多くのゴルファーが苦手とする、バンカーからの脱出。ツアープロであっても苦戦を強いられることが多いバンカーショットですが、とある法則の理解が、「1打脱出技術」を身につける助けになるようです。今回のメルマガ『尾林弘太郎のロジカルゴルフ(R)~実践スコアアップ進学塾』では、今年でゴルフレッスンキャリア38年目を迎えたという尾林さんが、そんな法則をレクチャー。動画を用いつつ初心者にもわかりやすく解説しています。
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バンカーショット特集
寒かった冬も終わり春を迎えています。
今回からロジカルゴルフ実践塾は明確なテーマを絞りメルマガで伝えられる技術を深い情報にして解説させていただきます。
今回は「バンカーショット」をテーマにしています。
※ グリーン周りのガードバンカーになります。
ロジカルゴルフ格言
「最高のバンカーショットはバンカーに入れない事!」
このメルマガ読者の方は既に実行していると思います。
皆さんがコースラウンドする時に1Rで平均何回のバンカーショットをプレイしますか?
そしてバンカーショットの打数とバンカーに入る数を振り返ってほしいと思います。
私のプレイ内容でのバンカー突入率は「0.8回/18ホール」になります。
JGTOのデータを確認いただければスーパー技術を持っているツアープロでもバンカーからはパーセーブが少ないことが理解できると思います。
セーブ50%で相当上位である現実を理解してください。
そしてプロトーナメントの状況は一般営業コースと比べると砂チェックなどを行いフェアな状況での数値になるわけです。
名門コースは別としてアベレージゴルファーがプレイするコースのアンフェアな状況を簡単にお伝えします。
- 各バンカーによって砂質が違う
- セルフプレイの場合、バンカーショットの後、マナーが良くないゴルファーが馴らしていない為、ライが目茶苦茶!
- バンカーによって砂の量が違う
1~3の状況が高い確率で起こるのがバンカーになります。
つまり上級ゴルファーでもスウィングしてみないと、わからないという状況になりやすいことを理解してください。
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バンカーの難易度を知る
上記の項目を解説します。
項目1 砂質が違う
コース創立時は基本的にすべてのバンカーは同じ砂が入っていると思いますがコース改良や台風などで砂が流れます。
当然のことですが後から入れた砂は柔らかくしまっていません。
また、金額などの関係から違う砂を購入するコース事情も想像できます。
このような理由から砂質はかなり違ってくる事を理解してください。
項目2 ライの問題
ゴルファーのエチケット問題にも関連する内容です。
自分がバンカーショットを打った後、次のプレイヤーにフェアな状態に自分で馴らす事!
これは常識だと思います。
自分がプレイしたバンカーを馴らさない!もしくは適当に馴らす?
後ろの組で、もう一人の自分がプレイして、同じバンカーに入れる前提で馴らすべきです。
残念ながら年間、かなりの確率で足跡などを馴らしていないバンカーを確認します。
ここまでは人的被害によるアンフェアなライ状況になります。
ロジカルゴルフで伝えているバンカーに入れない大きな理由を説明します。
ロジカルゴルフ格言
バンカーはアンフェアなライになりやすい事を理解する
ゴルフは「運」が存在します。
長い時間のなかでは平等と感じますが、ナイスショットの1打が良くない結果になった時など、少なからず残念な気持ちになる事は人間である以上仕方ないと思います。
バンカーはバンカー以外のエリアよりもアンフェアが起こりやすくなります。
行ってみたら…
逆に言えば…行ってみないとわからない!
顎に刺さっていた…
左下がりの傾斜…
目玉状態…
※ ショートアイアンでナイスショットだったが砂が柔らかい時など目玉になりやすい
手前のピンにナイスショット1m足りなくて…土手に突き刺さった状態!
特に傾斜や顎に対してボール位置などは計算できません。
通常のショットでもディボットに入る時があるかもしれませんが確率的にバンカーは良くない状況になりやすい事を理解してください。
項目3 砂の量が違う
この内容も「打ってみないとわからない」状況の一つです。
雨の後など…
バンカーは大きく分けて「硬い砂」「柔らかい砂」に分けられます。
硬い砂は「トップ注意」柔らかい砂は「ダフリ注意」の感覚でプレイします。
バンカーはソールできない事から「硬い?柔らかい?」が打つまでわかりません。
プロトーナメントは砂チェックを行って開催しますのでこのアンフェアさが少なくなります。
停滞ゴルファーは硬い砂も柔らかい砂も関係ない(意識しない)?
上級ゴルファーは、とても重要にします。
つまり上級ゴルファーは プレイする前に「硬い?柔らかい?」を決めてアドレスに入るという事になります。
以上の解説からバンカーはアンフェアな状況になりやすくなります。
このことから…
「最高のバンカーショットはバンカーに入れない事!」になるわけです。
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グリーンオンを狙う時…
バンカーはイレギュラーな状況になりやすいという事を理解した事で次のステップに進みたいと思います。
上級ゴルファー(プロ含めて)がグリーンオンを狙う時の結果設定技術を解説します。
今からプレイする1打においてグリーンを狙う時に、オンすればよいですが…残念ながらオンできなかった時に上級ゴルファーは何処からアプローチするかを決めています。
停滞ゴルファー思考は「良かった時の希望的結果論のみ」ですが上級ゴルファーは違います。
ここは危険回避にも繋がる技術になります。
グリーンオンできなかった時に2つのバンカーのどちらかに入るとしましょう。
この時に上級ゴルファーは難しいバンカーを逃げます。
「プロはどんなバンカーからでも上手くプレイできるんじゃないの?」
このような考えを持っている間は、まだまた停滞ゴルファーだと思ってください。
上級ゴルファーであっても長いクラブでグリーンを狙ったり小さなグリーンを狙ったりする時は「グリーンオン確率は低く」なります。
USオープン中継の後など…
生徒さん 「ラフよりもバンカーの方が楽なんですか?」
アベレージゴルファーの場合ラフよりもバンカーからの1打が上手いゴルファーは、ほぼいません。
バンカーが苦手のゴルファーは脱出技術に苦労しています。
つまり1打で脱出できない事が多いと感じます。
USオープンのコース状況は特殊でスウィング不可能なラフを意図的に作っていますから一般営業のコースとは全く違うと理解してください。
グリーンオンできなかった時にバンカーよりは基本的にラフの方が楽です。
そしてバンカーがグリーン周りに2個以上ある時に、どのバンカーが危険バンカーなのか?この判断が大切な状況判断技術になります。
上級ゴルファーの選択バンカー
上級ゴルファーが、入れても仕方ないと思うバンカーは?
バンカーから、ある程度の確率で脱出できる技術を持っている前提でお伝えします。
上級者でもバンカーから2打でホールアウトは、なかなかハードルが高い事を理解した上で!(砂イチ確率)
優先は脱出したときに「自動的にピンに寄るバンカー」!
ここが優先1番になります。
このようなバンカーの場合、1ピン距離以内のパットが入れば「砂1」になりやすくなります。
つまり脱出に専念して勝手に寄るようなバンカーになります。
硬い砂の時は少し距離があるバンカー!
柔らかい砂の場合はピンが近いバンカー!
など、グリーンを狙う1打の前に判断する技術を意識してください。
逆の表現をするとプロがダブルボギーにする一つのパターンが「入れてはいけないバンカー」に入った時になります。
PAR4ならばセカンドで危険バンカー突入~ロングパットが残り3パットでダブルボギーです。
わかりやすい危険バンカーはピンから距離があるバンカーになります。
ピンまで40ヤードと距離がある場合、クリーンヒットでプレイするのか「エクスプロージョン」でスウィングするのか?
グリーンオンのみも難しくなります。
バンカーは通常、少しボールが埋まります。
この沈んでいるライからクリーンヒットは超高等技術が必要な状況になります。
ダフリとトップの両方が出るライですから当然、距離は合いません。
エクスプロージョンでスウィングした場合、40ヤードの距離を打つには相当のパワーが必要になります。
アベレージゴルファーにとって絶体絶命状況になるわけです。
ロジカルゴルフ格言
グリーンやピンから距離が長いバンカーには入れない戦略でプレイする!
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バンカー技術の順番
ゴルフはティーショットからパットまでを繋げる技術になります。
上記の内容を理解した上で具体的な内容に進みます。
戦略がしっかりしていてもイレギュラーな出来事がおきるのがゴルフです。
実際にバンカーに入ってしまった時、最初にクリアしなければならない技術は?
「1打でバンカーから脱出する!」
バンカーレッスンから感じる停滞ゴルファー思考をお伝えします。
基本的に停滞ゴルファーは2段以上レベルアップの魔法探しの旅を生涯、続けます。
最初はバンカー脱出を目的にしていますが1度脱出すると、いきなり…「でもピンに寄っていない」と発言します。
レッスンコーチの立場からのコメントは?
「しっかりと1打でバンカー脱出技術を体得してほしい」
私のアドバイス後に数回、脱出しても100%自分の技術になっていない事を理解する必要があります。
今回は、バンカーから1打で脱出できる基本法則をお伝えします。
ワラジの法則を理解する
この言葉を使い始めてから何年経ったことか?
バンカーショットを理解する上で「ワラジの法則」がとても大切になります。
バンカーショットをプレイした後、練習での1打後、すべて、このワラジ(砂跡)を確認する習慣を持ってください。
- 脱出できないワラジ~1
- 脱出できないワラジ~2
- 脱出できるワラジ
この3種類の砂跡を常に確認する事で脱出できない原因や脱出できた原因が分析できるようになります。
脱出できないワラジ~1
バンカーから脱出できなかった時、最も多い「砂跡」になります。
バンカー恐怖症の砂跡は90%以上が、この形になります。
ボールの、かなり後ろから入り、ボールの前(飛球線)の砂が取れない状態だと理解してください。
それぞれの原因がありますが「ロジカルゴルフ~5大停滞感情」の2番目が働く事をレッスン活動から感じます。
つまり…「上げ上げ感情」になります。
停滞ゴルファーはボールを「すくい上げようとします」。
この砂跡の特長は「アッパー軌道でインパクトする事」を理解してください。
脱出の砂跡はもっとボールに近い位置からインパクトする必要があります。
バンカー恐怖症の多くはこの砂跡である事をお伝えしますので、脱出できなかった時に、この砂跡かを常に確認する冷静さと習慣を持ってほしいと思います。
脱出できないワラジ~2
2種類目の脱出できない「砂跡」を解説させていただきます。
前項のヒットポイント(ボールに対して後ろ過ぎ)が改善されているヒットポイントですが、インパクト後の砂跡が短い状態になります。
インパクトの長さが短い為に、十分なエネルギーが伝わらない為、距離が出ない事で脱出できなくなり。
しかし、ヒットポイントが修正されている事で硬い砂などの時は脱出も可能かと思います。
脱出できるワラジ
脱出できない砂跡の多くは上記の項目2種類が多いことをレッスン活動から確認しています。
バンカーショットの1打脱出技術で大切な「ワラジの法則」になります。
バンカーからの1打は砂の量を豪快に取る必要があります。
特に女性ゴルファーは通常のショットでもターフを取る事が怖いようです。
バンカーが苦手な場合、砂を思い切って掘るような技術に恐怖心があるようにも思います。
砂質に関係なく「ワラジの法則」は機能しますので、脱出の砂跡をしっかりと理解してほしいと思います。
脱出の砂跡はボール近くから鋭角にヒットして長いインパクトを作る必要があります。
この砂跡を取り、ボール先の砂がバンカーから出ればボールは脱出します。
ナイスバンカーの時に「この砂跡か?」を確認してください。
動画解説
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技術はアドレスから…
3種類の砂跡(ワラジ)+砂が取れないも脱出できない原因として追加します。
そしてバンカーショットのスウィング技術に入ります。
バンカーショットは通常のスウィングを少しだけアレンジする事で体得可能だと思います。
そしてクラブ(SW)の選択肢も…
スウィング(軌道)が先でアドレスが後!
バンカーはソースできない規則が実はハードルです。
通常のショットはボールがヒットポイントですが…
ロジカルゴルフ格言
バンカーショットのヒットポイントはワラジの入り口である
この格言が示す通り、ワラジ跡の入口にアドレスを合わせる事が技術です。
更に傾斜やボールの埋まり方などもありますのでアドレスの低さなども重要になります。
マットからバンカー練習動画
具体的な注意ポイントは次回「5/26メルマガ」で紹介したいと思います。
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