給与が安くても社員のモチベーションが高い会社にどんな秘密があるのか?

Young man talking with alphabet letters coming out of his mouth
 

環境の改善ではなかった!作業効率が上がった本当の理由!

今度は、逆に「照明を暗くする」、「休憩を少なくする」、「賃金を下げる」、「軽食の差し入れをなくす」、「部屋の温度を適温以上にあげたり下げたりする」といった作業環境を悪くする変更を加えたのです。当然作業能率は低くなる!!と思う人が多いのではないでしょうか。しかし、なんとこの変化によって、彼女たちの作業能率は上がったのです。

一体なぜ、作業能率は向上したのでしょうか?

その答えは、彼女たちが実験に入る前にかけられた言葉に秘密がありました。彼女たちはこんな言葉を送られていたのです。「あなたたちは大勢の従業員から選ばれた方々です」、「この優秀な6名には期待しています」と。

彼女たちは作業環境が変わったから作業能率が上がったのではなく、「期待されている」、「見られている」という思いを抱きながら働いた結果、作業能率が上がったのです。つまり、「環境の変化」ではなく「内なる感情の変化」によって作業能率が上がったのでした。

言葉によって仕事の生産性は上がる

人間は承認欲求を満たされたいと思っています。期待しているという声掛け、いつもがんばっているねという労いの言葉、困っていることはないかという相手を思いやる言葉。

その言葉を受けた人は、「自分が認められた」、「自分は必要とされている」という承認欲求が満たされ、士気が上がります。さらに、誰かの役に立てたという高揚感もあふれます。

他人から好意的な振る舞いや行動をしてもらうとお返ししたくなる心理行動があります。これを心理学用語で「返報性の原理」と呼びます。

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部下やメンバーの仕事の効率を上げたいと思っている方は、彼らに対して「私はあなたに期待している」と言うサインを送るようにしてみてください。それだけでも彼らの意識は変わり、仕事の生産性が劇的に変わるはずです。

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