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世界が注目。韓国陸上界の生ける伝説・禹相赫が語った『覚悟』とは

走り高跳びの世界ランキング1位にのしあがった韓国陸上のリビングレジェンド。スマイルジャンパーという愛称を持つほどに笑顔の耐えない禹相赫は、世界最高の選手だけが出場する大会を控え、何を思うのでしょうか。韓国在住歴30年を超える日本人著者がメルマガ『キムチパワー』の中で彼について詳しく紹介しています。

韓国陸上の生ける伝説_禹相赫

最近韓国の陸上界で話題なのが「スマイルジャンパー」という愛称をもつ禹相赫(ウ・サンヒョク、26)だ。

韓国陸上の生きた伝説に生まれ変わった禹相赫=国軍体育部隊=が、「夢の舞台」2022年世界陸上ダイヤモンドリーグ大会を控え、「テレビ、ユーチューブだけで見ていた試合に出場できるので、毎日夢じゃないのかと思う」とし、「とてもわくわくしている。コンディション調節をしっかりしてプレーしたい」と話した。

笑顔を振りまくスタイルから「スマイルジャンパー」という愛称で親しまれている禹相赫は、8月3日、ソウル松坡区(ソンパグ)オリンピックパークテルで開かれた大韓陸上連盟の「世界陸上選手権大会メダル獲得褒賞金授与式および世界ダイヤモンドファイナル大会出征式」に参加し、大会を控えた覚悟を明らかにした。

連盟は先月、米オレゴン州ユジンで開かれた2022世界屋外陸上選手権大会の男子走り高跳びで2m35cmを飛び、韓国陸上史上最高成績の銀メダルを獲得した禹相赫に褒賞金5000万ウォン(約508万円)を授与した。

禹相赫を発掘したユン・ジョンヒョン大田陸上連盟事務局長に250万ウォン(約25万4,000円)を支給した。このあたり、韓国らしくておもしろいところだ。ちなみに世界記録は、ハビエル・ソトマヨルの2m45cm(1993年)である。

禹相赫は昨年東京五輪4位、今年世界室内選手権優勝など国際大会を行うたびに褒賞金を受け取った

賞金と褒賞金をどのように使っているのかという質問に「軍人の身分なので使う所がなくて貯蓄している」と笑いながら答え「賞金をたくさんもらって満足です。さらに気持ちを引き締めて熱心にやろうと思う」と述べた。

世界最高の選手だけが出場するダイヤモンドリーグ大会を控え、覚悟も明らかにした。禹相赫は8月10日モナコ大会、9月7日にファイナル大会を行う。

禹相赫は「(世界選手権まで)楽しんでやったけれど、負担がなかったといったら嘘だ」とし「大きな宿題は全部果たせたと思う。軽い気持ちでダイヤモンドリーグを楽しむつもりだ」と話した。

続けて「ファイナルラウンドトロフィーをもらいたいという欲も実はあるけど、それは私の欲だと思う」として「その日のコンディション、状況を信じてプレーすれば良い結果がでると思う」と話した。

ライバルのムタズ・エサ・バシム(カタール)、ジャンマルコ・タンベリ(イタリア)らとの再対決については、「特に競争は考えていない」とし、「これも過程に過ぎない。今勝ったからといって来年の世界選手権や2024年のパリ五輪で勝つという保障もない。楽しみたいという気持ちが強い」と話した。

最近、世界ランキング1位に上がった禹相赫は、今年、国際大会にたくさん出場してできた経験値を強調し、「もっと海外でぶつかってみたい」と話した。

彼は「初めて世界的な選手たちと試合をする時は『わぁ、すごい』と思ったけれど、(試合を頻繁にやってみて)同等の立場になったため、何でもなかったし、自分だけのプレーに集中できるようになった」と話した。

禹相赫は9月に除隊を控えている。彼は「部隊にいて一段階成長する契機になった」とし「除隊後もマインドや訓練は同じように維持するつもり」と話した。

続いて「除隊しても急がないように準備するつもりだ。時間を貯める感じといったらいいか。これまで積み重ねてやってきたら良い結果が出た」とし、「来年の室内・外世界選手権大会、アジア大会、パリ五輪に焦点を合わせて準備したい」と付け加えた。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年8月4日号)

image by: Shutterstock.com

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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