生の話は聞かないし、療育以外の普通の習い事なんてできるわけがなかった!!

そりゃ私だって通わせたかったよ。

ただ、無理だった(笑)それだけ。

そして最近出会ったママ友のお子さんが、全国統一小学生テストを受けさせたら結果が凄く良かったんだって。

そこは家庭学習とかしてないし、ママさんが仕事で忙しいから基本放置の教育方針なんだけど、ただ一つ「学研」に通わせていたんだって。

全国統一小学生テストって、中学受験するトップクラスの子たちがこぞって受けるから、偏差値が低くなるのが普通なのに、そこでいい偏差値叩き出したって、それは凄いなと。

学研でそこまでの応用力つくんだ、と思いまして。

これは通わせてみたいと思ったわけであります。

それにブログにも書いたように時間潰しと学校の勉強対策も理由としては大きい。

そして実際に学研の先生から話を聞いたら、学研って中学受験対策にもいいなって思った。

世間的には学研では中学受験に対応できないって思われているけれど、それは偏差値60以上の難関校の場合で、中堅狙いなら学研でもいけるかもって思った。

というのも、その先生が言うには、学研一本で、難関都立中学と中堅私立中学合格した子がいるらしいんだよね。

そして、中学入っても成績上位だったらしく、英語は2位(1位は帰国子女)で、周りから「どこの塾通ってたの」って言われて、「学研って答えるの嫌だった」って話していたらしい。

もちろんその子の地頭が非常に良かったのは前提としてあるけれど、中学受験って学校の勉強だけじゃ解けない問題が出てくる特殊性があるから、学研は思考力を鍛えるのに優れているのかもしれない。

そして、「中学受験考えています」って言ったら、見せてくれたのが学研の応用問題。

国語の読解・作文コース(?)学研国語とは別料金)見たら、都立入試に有利になりそうななかなか難しい骨のある問題だった。

それ見て難関都立中学受かった理由がなんとなく分かった。

それに社会と理科も別料金であって、難関都立中学受かった子は全て受講してたんだって(もちろん英語も)。

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これら全てを受講しても、中学受験塾に比べたら格安!!!

学研の良さはなんといっても安いことだよね。

公文は1科目8,000円(地域による]に対して、学研は2科目で8,000円。

中学受験塾は、年間100万円くらいかかるから、それを鑑みると公文ですら安く感じるから怖いわ…。

とはいえ中学受験本気でするなら、最低でも小5くらいで塾に切り替えないと難しいと思う。

彼みたいに地頭が良ければ別だけれど。

でも学研だけで偏差値60以上ある難関都立中学受かったなら、塾に通っていたらもっといいとこ受かっただろうに…と思う私。

でも、その子やその親が素晴らしいなと個人的に思うのは、難関都立中学蹴って、中堅の私立中学に進学したこと。

偏差値だけで学校を選ばない姿勢が凄く好きです!!会ったことないけれど!!(笑)

これらから分かるように、学研は学校対策もしてくれるし、応用力もつくし、何より安いし、最高じゃん!デメリットないじゃん!学研一択じゃん!

…と思うでしょうが、世の中そんなに甘くないんですね。

応用力はつく、教材のレベルも高い。

しかしながら…

「圧倒的に量が少ない」

公文国語算数プリント10枚に対し、学研国語算数プリント2枚。

宿題が少ないメリットはある。

しかしながら、これを毎日続けることを考えると、この圧倒的な量の差は数年後に響く。

もちろん、地頭がいい子はこれで十分だ。

学校の授業だけでテストは平均以上取れる、そういう子は学研だけでめきめき力がつくと思う。

じゃあ学校の授業だけだと平均以下の子はどうなるかというと、その子のレベルにもよるけれど、追いつくまでに時間がかかる、または数年やっても追いつかない。

その点、公文は、先取りはできないかもしれないけれど、追いつくことはできる。

これらが私が感じた公文と学研のデメリットです。

公文だけじゃ足りないし、学研だけでも足りない。

だからうちは、両方通うことにしました。

さあ、あなたはどうする?

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・親の非認知能力の鍛え方~自己肯定感編~(4/8)
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元小説家。コミカライズされるなど著作は多数。現在、息子(元軽度知的障害児)の脳力アップを目的にしたブログの運営をしており、ブログでは書けない話や専門性を強化したメルマガを発行します。子育て本、数百冊を読んだ経験から、脳科学や幼児教育、療育法や学力術を勉強し実践しているアレコレを紹介。

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